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コラム

驚きサクふわ!フレンチシェフ直伝の「新食感から揚げ」が美味

料理がもっとうまくなりたい!を叶える、プロの料理人による料理のパーソナルコーチングサービスmoment。 第8回は本格フレンチ「bistro Tiroir」シェフ・川島大輔さんが、サクサクふわふわでジューシーな「鶏むねのから揚げ」の作り方を生徒のさやこさんに伝授します。レッスンの様子を覗いてみましょう!

不動の人気メニュー「鶏のから揚げ」の進化版を作りたい!

さやこさん

鶏のから揚げは老若男女問わず大人気のおかずですよね。私もよく作ります。最近、サクサク食感のから揚げが流行っていると聞きました。見た目がちょっと違うんですよね。

川島コーチ

ベニエ生地を使ったから揚げですね。ベニエはドーナツのようなフランス菓子のことで、フランス語で「揚げた生地」という意味。その生地をから揚げに応用すると新食感! 簡単なので、ぜひ実践してもらいたいレシピです。衣がサクッふわっとして、鶏むね肉でもやわらかくジューシーな仕上がりが完成形。早速作っていきましょう。

材料はわかりやすく鶏むね肉1枚分。下ごしらえはボウルひとつでOK!

材料(作りやすい量/2〜3人分)
鶏むね肉(皮なし) 1枚(300g)
〈A〉
塩 1g
砂糖 2g
酒 5g
しょうゆ 10g
おろししょうが、おろしにんにく 各3g

薄力粉 60g
ベーキングパウダー 2g
オリーブオイル 4g
炭酸水 60g
揚げ油 適量

作り方

1 鶏肉は3cm角に切ってボウルに入れ、Aを加えて揉み込み、10分ほどおく。
2 薄力粉とベーキングパウダーを混ぜてふるい、1に加えて混ぜる。次にオリーブオイル、炭酸水の順に加えて、その都度混ぜる。
3 揚げ鍋などに油を入れて180℃に熱し、2の衣を絡ませた肉をひとつずつ入れていく。鍋の表面積の2/3程度まで埋まったらしばらくそのまま待ち、衣がかたまってきたら返しながら全体をからりと揚げて油をよくきる。残りも同様に揚げる。

さやこさん

ボウルにどんどん入れていくのですね! とっても簡単!

川島コーチ

薄力粉と炭酸水は同量と覚えておくと便利。オリーブオイルの代わりにサラダ油、炭酸水の代わりにビールでもOKです。

おいしくなるコツ①ベーキングパウダーでサクサクッ!

川島コーチ

ベニエ生地の最大のポイントはベーキングパウダー。これが入ることでふっくらし、サクサクッとした歯ごたえになります。また、しっかり衣をまとわせることで揚げている間に炭酸水のガスが膨らみ、よりふんわりとします。

さやこさん

衣に油を混ぜるのはなぜですか?

川島コーチ

オイルは薄力粉と炭酸水の間に入って、隙間を作ってくれるんです。よりサクサク感を出すバイプレーヤーですね。肉に、粉類→オイル→炭酸水の順に加えていくのも、サクふわ食感のポイントです。

おいしくなるコツ②空気にあてて、カリッと食感に

川島コーチ

揚げている時のポイントは空気にあてること。揚げ油に入れてしばらくおき、固まってきたら返して、全体にからっとしてきたら、大きめの網じゃくしで数個すくい、油からあげて空気にふれさせ油に戻す、この作業を何回か繰り返すことで衣がカリッとします。パチパチしている音が小さくなり、気泡が細かくなったら揚げあがり。揚げ時間はおおよそ2分30秒です。

さやこさん

二度揚げしなくても、油から出し入れすればカリッとなるんですね! あれ? 揚げたあとの油が全然汚れてないのが不思議。から揚げなのに・・なぜかしら?

川島コーチ

これもベーキングパウダーの利点。肉にしっかり衣がついて剥がれないので、油が汚れないんです。この油、3回揚げたのにきれいでしょう? 数回使えるのは、ご家庭でも嬉しいことですよね。

さやこさん

はい、とっても! 衣がすごく軽くて、カリッサクッ! 噛むとふんわり。中は驚くほどジューシーで、鶏むね肉とは思えないやわらかさです。これからベニエ生地がうちの定番となりそう。ありがとうございました!

(TEXT:Kumi Sunaga PHOTO:Tomomi Chijiiwa)

教えてくれたコーチ:川島大輔(bistro Tiroirシェフ)

調理師学校卒業後、イタリアンレストランでの勤務やブライダルシーンでの調理などを経て、「レストランモナリザ(丸の内)」、「ヒロミチ(恵比寿)」に勤務。
2017年「bistro Tiroir(ビストロ ティロワ)」オープンにあたり同店シェフに就任。 同年より6年連続ミシュランビブグルマン獲得。

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