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コラム

注目の甘味料「希少糖」って、知ってる!?

肥満の予防や抑制に効果があるとして、「希少糖」と呼ばれる糖が話題です。最近では、コンビニも注目し始め、希少糖を使ったスイーツを続々とリリースしています。希少糖の基礎知識から気になる健康効果まで調べてみました。

「希少糖」って何だ!?

希少糖とは、自然界にごくわずかしか存在しない単糖のこと。単糖とは、炭水化物を分解してできる最少単位の糖を指します。ブドウ糖(D-グルコース)や果糖(D-フラクトース)は、私たちにも馴染み深く、自然界に多く存在する単糖です。ちなみに、私たちが日頃よく使う砂糖は、ブドウ糖と果糖が結合してできるもので二糖類と呼ばれています。

多く存在する糖に対して、文字通り“レア”である希少糖は、存在こそ少ないものの、種類は約50種類以上とも言われています。近年、自然の野菜や果物からは入手しづらい希少糖をバイオテクノロジーを用いて生産する方法が発達してきました。それに伴い、希少糖の研究も進み、次々と健康効果が明らかになっていったのです。実は、ガムによく含まれるキシリトールも希少糖の1つ。ご存知の通り、こちらは“虫歯予防効果”で有名ですね。

気になる「希少糖」の健康効果とは?

現在、最も注目されているのが「D-プシコース」という希少糖。今から10年ほど前に、香川大学の研究グループにより世界で初めて生産に成功したものです。「D-プシコース」は、砂糖の7割ほどの甘味でカロリーゼロ、清涼感とキレのいい甘さが特徴。研究によって、食後血糖値の上昇を抑える作用、内蔵脂肪の蓄積を抑える作用、動脈硬化の抑制、虫歯予防、寿命延長作用を持つことが報告されています。

近年では、香川大学と県・国・企業の連携による産官学の研究・開発も進み、全種類の希少糖を生産することが可能になったそうです。今後の研究により、更なる健康効果が発見されることも期待されています。すでに、香川県内では希少糖を含む商品の開発も続々と始まっています。健康志向が益々高まる中、私たちの食卓で「希少糖」が当たり前になる日もそう遠くはないかもしれません。(TEXT:中本タカシ/ライツ)

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