野菜不足を補うための「野菜ジュース」。手軽に不足している栄養素を補えることで、普段から愛飲している人も多いのですが、 料理のおともには、不向きだと感じる人が多いよう。水分を補給するタイミングは多々ありますが、ごはんのときがメインになる人も多いと思います。そんなごはんwith飲み物族にとって、野菜ジュースが料理と合わないことは由々しき問題ですよね。
というわけで、野菜ジュースに合う料理を見つけるために、味覚センサーレオで野菜ジュースの味を分析してみたいと思います。
では早速、市販の野菜ジュースを検証していきましょう。今回はミックスの野菜ジュースだけでなく、野菜ジュースファミリーの代表格として、トマトジュースも用意しました。
検証するのはおなじみ、味覚センサーのレオです。
まずは、基本5味(甘味・旨味・苦味・酸味・塩味)について検証を実施しました。その結果がこちらです。
意外にも似通った味のバランス…両者とも酸味が強く、次いで甘味・旨味が高い傾向にあります。
次に、料理とのバランスで重要になってくるであろう、甘味と酸味についてフォーカスして見てみましょう。
赤:トマトジュース 緑:野菜ジュース
トマトジュースより野菜ジュースのほうが甘味が高く、酸味はトマトジュースのほうが高い結果になりました。トマトジュースと野菜ジュースを比べるとトマトジュースのほうが圧倒的に酸味が強いイメージがあると思いますが、これを見ると野菜ジュースは甘味が高いために酸味が緩和されているようですね。
それではここで、各ジュースに合う食べ物の解説です。
味博士「相性がいい食べ合わせというのは、いっしょに食べることによってお互いの味の特性を引き立たせることができる食べ物同士。
そう考えていくと、トマトジュースは酸味が強いので、砂糖やみりんなどで甘めに味付けされた煮物などの日本食が合うでしょう。
野菜ジュースは甘味と酸味が強いですから、ハンバーグやラーメンといった塩味・旨味が強い料理に合わせるのがオススメです。」
トマトジュースはあっさり食、野菜ジュースはこってり食と見事に分かれました。
野菜ジュースは大好きだけれど料理と合わない…そんなふうに悩んでいた人は、ぜひこの組み合わせを試してみてください!
味覚研究家。AISSY株式会社代表取締役社長 兼 慶応義塾大学共同研究員。味覚を数値化できる味覚センサーを慶大と共同開発。味覚や食べ物の相性の研究を実施。メディアにも多数出演。ブログ『味博士の研究所』で味覚に関するおもしろネタを発信中。