1粒でお茶碗1杯イケる!?「牡蠣の佃煮」で無限白ごはん!【至福の「ごはんのおとも」レシピvol.10】

1粒でお茶碗1杯イケる!?「牡蠣の佃煮」で無限白ごはん!【至福の「ごはんのおとも」レシピvol.10】

これさえあれば白ごはんが何杯でもいける!というような絶品ごはんのおともに出会ったら、ごはんライフが楽しくなること間違いなし。ただし、ごはんのおともは「おかず」ではなく、あくまでも“ごはんの味”を美味しく引き立ててくれる存在。主役は白ごはんです。だからこそ、そのレシピはシンプルに。日常の白ごはん量がぐんとアップするようなごはんのおともを、お米ライター柏木智帆がお届けします。

鍋にもごはんのおともにもなる「牡蠣」

鍋料理がおいしい季節。冬野菜のほか、生牡蠣や生鱈など旬の魚介を楽しみたい季節でもあります。

私は牡蠣鍋が好きですが、かつて一人暮らしをしていた頃は、販売されている1パックに対して入っている生牡蠣の量が多く、かといって殻付き生牡蠣を購入して殻から外して鍋に投入するのはもったいなく感じていました。そのため、牡蠣鍋を食べたくても、生牡蠣の購入を躊躇していたのです。

実家に帰省した際にようやく両親と牡蠣鍋を食べ、「やはり鍋料理は1人ではなく数人で囲むのがいいなあ」と思っていましたが、今度は生牡蠣を多く買いすぎて余ってしまいました。

すると、母は余った生牡蠣と千切り生姜で佃煮を作ってくれました。

牡蠣の旨みでごはんが進む!

ごはん×牡蠣の佃煮 by 柏木智帆
炊きたてほかほかごはんに合うレシピ。牡蠣の旨みがたっぷり。ごはんが止まらなくなる、ザ・ごはんのとも。


牡蠣の旨みがぎゅっと濃縮された佃煮。これが1粒あればごはん1杯食べられます。

このメニューに出会ってからは、鍋料理で余った牡蠣を佃煮にするよりも、むしろ牡蠣の佃煮のために生牡蠣を買うようになりました。

ちなみに、牡蠣が苦手でも「この佃煮ならば食べられる」という人もいました。日本酒にも合いますが、やはりどうしても白ごはんを食べずにはいられなくなる強力なごはんのおともです。

ハレの食卓で赤米や黒米を楽しむ

私たちがいま食べているお米は白いお米が主流ですが、古代から江戸時代になるまでの間は、赤米や赤米混じりのお米が食べられていたと言われています。私たちがハレの日などに食べる赤飯は、神社の神田で栽培された神事用の赤米が元になった…という説もあるそうです。今でも岡山県総社市の国司神社、種子島の宝満神社、対馬の多久頭神社などで各神社に伝わる赤米(短粒・中粒)が作り続けられています。

最近では赤米や黒米を目にする機会は少ないですが、インターネットや米屋などで購入できるため、手に入れることは難しくありません。今販売されているこうしたお米は、白米に混ぜて炊いて食べられているようです。

海外では今でも当たり前に赤米や黒米を食べている国があります。米農家の夫が日本で栽培しているイタリアの赤米(長粒)と黒米(中粒)は、イタリアではリゾットやサラダの他、セルクルで型抜きしたお米の上に野菜や魚介などを乗せたりして食べられています。

こうした品種は和食には合わない…と思っていましたが、意外とそうでもないのです。

先日、ハレの日に福島県・猪苗代町の「沼尻高原ロッジ」で夫が栽培したイタリアの赤米を使った懐石料理をいただきました。出てきた赤飯にびっくり! なんと、うるち米の白米に、イタリアの赤米と小豆を混ぜて炊かれていたのです。

白米に混じった赤色がアクセントとなって見た目に美しいほか、ふっくらとして程よい弾力がある白米の中にしっかりとした弾力の赤米の歯ごたえ、この赤米特有の茹でた枝豆のような香りを楽しむことができました。

かつての赤飯には赤米が使われていたことを思うと、まさに温故知新の赤飯。他にも、イタリアの赤米と日本の黒米を混ぜた豆乳クリームを蒸したかぶにかけた「小かぶクリーム煮」や、かぶ、野菜、イタリアの赤米を混ぜて丸く形を整えて蒸した「かぶら蒸しのべっこうあん」など、イタリアの赤米と和食が違和感なく融合していました。

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私たちが今食べている白いお米は、もともとは赤米の突然変異から生まれました。日常的に食べるには白いお米のほうがおいしかったため、白いお米が選ばれて育てられるようになったようです。個人的にはやはり白飯が好きですが、お祝いの席などで赤米や黒米を活用してみると、ちょっとした特別感を楽しめそうです。

現在日本で作られている「ベニロマン(うるち米)」「つくし赤もち(もち米)」などの赤米、「朝紫(もち米)」「おくのむらさき(うるち米)」などの黒米は昔から日本にある品種ではなく、近年新しく品種改良されたものですが、古代に思いをはせて食べてみたり、さまざまな料理に使ってみたりと、日本や海外の赤米や黒米の楽しみ方はまだまだ広げられそうです。

参考文献:「そだててあそぼう〔91〕赤米・黒米の絵本」(猪谷富雄 編・スギカワユウコ 絵)


柏木智帆

E082c5adf99b90975bc1ded3b09c9461 お米ライター。元神奈川新聞記者。お米とお米文化の普及拡大を目指して取材するなか、お米農家になるために8年勤めた新聞社を退職。2年にわたってお米を作りながらケータリングおむすび屋を運営した。2014年秋からは田んぼを離れてフリーランスライターに。お米の魅力や可能性を追究し続ける、人呼んで「米ヘンタイ」。
【ブログ】柏木智帆のお米ときどきなんちゃら
【クックパッド】柏木智帆のキッチン

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