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ナポリタンやハヤシライス、オムライス、ドリア…など西洋から伝わり、日本で独自の発展を遂げた洋食。実は、その多くが港町「横浜」発祥で、あるホテルのレストランから生まれたメニューなのです。それを思うと「洋食」は、日本の近代化とともに歩んできたのかもしれませんね。冬の夜長にちょっとした歴史を感じつつ、古き良き日本の洋食を味わってみませんか?最新注目メニューもご紹介しちゃいます!!
「ドリア」は昭和2年(1927)に誕生した横浜の老舗ホテル「ホテルニューグランド」で作られたのが始まりです。発案者は、同ホテルのスイス人初代総料理長。宿泊していた欧州の銀行家が体調を崩していたため、何か喉の通りの良い食事を出そうと考えたそう。そこで生まれたのがバターライスに当時流行の小エビのクリーム、さらにグラタンソースをかけてオーブンで焼いた定番のドリアなのです。
戦後は、しばらくGHQの定宿とされていたホテルニューグランド。進駐軍が大量に持ち込んだスパゲッティを茹でて、トマトケチャップを和えて食べれている様子を見た当時の総料理長が、それではあまりに味気ないとトマトソースをつくり、ハム・マッシュルームと和えて出したのがナポリタンの始まりです。ナポリの屋台料理に似ていたことからその名がついたそう。いまでは全国のカフェ・喫茶店に欠かせないメニューとなってますね。
他にも同ホテルからは「プリンアラモード」も誕生しているんですよ。これらの系譜を継ぎ、いま注目していただきたい横浜発祥の洋食が続いてご紹介するメニューです。
横浜・山下公園近くにあるレストランで知る人ぞ知るメニューとして注目されているのが「スパピザ」。その名の通り、ナポリタン風に作ったスパゲッティにチーズをたっぷりとかけてピザのようにオーブンで焼いたメニューです。ボリューム・見た目の迫力・美味しさの3拍子が揃ったメニューを是非ご家庭でも味わってみてください!!
いかがでしたか?いまや当たり前のようにレストランや食卓に登場する洋食。そのルーツや歴史に想いを馳せながら食べてみると、より味わい深く感じるかもしれませんね。(TEXT:中本タカシ/ライツ)
参考資料:『あのメニューが生まれた店』(平凡社)
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