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コラム

◯◯してからトースターで焼くのがコツ!時短でおいしい「スコーン」の作り方

福田淳子

お菓子・料理研究家。シンプルなレシピが好評。

【オーブンいらずでおいしいお菓子 Vol.2】お菓子作りにはオーブンが必要…というイメージを持っていませんか? この連載では、お菓子研究家の福田淳子さんがオーブンを使わない、おいしいお菓子の作り方を紹介します。第二回のレシピは、トースターで作る「スコーン」です。

時短でおいしくスコーンを作るには?

こんにちは。みなさんいかがお過ごしですか?

今日ご紹介するのは、手作りおやつの定番スコーンです。一般的なスコーンは生地を作り、オーブンで焼きます。でも今回はもちろん「オーブンを使わない方法」ということなのでこれを機にあれこれ研究してみました。一般的なのは、オーブントースターで焼く方法ですが、温度が高いので焼くのにけっこう時間がかかるのがネック。しかもアルミホイルをかぶせながら、様子を見つつ、ってけっこう大変じゃないですか??

いろいろ試してたどり着いた方法を今日をみなさんにはご紹介したいと思います。しかも、この方法はなかなか画期的! 簡単なのはもちろん、時短も叶ってしまうんです。

お菓子作りでおいしく手際良くしあげるには順番が大事。今回はこの手順もあわせてご紹介します。この順番で作ると、上手に、そして手を洗う回数が少なくてすみます。

まずはバターの計量をして、細かく切ります。この「細かく切る」で次の工程がすごく楽になります。またバターが柔らかくなる前に水分を加えることができるので、生地がいい状態に仕上がりますよ。切ったら、他の材料の計量まで冷凍庫で冷やしておきましょう。

次に牛乳を計り、くるみとチョコを計って刻んでおきます。次に大きめのボウルに粉類を全部入れましょう。ここで冷凍庫からバターを取り出します。ボウルの中をぐるぐると混ぜたらバターを加えて手で擦りまぜます。大きな塊をなくしていく感じ。バターが米粒程度のサイズになったらOKです。牛乳、具材を加えて、ひとまとまりにします。牛乳の量は、その時の季節や、生地の状態によって違います。まとまるけれど、手にベタベタつかないらいの生地になるように加減してください。

小さく切って、冷やしたバターは溶け出しにくく、サクッと仕上がります。

次は打粉をまぶして生地は長方形の形に整えて、四角に切ります。同じくらいのサイズであれば別の形でも大丈夫です。

粉をまぶした方が、次の工程がスムーズになります。あれば強力粉、なければ薄力粉を使ってください。

トースターで焼く前に「レンチン」がコツ!

さて、ここでオーブンシートを敷いた耐熱皿にスコーンをのせて、ラップをせずに電子レンジ加熱します

え? レンジ?? と思う方もいるでしょう。これが、時短かつしっとりサクサクし仕上げるコツです。

加熱して、全体的にふわっとすればOK。熱々を、オーブントースターで好みの焼き色まで焼きます。トースターによっても違いますが、食パンを焼く時間と同じくらいでしょうか??あっという間にできます。

これならば中が「生焼け」もなく、アルミホイルをかぶせて様子をみたりする必要もなし。オーブンなしでふわっと、サクサクが両立。しかもほんとにあっという間!

ただ、このお菓子にも弱点があって、冷めると硬くなりやすいです。なので、「焼けたらあったかいうちに食べる」または「食べる分だけ焼く」というのをおすすめします。これで問題は解決。生地はラップに包んで2日ほど冷蔵庫で保存可能。食べたくなったら5分くらいで完成なので、毎回焼き立てを食べるのがおすすめです。

おすすめはトースターですが、電子レンジ加熱の後に焼くのは、フライパンや魚焼きグリルでもできます。

フライパンであれば両面焼き色がつくまで焼きます。魚焼きグリルも同じです。トースターよりも焦げやすいので、1番弱火で焼いてくださいね。簡単なのでぜひお好みの方法で作ってみてください。

チョコとくるみのスコーン

材料(スコーン4個分)

食塩不使用バター…30g
*有塩バターでも可。その場合は塩を入れずに作ります。
◯薄力粉…100g
◯ベーキングパウダー…小さじ1と1/2
◯きび砂糖…大さじ1
◯塩…少々
牛乳…約40ml
くるみ(ローストしたもの)…25g
板チョコ…25g

作り方

1.バターを5mm角を目安に細かく刻む。冷凍庫で冷やす。くるみ、板チョコを適当な大きさに刻んでおく。

2.ボウルに◯を入れて手で混ぜる。バターを加え、両手で細かくすりつぶす。バターが米粒サイズになればOK。

3.に牛乳、くるみ、チョコを加えてひとまとめにする。牛乳は生地がベタベタしない程度に量を加減する。

4.のし台に打粉を敷いて、の生地を7×20cmくらいの長方形にまとめ、4つに切る。

5.耐熱皿にオーブンペーパーを敷き、食べる分だけラップをせずに電子レンジかける。600wで2個で50〜60秒、4個で1分40秒〜2分が目安。全体がふっくらしたらOK。加熱すると膨らむので間をあけること。 *食べない分はラップをして冷蔵庫で2日ほど保存可能。

6.をすぐにオーブントースターでまわりがサクッとし、好みの色になるまで焼く。出来立てをいただく。

福田淳子(ふくだ・じゅんこ)

お菓子・料理研究家。カフェでメニュー開発や店舗の立ち上げを経験後、雑誌や書籍を中心に活躍中。身近な材料と、シンプルな手順でおいしく仕上がるレシピに定評がある。これまでに手がけたお菓子の本は30冊以上。
【Instagram】@junjunfukuda

執筆者情報

福田淳子

お菓子・料理研究家。カフェでメニュー開発や店舗の立ち上げを経験後、雑誌や書籍を中心に活躍中。身近な材料と、シンプルな手順でおいしく仕上がるレシピに定評がある。これまでに手がけたお菓子の本は40冊以上。

【Instagram】@junjunfukuda
【note】@sakuracoeur

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