【体の内側からキレイを目指す!美腸ライフVol.22】食と健康のエキスパート・管理栄養士の藤橋ひとみさんが「腸活」に関する豆知識をお届けする連載。「腸」は美容・健康の鍵を握る臓器。様々な心身のトラブルの解消のために、日々の食生活の中で継続して実践できるメンテナンス術を、分かりやすくご紹介していきます。
忙しい日々の中で、なかなか食事の準備に時間がかけられないことはありませんか。そんな時は、手間も時間もかからず手軽に食べられるものに頼りたくなるのが正直なところ。冷凍食品や缶詰、レトルト食品、カップ麺など、今や数多くの便利でおいしいインスタント食品が市販されていますので、それらを上手に活用するのも良いですが、もし休日に作りおきストックを作れる時間があれば、安心安全な体想いの素材で、美腸ライフにぴったりなインスタント食品を手作りしてみませんか?
今回は、これからの寒い季節、何か温かい汁物が飲みたいけど、作るのが面倒くさい! なんてシーンで大活躍の、手作りインスタント食品「おから味噌まる」をご紹介します。超簡単に火も包丁も使わずに作れるので、お子様とも一緒に楽しめますよ!
少し前から密かなブームを巻き起こしている、味噌玉をご存知でしょうか? 味噌玉とは、お椀に入れてお湯を注ぐだけで味噌汁ができてしまうインスタント味噌汁で、出汁入り味噌と具材を合わせて丸めて作ります。そして「おから味噌まる」とは、その味噌玉に汁物にも馴染みやすい微粒のおからパウダーを加えたもののこと。おからには、美腸づくりのために毎日積極的にとりたい食物繊維が豊富に含まれています。味噌などの発酵食品と具材やおからの食物繊維を合わせてとることは、美腸づくりにおすすめしたい食べ方です。
ちなみに余談ですが、私はみそまるマスターという資格を持っており、味噌玉を可愛く「みそまる」と呼んで、その魅力を広める活動もしています。
味噌…180g
おからパウダー…大さじ1
天然だし粉…大さじ1
(顆粒だしの場合は小さじ1)
お好みの具材…適量
【おすすめの具材はこちら】
・海藻(わかめ、あおさ、とろろ昆布)
・乾燥野菜(切り干し大根、ねぎ、キャベツ、にんじん、玉ねぎ、トマト)
・きのこ(干ししいたけ)
・種実類(ごま、アーモンド)
・豆類(油揚げ、高野豆腐)
・魚介類(桜エビ、しらす、ちりめん)
・その他(花麩、チーズ、 七味唐辛子)
ごまや砕いたアーモンド、桜エビ、とろろ昆布、七味唐辛子、花麩は、丸めた味噌玉の周りに飾りとしてまぶしたり乗せたりすると、見た目も可愛く仕上がります。
1. ビニール袋に材料を全て入れて全体が均一になるまで混ぜる
2. ビニール袋の先をハサミで切り、ラップの上に中身を10等分にして絞り出す
3. 丸めてお好みで周りに飾りをつけ、1つずつラップで包んで出来上がり
200cc前後の熱湯を注ぎ、よくかき混ぜる。
冷蔵保存の場合は、5日間ほどを目安に召し上がっていただくことをおすすめしますが、冷凍保存であれば長期保存が可能です。
おから味噌まるは、朝ごはんやお弁当のお供に、子どものおやつや、帰りが遅いパパの夜食にもぴったり。トマトペーストとチーズでイタリアン風、コチュジャンやキムチを入れて韓国風、などと入れる材料を変えて味変を楽しめるのも魅力の1つ。
忙しい日々の中でも、美腸をキープするには日々の食生活に意識を向けることを忘れてはいけません。おから味噌まるのように、なるべく楽ちんにズボラでも続けられる、楽しい工夫を試してみてくださいね!
〈出典〉
[1] 文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
[2] 厚生労働省「e-ヘルスネット|腸内細菌と健康」
(全て2021年11月7日 参照)
I’s Food & Health LABO.代表。フリーランス管理栄養士として、商品開発やレシピ開発、コラム執筆やメディア出演、コンサルティング等、幅広く活動中。同時に、東京大学大学院にて医学博士取得を目指し、栄養疫学の研究に取り組んでいる。豆腐や豆乳、ソイオイル、味噌など、大豆関連の資格を多数所有し、大豆や腸活分野の専門家として活動する中で、最近は日本人が不足しがちな食物繊維の宝庫である「おから」に注目し、有効活用できる方法を広げる活動に注力している。著書「おいしく食べてキレイになる!おから美腸レシピ(ベストセラーズ)」
●所有資格
管理栄養士、調理師、製菓衛生師、豆腐マイスター、食育豆腐インストラクター、豆乳マイスタープロ、おから味噌インストラクター、ソイオイルマイスター、おから再活プロデューサー、インナービューティープランナー、ほか