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コラム

食品の値上げが止まらない!そんな時は「優先順位・比較・相場」の3つがやりくりポイント

丸山晴美

調理師資格を持っている食費節約が得意なFPです。

節約アドバイザー・ファイナンシャルプランナーの丸山晴美さんの「食費節約レッスン」で、貯め上手・遣い上手になりましょう。食品の値上げが止まりません。鶏むね肉から、パン、大豆製品、マヨネーズなど日々の料理に欠かせないものが軒並み値上がりしています。そんな状況でも、やりくりを上手にする方法をお伝えします。

食品の値上げが続いています。節約定番食材の国産鶏むね肉も数年前なら業務用スーパーで、2kg500円程度だったものが、直近では税込1000円弱とほぼ倍になっています。もちろん、鶏むね肉だけではありません。食用油や小麦粉、小麦製品、マーガリン、牛肉、大豆製品、マヨネーズなど、身近な食材が値上がりを続けています。

あらゆる食品が値上がりすると、やりくりも大変です。限られた予算で上手にやりくりをするには、「優先順位」「比較」「相場」を意識してみましょう。

「優先順位」を考える

予算内に収めるには、自炊の材料となる肉や野菜といった食材を優先的に買うことを意識しましょう。また、必要なものをメモしてから買い物へ行くことで、買い忘れを防ぐだけではなく、メモを見ながら客観的に買うべき食材の優先順位を決めることができます。

ジュースやお酒、お菓子や菓子パンといったし好品類は、食材を買った残りの予算の中で買うようにしましょう。

お酒が食費を圧迫するようであれば、お酒代を別途予算化してやりくりするのも一案です。

「比較」でコスパを考える

食材を「比較」して、どちらがコストパフォーマンス(費用対効果)に優れているかも考えてみましょう。例えば、同じパンでも、食パンと菓子パンはどちらがコストパフォーマンスに優れているでしょうか。

食パン1斤と菓子パン1袋を比較した場合、金額的にはどちらも1袋100円程度で買うことができますが、菓子パンは1食になるかならないか。食パン一斤はそれ以上になり、他にも挟む具材などを変えるだけで総菜パンにも菓子パンにもなり、アレンジがしやすいという面でも食パンがコスパに優れていると言えるでしょう。

同様に、お菓子1袋とキャベツ1玉はどちらがコストパフォーマンスに優れているか。など、し好品と食材を比較することは優先順位を考える上でも有効です。

他にも、外食をする金額で、どれだけの食材が買えるか。といった考え方もひとつあるでしょう。仮に家族4人で外食へ行って、合計6000円分の出費をした場合、6000円で買える食材は何日分に相当するのか。などコスト意識を持つことも家計運営ではとても大切なことです。

「相場」をチェックしましょう

小麦価格が値上がりしていても、米価格は安定しておりむしろ値下がり傾向です。そして、天候不順で野菜が高騰しても、2021年はキャベツが1年を通して価格が安定していました。このように、価格が安定した食材を取り入れることはやりくりには欠かせません。

農畜産物市況は、農林水産省のHPでも確認することができますので、お買い物の参考になりますよ。もちろん、買い物をしながらその時の安い食材を買って、臨機応変に食事を作れるのであれば十分です。

食費は優先順位を考えながら、その時手ごろな価格の食材を取り入れつつやりくりをして、最後まで無駄なく食べきることで予算内に収めることができるでしょう。

もちろん、食費を上乗せして他の費目を削る方法もありますし、し好品や外食も適度に取り入れながら、メリハリのある家計を目指しましょう。

画像提供:Adobe Stock

丸山晴美さん

旅行会社、コンビニ店長などを経て2001年節約アドバイザーとして独立。節約アドバイザー、ファイナンシャルプランナー、消費生活アドバイザー。食費はもちろん生活全般の節約術・ライフプランを見据えたお金の管理運用のアドバイスなど様々なメディアで活動中。
公式ホームページ「らくらく節約生活」はこちら>>

執筆者情報

丸山晴美

旅行会社、コンビニ店長などを経て2001年節約アドバイザーとして独立。節約アドバイザー、ファイナンシャルプランナー、消費生活アドバイザー。食費はもちろん生活全般の節約術・ライフプランを見据えたお金の管理運用のアドバイスなど様々なメディアで活動中。

資格

節約アドバイザー、FP、ファイナンシャルプランナー(AFP)FP技能士2級、消費生活アドバイザー、調理師、宅建士(登録)

webサイト・SNS情報

公式HP:らくらく節約生活 https://www.maruyama-harumi.com/
ゆとりうむプロジェクト理事https://yutorium.jp/

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