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コラム

大きめ?小さめ?迷いがちなフライパンの「サイズ」選び方を専門家が解説

静岡駅前「呉服町商店街」にある家庭用品専門店の三保原屋本店。お鍋やフライパンなどの台所用品から暮らしの道具まで幅広く扱う専門家に、キッチングッズについて教えていただきます。

当店で「フライパンは大が小を兼ねない」という接客をするスタッフがおり、良いこと言うなーと思いつつ纏めてみることとしました。

フライパンはコーティングではなく、本体で選んでいただければ、家庭用品店としては幸いです。(テフロンを含む、フッ素樹脂加工であれば、ダイヤモンドコートなどの名前がついても基本的な構造は変わらず、260℃以上で傷むという結果は変わりません。)

コーティングに興味がある方が多いのは事実ですが、コーティングそのものよりも、
●フライパン本体の厚み
●フライパンの使い方
の方が、フライパンの寿命を左右することが多いです。

フライパンを長く使うコツ

フライパンが傷む理由は
①【超高温】
②【ダメージ】金属ヘラガリガリ、食品長時間保存
③【急冷】アツアツから水をジュー
です。

超高温については、空焚きが最も避けるべき行為の1つとなります。(空焚きとは、何もフライパンに乗せずに、余熱を超えた加熱をする行為。)

大きなフライパンについて

小さく料理する場合 大きなフライパンは、当然ですが焼き面が大きいです。

大きなフライパンで、小さく料理をした場合は、「料理がのっていない場所」が出来てしまいます。 この「料理がのっていない場所」が、結果的に空焚きになってしまいます。(うっかり空焚き)

そのため「小さな料理」は「小さなフライパン」がオススメです。

魚焼きシート

三保原屋は静岡にあり、静岡はお魚を食べる方が多い傾向があります。グリルを使わずに、フライパンに「魚焼きシート」を敷いて、魚を焼く方もいらっしゃいます。

「魚焼きシート」に触れていない箇所は実質的に空焚きとなる可能性が高くなります。

このようなお料理をする場合は、是非「古いフライパン」を使って料理をしてください。そもそも「魚焼きシート」を敷いているので、食材がフライパンにくっついてしまうリスクが低いかなと思います。

新品のフライパンで空焚きをするリスクを考えると、新品のフライパンを用いて「魚焼きシート」を使うのは、少しオススメしにくい使い方とも言えます。

フライパンに何を求めるか??

フライパンも生活の道具です。道具なので、最終的には使う人が楽しく使えていればOKです。

その選択には、正解や正しさはありません。ただ「よい買い物だったな」とか「よい道具だな」と思って頂くためには、ある程度、意図に沿った買い物である必要があると思います。


●フライパンを消耗品として短いサイクルで買い替える、買う選択肢もあります。

●もちろん収納やご予算などの都合もあると思います。

●一方で、ちょっと長持ちさせてみようかなと、いいものを買って、長持ちさせてみる選択肢もあります。
●セラミック加工のフライパンという選択肢もあります。
(セラミック加工も空焚き厳禁で消耗品としての側面があります。)
●鉄のフライパンで料理をするのも楽しいです。

この情報が溢れている中で、情報に生活させられることなく、情報を使って楽しい生活が出来るお手伝いができたら幸いです。

この記事は三保原屋本店のnoteから転載しています。

著者プロフィール

三保原屋本店

1687年創業、静岡の家庭用品店。静岡駅前にある「呉服町商店街」で営業をしております。 基幹店舗の「三保原屋本店」では、キッチン雑貨、フライパン、陶器、木製品、服飾雑貨、洋服、タオル、靴下、インテリア雑貨等を「専門店」として販売しております。

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