【ほっこり江戸ごはんvol.13】江戸好きが高じて、地毛で「ちょんまげ」まで結ってしまった江戸マニアの伊尾木将之さんに、江戸時代のレシピとともにほっこりエピソードを教えてもらいます。
おはようございます、こんにちは、こんばんは。 江戸時代が大好きで江戸の食文化を研究している伊尾木と言います。
僕の子供は6歳で幼稚園の年長さんなんですが、頻繁に幼稚園にいくのを嫌がります。行ったら行ったで楽しんでくるので、単に面倒くさいだけだと思うのですが...。
江戸時代の6歳ごろだと、そろそろ手習いで寺子屋にもで通わせようかという時期です。
寺子屋はいまの小学校のような位置づけで毎日いきます。
きっと当時も寺子屋いくのをぐずる子供はいたと思います。その頃、どうなだめたのかなぁ…っと妄想しながら、6歳児をなだめる日々です。
さて、そんな個人的な話はおいておいて、今回紹介するのは「べに焼き卵」という卵料理です。 江戸時代のクレープのようなものでしょうか。
基本の材料は卵白とケチャップです。江戸時代のレシピでは生臙脂(しょうえんじ)という着色料を使っているのですが、今回は子供も食べやすいケチャップ味にしました。
ケチャップと卵白をよく混ぜます。こし器などで濾してもいいですし、よく混ざっていれば、そのままでも大丈夫です。
弱火で両面焼いてください、
焼けたら好きなようにカットしてください。
これだけで完成です!
食紅で色付した卵料理ですが、完全に「遊び」のための料理ですね。こういう遊びゴコロがある料理が江戸時代は発達しました。
遊びというと、当時の豪華な遊びの一つが歌舞伎でした。
江戸時代の芝居鑑賞は現代のような感覚ではなく、朝早くから1日がかりでいくつもの演目を鑑賞するもので、現代的にはフェスとかに近い感覚でしょうか。
また、お客さんにはそれぞれ推しがいたりして、推し活の元祖といってもいいかもしれません。 日本人は江戸時代からあまり変わってないなぁっとしみじみ思います。 (現在では、歌舞伎を見るというと、ハイソな趣味にみられますが、推し活という点では乃木坂を応援するのと同じです。アイドルというジャンルが100年続くと、もしかしたらアイドルへの推し事も将来はハイソな活動にみられるかもしれませんね)
そんな芝居見物の大きな楽しみはやっぱり食事で、歌舞伎関連の食べ物は色々あります。幕の内弁当、助六弁当、鰻丼、などなど。そういえば、アイドル関連の食べ物で国民レベルで人気になったものを聞いたことがありません。
歴史は繰り返すので、いつか、アイドル関連の食べ物が大人気になるかもしれないですね。
大阪出身のうさぎ好き。修士までは物理を学び、博士課程で情報系に進むも撃沈。現在はクックパッドでエンジニアをしながら、食文化を研究している。
日本家政学会 食文化研究部会の役員を務める。
2020年秋から社会人大学生(文学部)に。
本業は川崎フロンターレのサポーター。