【食材の効果的な食べ方 Vol.15】管理栄養士おすすめ食材の栄養素を、効果的に摂取する方法をご紹介。「栄養価」を高めるひと工夫とは? また、栄養素を損なわないようにする調理法は? 旬食材の栄養素を効果的に、おいしく食べられるコツをお届けします。
「冬至に食べると風邪を引かない」という言葉があるように、とっても栄養価の高いかぼちゃ。なかでも、抗酸化作用の働きを持つビタミンA、ビタミンC、ビタミンEを全て含んでいるのが特長です。これらのビタミンは、かぼちゃのでんぷん質によって守られ、壊れにくいといわれています。
抗酸化作用の高いビタミンを合わせて「ビタミンACE(ビタミンエース)」と呼ばれています。
ビタミンAは、皮膚や粘膜のバリア機能を正常に保つ働きがあり、風邪予防に効果的です。ビタミンCは活性酸素から体の細胞や組織を守る働きで、風邪予防だけでなく美肌効果も期待できます。ビタミンEは、末梢血管を拡張し、血行を促進する効果とともに、高い抗酸化力によって体の老化を防いだり、がん予防に効果的な栄養素です。
これらの3つのビタミンは、組み合わせて摂取することでより抗酸化作用が高まるといわれています。ビタミンACEを全て含むかぼちゃは、体調を崩しやすいこの時季にぴったりな食材なんです。
かぼちゃを購入する際にぜひチェックしたいのは以下の通りです。
・ずっしりと重いもの
・ヘタがコルク状に乾燥しているもの
・ヘタのが周りがくぼんでいるもの
購入したら冷暗所で保管するのが基本です。カットしたら腐りやすいワタとタネを取り除き、ラップをして冷蔵庫で保存します。完熟しているかぼちゃは、タネがしっかりと膨らんでいる特長があるのでぜひ見てみてください。
また、たくさんあって食べきれない時は一口大にカットしてから冷凍保存するのがおすすめ。すぐに使えて便利です。
収穫したては甘味が少なく、熟成させることで甘味が増してきますよ。今がおいしいかぼちゃを食べて、健康維持をしていきましょう。
管理栄養士、食学士、野菜ソムリエ。 大手企業の社員食堂栄養士、有名クッキングスクールの講師、食学士としてセミナー講師などを経験。現在は自身の子育てをメインに、管理栄養士の資格を活かして、食事と健康・美容の大切な繋がりや、子どもへの食育の大切さを多くの方に知っていただけるよう活動中。