【おりょうりえほん 食育通信】子どもたちの健やかな成長に必要な「食育」。食育と聞くとちょっと難しそうに聞こえますが、子どもに食にまつわるお話をするだけで立派な食育です。今日は「将来何になろうかな?」とおしごとについて考えはじめた子どもたちに、ぜひ伝えてあげたい農家さんのお話をお届け!
AIやロボットの発展によって、十数年後には現在ある仕事の50%がなくなるとも言われています。子どもたちだけでなく、大人である私たちも「職業」の価値について、改めて考えさせられている時代が到来。
今回はそんな時代に、アート思考の新しい価値観で農業に挑む、神奈川県平塚市「ちえんのうえん」さんの取材記事をお届け。新たな時代の「職業」を考える上で、貴重なヒントに!
ご夫婦とも美術大学出身の“ちえんのうえん”代表の瀬下ご夫妻。 何事に対しても「おもしろがり」、「アート思考」で物事を捉えます。
農業や経営に対してもその考え方は変わりません。
「夫婦ともに美大出身で、DIY感覚でとにかくなんでも作りたがるんですよ。いろんなことをやりたいし、農業はいろんなことやらないとできない。そんな中に会社経営もあるんです。」と、楽しそうにおっしゃる瀬下さん。
新しいものが好きで、新しいテクノロジーを駆使し、会社経営もDIY感覚でおもしろがる。そう、彼らのモチベーションはアート思考で「おもしろがる」ことにありました。
(身の回りのアイテムもアート!)
彼らの「農業」という「職業」の存在価値の捉え方もまたユニーク!
「美術をやる人たちの動機というのは、ちょっとでも世界を変えたいというのがあります。要は作品を作って、その作品が社会に対して影響を与えること。作品の存在価値というのは、世の中に変化を残すことによって歴史に名前を残すこと、それがアートの世界なんです。
僕たちの農業にもそれが反映されている。
どうせやるんだったら変化を起こすことがしたい。作る作物を選択するときも、その視点で選んでいて、世の中にないもの、マーケットにないもの(スーパーであまり売っていないもの)を選んでいます。切り口をがらっと変えたい。変えることによって、お客様の食卓がちょっと変わるということをやりたいんです。」
(そんな彼らが力を入れているのが無農薬ビーツの栽培。ビーツはスーパーフードとも言われ栄養満点!)
新たな切り口で農業をおもしろがるちえんのうえんさんには、「職業」として「農業」を選んだ若者が集います。
ちえんのうえんさんのスタッフは非常に若く、20代4人、30代1人と平均年齢20代後半の若者たち。中には日本トップレベルの国立大学出身の方もいらっしゃるそう。
求人を出すとあっという間に20〜30人ほど集まり、それには瀬下さんご本人たちも驚いているそう。 「時代や農業に対する考え方が、変わってきていると思います。」とおっしゃいます。
【自分たちの育てた野菜で、世の中に変化を起こす】
そんな新たな切り口で「農業」という「職業」をおもしろがる。
ちえんのうえんさんの価値観に惹かれ、多くの若者が集まってきているんだということを実感しました。
冒頭でも述べたように、職業に対しての価値観が変わりつつある昨今。
「新たな職業の価値観」をうみだす考え方を知ることが、未来を探る上で大きなヒントになる、ということを実感した取材でした!
お子さんと「おしごと」についてお話する機会があったら、ぜひ、ちえんのうえんさんの「職業」の捉え方について、親子で一緒にお話してくださいね。
ちえんのうえん公式HP
ビーツライフレシピカレンダー
取材協力:湘南野菜 ベジ八 ogi様
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