【今週のおすすめの一冊 vol.51】編集部が特に「おもしろい!」と注目した料理にまつわる本をピックアップし、気になる中身をご紹介します。今回は『新装版 繰り返し作りたくなる! ラク弁当レシピスペシャル 』(マイナビ出版)についてご紹介します!
4月からの新生活でお弁当作りが始まる方もいらっしゃるかと思います。お弁当の見栄えを良くするために重要なのが詰め方。今回は、話題のお弁当本「新装版 繰り返し作りたくなる! ラク弁当レシピスペシャル 」の著者である長谷川りえさんに、お弁当の詰め方のコツを伺いました。
料理家として活動する傍ら、20年以上、家族のために毎朝お弁当を作り続けてきた長谷川さん。旦那さんと息子さんの二人分のお弁当を作り、なんと作った総数は4,000個を超えるそう!
お弁当を長く作り続けてきた長谷川さんが、お弁当の出来上がりを左右する大事な工程と語るのが、盛り付け。「盛り付けは、ご飯の傾斜が最大のポイント。傾斜をつければ、お弁当に程よい余白ができ、簡単に見栄え良く仕上がるんです」と長谷川さん。
写真は、傾斜の有無の違い以外、お弁当箱やおかず、ご飯の分量も同じお弁当。ご飯に傾斜をつけることで、おかずを立てかけられるので、余裕が生まれ、盛り付けに立体感が出てバランスよくまとまります。傾斜をつけずに直角に詰めると、スペースに余裕がなく、何が入っているか見えずらく、ギュウギュウな印象に。
今回は、話題の新書「新装版 繰り返し作りたくなる! ラク弁当レシピスペシャル 」から、長谷川さんのお弁当の基本の詰め方の手順を紹介します。
<作り方>
1. ご飯を詰めたら、しゃもじで抑えて傾斜をつける。
2. おかずを詰めるスペースに仕切りカップを広げて敷く。
3. ご飯におかずがかかる部分に青じそを敷く。
4. メインおかずを青じその上にのせる。最初から全量を入れず、最後にバランスを見て量を調整すると良い。
5. あいたスペースに副菜を詰める。副菜が複数ある場合は、固形のものや、大きめのものから詰める。
6. 漬けものをご飯にのせ、副菜にブロッコリーなどの茹で野菜を入れる場合は、横にマヨネーズを絞る。茹で野菜にマヨネーズを添えるだけで立派な一品に。場合によっては、ここでふりかけやごま塩をかける。
おかずを詰める場所に敷くことで、お弁当箱のお手入れが楽になる仕切りカップ。シリコンカップなどの仕切りは洗うのが面倒なので、紙製のカップがおすすめです。メインのおかずには、底辺3〜5センチのカップが使い勝手がよく、汁気のある副菜やマヨネーズなどを添える際は、小さなカップがおすすめです。
白いご飯が寂しく見えた時に活躍してくれるのが、ごま塩やふりかけ。彩りの足しになる漬けものは、黄色、緑、紫、ピンクなどの色を用意しておくと便利です。
左からごま塩&梅干し、昆布の佃煮&桜大根、野沢菜漬け。程よい塩気のおかずがあるとご飯が進みます。
左から芝漬け、ふりかけ、青じそふりかけ&たくあん。彩りが足りないと思った時に便利なのが、柴漬けや紅生姜。野菜などでは補いにくい、紫やピンク色が加えられます。
本書には、定番の人気おかずから、簡単に作れる副菜まで、全102品のお弁当レシピが掲載されています。夕飯おかずのリメイク法や、味なし野菜の活用術など、お弁当作り継続のヒントが満載のコラムも必読です。
著者の長谷川さんから、クックパッドニュース読者へ向けたメッセージをいただきましたので、ご紹介します。
「家族のお弁当作りを始めた頃、私もいろんなおかずを詰めなければと何種類も作って、逆に盛付けが決まらないこともありました。しかし、繰り返し作るうちに、鉄板となる主菜数種と簡単な副菜があればいいんだと、私なりのラク弁当に進化しました。少ないおかずでも、のっけ弁当やのり弁にするだけでバリエも豊かに。気軽にチャレンジしてください!」
家族のためとなると、どうしても力が入りがちなお弁当作り。お弁当歴20年以上の長谷川さんのテクニックを参考に、ラクしておいしく作り続けたいものですね。お弁当作り初心者や、お弁当作りが継続できなかった過去のある方におすすめの一冊です。 (TEXT:小菅祥江)