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コラム

【食感を科学する!】「もちもち」「カリカリ」などのオノマトペ検索が人気な理由とは?

クックパッドで検索されているワードや現代の食ブームなどの人々の食への欲求や料理の常識は、実は全部「科学的」だった!? そこで、分子調理など食を科学的に分析・研究している、クックパッド食みらい研究所 特任研究員・石川伸一先生が、料理と科学のおいしい関係を解説します。

「オノマトペ」って、なに?

ふわふわ、もちもち、カリカリ、ざくざく、とろとろなど。歯ごたえや舌ざわり、のどごしなどを表す言葉を、オノマトペ(=擬音語、擬態語)といいます。「外がパリっと焼け、内がモチっとしたフランスパン」のように、オノマトペを使うと、その感覚は相手にしっかりと伝わります。

クックパッドでも、「もちもち×パンケーキ」「カリカリ×豚バラ」というように、「オノマトペ×料理名」で検索されることが多く、以前配信したクックパッドニュースでもオノマトペ検索について紹介してきました。

食感好きな日本人

天ぷらなら“サクサク”、プリンなら“とろとろ”といわれたほうが、より一層おいしそうな感じがしませんか? 私たち日本人は味だけでなく“食感”でも、食べもののおいしさを感じています。

日本語は、食感を表現するオノマトペのような言葉が諸外国語と比べても多いことが知られています。アメリカ人が使う「crispy」などの食感を表す用語が合計75語であったのに対し、日本人が使っている言葉はその5倍以上もあったという報告もあります。

私たちは、「カリカリする食べもの」と「サクサクする食べもの」の食感の違いを簡単に想像できます。このように日本人は、食感の微妙な違いをオノマトペで厳密に使い分けているのです。

食感は「物理的なおいしさ」である

舌で感じる甘味・塩味・酸味・苦味・うま味という「味覚」や、鼻で香りを感じる「嗅覚」は、味の分子や香り分子がそれぞれの感覚器で感じる化学的なおいしさです。

一方、口や舌、唇やのど、歯などで感じる口あたり、舌ざわり、のどごし、歯ごたえといった食感は、食べもののかたさや形などを反映する物理的なおいしさであるといえます。食感は、口の中の皮膚感覚と歯やあごなどに加わる深部感覚があります。

食べものによって、化学的なおいしさと物理的なおいしさの「貢献度」が違います。ジュースのような液体の食品は、化学的なおいしさの影響が大きく、ごはんなどの固形の食品は、物理的なおいしさが重要視されます。

「人がおいしい!」と感じるには、化学と物理両方の要因が影響しています。とくに、日本人の食感に対するこだわりや繊細さは、豊富なオノマトペによって表現されています。

石川 伸一(いしかわ しんいち)
福島県生まれ、博士(農学)。宮城大学食産業学部准教授、クックパッド食みらい研究所 特任研究員。専門は分子食品学、分子調理学、分子栄養学。主な研究テーマは、鶏卵の機能性に関する研究。『料理と科学のおいしい出会い 分子調理が食の常識を変える』(化学同人)、『必ず来る! 大震災を生き抜くための食事学』(主婦の友社)ほか著書多数。