漢方・漢方薬・薬膳のポータルサイト「漢方デスク」が、漢方医学の考え方に基づいて、食事やライフスタイル、漢方薬について提案します。
便秘にもいろいろなタイプがあります。あなたはどんなタイプの便秘でしょうか? 排便は毎日あるけど便が硬い、排便する時に力んだりお腹を押したりしないといけない、便が残っている感じがあってすっきりしない…など、便秘の症状は人によって様々です。
漢方医学では便秘以外の症状にも注目して体質を判断します。
例えば、疲れやすい、風邪をひきやすい、食欲がわかない、体が冷える、気分が塞ぎがちである、粘膜が乾燥しているといった症状がポイントとなってきます。
今回はその中でも、粘膜が乾燥しているために起こる便秘「便がコロコロしているタイプ」について解決策をご紹介します。
多量に汗をかく、乾燥した環境にいる、体の中に熱があるせいで水分が飛んでしまう、などの原因により体内が乾燥します。すると腸の中まで乾燥がすすみ、便に含まれる水の量も少なくなって、硬いコロコロの便が出たり、便秘になったりします。
コロコロした便が出る便秘では、腸を潤して便の滑りを良くしてあげることが大切です。そこで、からだをうるおす作用のあるくるみ・はちみつ・ごま油・桃などを食べるのがおすすめです。
麻子仁丸(ましにんがん)という漢方薬は、腸管を潤してくれ、熱を冷ましてくれることにより便を出しやすくしてくれます。
・お小水が多くて、便がコロコロしている
・お腹が張る
その他、潤腸湯(じゅんちょうとう)や麦門冬湯(ばくもんどうとう)といった漢方薬が便秘対策に使用されます。
腸を潤し便のすべりを良くする漢方薬である「麻子仁丸(ましにんがん)」をイメージした薬膳です。麻の実は漢方で「麻子仁」と呼ばれています。
〈作り方〉
1.フライパンに麻の実、生くるみ、松の実を順次入れてから煎りする。
2.鍋にはちみつ、砂糖、水を入れて火をかける。
3.泡が小さくなり飴がきつね色になったら1を入れて絡ませる。
4.クッキングシートに広げてか安全に冷えるまで放置して固める。適当な大きさに割る。
松の実、くるみ、麻の実は全て腸をうるおすはたらきがあります。
材料が全て手に入らない場合は、くるみとはちみつを組み合わせるだけでも腸をうるおす効果が期待できます。そのまま食べても、ヨーグルトなどに入れても取り入れやすいですね♪お通じ解消のおやつとしてぜひ取り入れてみてください。
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