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コラム

買い物に行けなくても、乾物さえあればバランス献立はなんとかなる!〜クックパッド管理栄養士の副菜レッスン⑨〜

いまクックパッドでは切り干し大根サラダが大ブーム。そう、買い物に行けなくても、野菜が冷蔵庫になくっても、乾物でいくらでも献立のバランスは整います。ちょっと見た目は地味だけど、おいしさ・栄養面・保存性どれをとっても非常に優れた乾物について、プレミアム会員向けサービス「管理栄養士が選んだ献立」を作成しているクックパッド管理栄養士による副菜レッスンでレクチャーします!

日本の乾物の歴史は非常に古く、万葉集にも登場しています。旬の季節に一番栄養価が高く美味しい食材を無駄にする事なく保存しようという先人の知恵から生まれました。 使った事がないと「調理が面倒じゃない?」とか「本当に美味しいの?」などと思いがちですが、実は使い方も簡単で、体にもやさしく、常備しておけば何かと便利な食品なのです。

「乾物=栄養の宝庫」と覚えておきましょう!

乾物とは、ご存知のように食材の水分を抜いて保存性を高めたもの。代表的な物としてひじき、切り干し大根、干ししいたけ、かんぴょう、わかめ、昆布、高野豆腐などがあります。 例えば、切り干し大根は、生の大根を乾燥させて作るもので、乾物になると約1/10の重さに。水分が抜けている分、美味しさも栄養もぎゅっと凝縮され、効率よく栄養を摂ることができるというわけです。その他干ししいたけのように、太陽に当てて干すことによってビタミンDが増えるといった乾物になると増える栄養素もあります。

では、おもな乾物に含まれる栄養素を見ていきましょう。

ひじき:マグネシウム、カルシウム、食物繊維、鉄分
切り干大根:食物繊維、カルシウム
干ししいたけ:ビタミンD、食物繊維
わかめ、昆布:カルシウム、マグネシウム、食物繊維
高野豆腐:カルシウム、鉄分、食物繊維

以前、現代人に不足している栄養素を意識して副菜に取り入れるようにすると、栄養バランスが整うという話をしました。いま日本人にとって、不足が懸念されている栄養素は、鉄分、カルシウム、食物繊維の3つ。なんとそれらの栄養素が代表的な乾物に豊富に含まれています。つまり、乾物は現代人にこそ積極的に食べたい食材と言えるのです。

忙しい毎日に「保存性の良さ」は相性がいい!

また「毎日必ず家で食事を作る事が出来ない」「買い物は何日かに一回のまとめ買い」。そんな方にこそ、保存性が高い乾物はお薦めです。
例えば大根一本買ったら「使い切るのが大変」「使い切る前にしなびてしまった」となってしまいますが、切り干し大根なら常温で保存が可能。必要な時に必要なだけ使う事ができ、早く使い切らなくちゃいけないストレスもありません。野菜のストックが何もないけど、買い物に行く時間もないという時にも便利。水で戻したら切る手間もないのでそのまま調理できるのも嬉しい限り。クックパッドで人気の切り干し大根サラダは、そんな点も人気の秘密なんでしょうね。

地味だからこそアレンジ幅が広いのが乾物のいいところ!

乾物は、地味でいろんな味つけをうけとめられる幅が広いため、定番の煮物以外にも料理のバリエーションが豊富なんです。ここでいくつかご紹介してみましょう。

意外なことにカレー味との相性も抜群

チーズと一緒なら子供もパクパク

香ばしいクルミと干ししいたけがマッチング!

野菜の水分を高野豆腐が吸って水っぽくならない

「買い物に行けないけど野菜が足りない」「あと一品何にしようか?」など様々なシーンで活躍すること間違いなしの乾物を、ぜひレパートリーに取り入れてみてくださいね。

ちなみに、切り干し大根は、日にちが経つと多少色が茶色っぽくなる事がありますが、水を取り替えながらもみ洗いすれば白くなります。臭いが気になる際にはさっと湯通ししてみてください。

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