気分がふさぎ込むことは誰しもありますが、うつ病とは、どんな人がなりやすいのでしょうか。男性でしょうか、女性でしょうか?また、どうしてうつ病になってしまうのでしょうか?
今回は、うつ病について、医師に詳しい話を聞いてきました。
うつ病は別名、心の風邪ともいわれています。体と同じように心も疲労がたまった時には風邪をひいてしまうことがあり、それは誰しも起きうることなのです。
風邪と同じようにうつ病の治療も、休息をしっかりとり、薬を用いてしっかり治療する必要があります。こじらせてしまうと長引いてしまうことや命に係わることも風邪とよく似ています。
うつ病は国にかかわらず女性が男性の2倍かかりやすいとされています。原因ははっきりしたことは今のところわかっていませんが、性的差別や偏見、偏った診断によるものではないようです。可能性としては出産などの女性特有のライフイベント、ストレス要因の違いなどが考えられています。ちなみに躁うつ病は、男性と女性の比率は同じとされています。
夫婦間の支えが発症抑制に関係しているともいわれ、離婚者や独身にはより多くうつ病がみられるようです。きちんとした食生活、生活機能なども、もしかすると関係しているのかもしれません。
うつ病の平均発病年齢はおよそ40歳とされており約半分が20歳から50歳に発病するとされています。幅広い年代で発病しうる疾患ということがわかります。
社会的地位や裕福さはうつ病の発症とは関係性は低いとされています。また都市部で暮らす方よりも地方で暮らされる方に多いとされます。
1人の人が一生のうちにうつ病にかかる割合は約15%、女性に限ると4人に1人くらい(約25%)です。体の病気で入院治療を受けている患者の15%くらいがうつ病にかかっていると考えられています。
原因はまだ確実なものはわかっていません。環境的要因・遺伝的要因の両方が影響を与えていると考えられます。
脳内ではセロトニン、ノルエピネフリン、ドーパミン、アセチルコリンといった神経伝達物質が関与していると考えられています。今ある抗うつ薬はこれらの神経伝達物質の作用を活発にすることで、抑うつ気分や意欲、喜びの感情などを改善しようとするものが多いのですが、副作用が見られることがしばしばあります。
うつ病は誰しもかかりうる病気です。性格だけでなく、生物学的な異常状態が関与していて、薬でコントロールすることが可能です。また投薬以外の幅広い治療を行っているところもあります。一人で悩まず、まずは医療機関に相談してみましょう。
(監修:Doctors Me 医師)
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