【今週のおすすめの一冊 vol.6】編集部が特に「おもしろい!」と注目した料理にまつわる本をピックアップし、気になる内容をダイジェストでお届け。今回は『arikoの美味しいルーティン』(講談社)についてご紹介します!
人気ファッション誌のエディター・ライターを本業としながら、日々Instagramに投稿する手料理が話題のarikoさん。
現在Instagramのフォロワー数はなんと17万人以上。それもそのはず、投稿には和洋中からデザートに至るまで「味わってみたい!」と食欲をそそる料理のオンパレードなんです。arikoさんのInstagramの特徴は、見ている私たちがいいのだろうかと感じるほど、惜しげもなくあっさりと作り方が添えられていること。
ただ、arikoさん曰く、記載する最低限のレシピだけでは伝えきれないコツや工夫があるそう。本書は、食材の切り方から下ごしらえのコツ、使っている具体的な調味料やキッチンアイテム…など、arikoさんが実践している細かいルーティーンをまとめ、料理を美味しく作り、味わうためのコツが満載です。
写真の情報が多くを占めるInstagram。反響のあった投稿は、華やかな見た目なのではと思いきや、ダントツの「いいね!」と「保存数」が多かったのは、レシピを聞かれても困っちゃうくらい簡単で、普段からよく使う材料で作る「なんてことのない料理」だったそう。
また、arikoさんが季節を問わず投稿し、人気を博しているのが「なべのレシピ」。調理工程がシンプルで、登場回数が多くなりがちなレシピだからこそ、飽きがこないように美味しく食べられる工夫がたくさんあるようです。
気になるレシピが多数ある本書から「アボカドのナムル」、「ザーサイ入り鶏だんごなべ」のレシピをご紹介します。
アボカド……1個
みょうが……1個
塩昆布……大さじ1
塩……少々
鶏ガラスープの素(顆粒)……少々
ごま油……適量
1. アボカドは縦半分に切って、種と皮を取り除き、8mmの厚さに切る。みょうがは縦半分に切って薄切りにし、水にさらす。
2. 器にアボカドを盛り、塩と鶏ガラスープの素をふる。水けを切ったみょうがと塩昆布をのせ、ごま油を回しかける。
「“こう食べがち”な食材の見方を変えたことで、皆さんピンときたのかもしれません。ナムルといっても和えるタイプではなく、みょうがやごま油などをのせるだけ、というレシピというほどのものでもない簡単さ。
しかも、食べころの柔らかく形が崩れがちなアボカドの見た目もきれいなまま食卓に出せます。わが家でも好評の一品です」。(arikoさん)
鶏ひき肉……600g
ザーサイ……小1個
長ねぎ……1/2本
【A】
卵……1個
しょうがのすりおろし……1かけ分
片栗粉……大さじ2
水菜……1束
ニラ……1束
えのきだけ……1袋
ごま油……適量
1. ザーサイは洗って水けをふき取り、みじん切りにする。長ねぎもみじん切りにする。水菜、ニラ、えのきだけは根元を切り落とし、ざく切りにする。
2. ボウルに鶏ひき肉を入れ、ザーサイと長ねぎ、Aを加えて混ぜ合わせる。
3. 鍋に水(分量外)を入れて中火にかけ、沸騰したら2のたねをスプーンですくって落とし入れる。浮き上がってきたら、水菜、ニラ、えのきだけを加えてさっと煮て、ごま油をひと回しかける。
4. お好みでポン酢しょうゆやゆずこしょう、ラー油、刻んだあさつきなどを添える。
「なべは年中、作ります。韓国風、みそちゃんこ…など、味が変わると、おなべが多少続いても飽きずにいただけると思いますよ。また、簡単だからこそ、タイミングを見て作ります。『またなべか』と家族に思わせたら負け。『久々にこの味の鍋はいいよね』なんて言わせたら勝ちです(笑)。
今回のなべは、塩抜きしないザーサイのおかげで、鶏だんごに塩けが移っていい塩梅になるんです。旨みたっぷりなので、調味料も不要、ザーサイのコリっとした食感も楽しめる、といいことずくめの美味しいレシピ。スープのシメには、細めのうどんや中華麺がおすすめです」。(arikoさん)
本書には美味しいレシピはもちろん、目の前の家族に飽きずに美味しく食べてもらうためのarikoさんの工夫や想いがたくさん詰まっています。おうちでごはんを食べる回数が増え、自分の食事がついマンネリしがちな悩みを救ってくれる一冊になりそうです。
(TEXT:小菅さちえ)
Instagramの料理写真が話題を呼びフォロワー数17万人超えの人気エディター・arikoさん。写真だけじゃわからない、アリコさんが「美味しい」のためにしていることを集めました。下ごしらえ、水けと油けのコントロール、素材の切り方……目からウロコのちょっとしたコツで毎日のごはんはもっと簡単に、もっともっと美味しくなります!
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『CLASSY』『VERY』 など人気ファッション雑誌を担当するエディター、ライター。インスタグラム(@ariko418)に投稿するセンス溢れる料理の写真と食いしん坊の記録が話題を呼び、フォロワー数は現在17万人超え。おいしいもの好きから絶大な人気を集める。著書は『arikoの食卓』シリーズ(ワニブックス)、『ありこんだて』(光文社)ほか。
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