1月22日のカレーの日に、「スパイス」にまつわるレシピ本を発売された印度カリー子さん、「カレー」をテーマにした小説を発売された幸村しゅうさん。そんなカレーに思い入れの深いお二人に、スパイスカレーにまつわる魅力をお伺いしました。前編は「スパイスカレーの魅力」、後編となる今回は「初心者の方向けのスパイスカレー作りのコツ」についてお届けします。
――市販のルーを使わないスパイスカレー作り初心者が、最初に持つべきスパイスを1つ挙げるとするなら何ですか?
印度カリー子さん(以下、カリー子):1つというのは難しいです。まずは、3種類のスパイスを購入してみてください。それが、「ターメリック」「クミンパウダー」「コリアンダー」です。前編でもお話させていただきましたが、この3つの頭文字をとって「タクコ」と呼んでいます。
「ターメリック」は、しっかりした香りで味に深みを。「クミンパウダー」は、カレーの香りを引き出し、存在感を演出します。「コリアンダー」は、さわやかな香りが特徴で風味をまとめてくれます。また、少しのとろみづけ効果もあるんです。小さじ1:1:1の割合で使って、カレーを作ってみたら、簡単さに驚くと思いますよ。
幸村しゅうさん(以下、幸村):1つのスパイスだけではカレーは作れませんよ。最初は「タクコ」を知らなかったので、スパイスをたくさん揃えました。でも、今は、タクコ+辛味のためのチリペッパー。この4つで十分おいしいカレーを作れています。カリー子さんが出しているスパイスセットもあるので、それで一度チャレンジしてみたらいいと思いますよ。
カリー子:ありがとうございます(笑)。
――初めてスパイスカレーに挑戦するとしたら、何カレーを作るのがおすすめですか?
カリー子:初心者には「キーマカレー」がおすすめです。初めて作る場合、水の量や玉ねぎの炒め方が浅いことが理由で失敗することが多いのですが、キーマカレーは肉に火を通すときに水を使わないので失敗しにくいと思います。
幸村:私も断然「キーマカレー」がおすすめです。チキンカレーも捨てがたいのですが、キーマカレーのほうが完成したときの喜びが大きいと思います。
カリー子:そう思われるのはなぜですか?
幸村:キーマカレーはお店で食べるイメージがあるので、それを自分で作れた、となると喜びは大きくなるんじゃないかな。あと、とにかく作るのが簡単ですよね。
カリー子:確かに、作るときに細かいケアが必要ないんですもんね。
幸村:そう。料理が苦手な私でも、お店で食べるよりおいしいかも!と思えるものが作れちゃうし、盛り付けにちょっとこだわれば、映えも狙えますよね(笑)。
カリー子:卵をのっけたら勝ち! みたいなところありますよね(笑)。
幸村:そう! キーマカレーって勝ちカレーですよね。カリー子さんのホームページの「ちょうどいいキーマカレー」が作りやすくておすすめですね。