生後9カ月ごろになると始める手づかみ食べ。食卓の周りが汚れたりなど、ママは大変だけど、赤ちゃんにとってはさせたほうがいいの?離乳食インストラクター協会代表の中田馨さんのWEB上離乳食レッスン・第4回目のテーマは「手づかみ食べ」です。
こんにちは。離乳食インストラクター中田馨です。 今日は、赤ちゃんが離乳食を意欲的に食べるようになる手づかみ食べについてお話ししたいと思います。
離乳食の講座をしていて、このように質問されたことがあります。手づかみで食べさせたら、手も口もベタベタ、食卓の周りも汚くなってしまって、これでいいのかと思ってしまったそう。分かります、分かります。できればきれいに食事を終えたいですよね。でも、赤ちゃんのことを考えると手づかみ食べも、成長の過程で通る道。不安な気持ちもわかりますが、ぜひチャレンジしてほしいなと思います。
おもちゃは触るのに、食べ物は全く触らない。触らせようとすると嫌がる!という赤ちゃんもいます。この場合、食べ物の感触が苦手なのかもしれません。無理強いせずに、機嫌の良い時にママが一緒に手を添えてお口に持って行く。それが1回でもできたら、たくさんほめてあげましょうね!少しずつ食べ物の感触になれるといいと思います。
すごくわかります。我が子もそうでした。食べ物を触るのは好きだけど、グチャグチャするだけで口にはなかなか入れない。あげくの果てに、食べ物をポイポイ投げるように……。こんな場合は、赤ちゃんのお皿とママが与えるお皿を分けると被害が最小限になると思います。触るだけでなく、つまんで食べるという一連の動作を、少しずつママと一緒に覚えていきましょう。あまりに長い間、グチャグチャばかりしていたら、食事は終了しても大丈夫ですよ。
私は離乳食期に、ぜひ手づかみ食べをしてほしいと考えています。手づかみ食べのいいところをいくつか挙げてみましょう。
おもちゃなどをつかんだりすることとは違い、食べ物をつまむことは手先を上手に使えるようになること。小さいものをつまんで口の中に入れるって、実はとっても難しいことです。集中力もつきますよ。
食べ物は一つ一つ、感触が違います。茹でた大根と豆腐でも柔らかさが違いますよね。そんな感触の違いを、赤ちゃんは手で感じながら食べることができます。
やはり、自分で食べることができた!という経験は何よりも大きいですよね。赤ちゃんはきっと楽しいな、おいしいなと思い、もっと食べたい!へ繋がっていくと思います。
手づかみ食べをスタートさせるなら、あらかじめ準備をしましょう。そうすれば汚れをあまり気にしなくても良くなってママもラクチンです。
これだけで、赤ちゃんや食卓周りが汚れることがかなり軽減されます。
これまで17年間保育士をしていますが、手づかみ食べを意欲的にしているお子さんは、その後スプーンなどもすんなりと上手に使えるようになる傾向があります。手づかみメニューを用意して、楽しい食事ができるといいですね。
兵庫県西宮市出身。2002年より0歳児専門保育所を経営。第1子の離乳食につまづいたことから離乳食に興味を持ち、第2子の離乳食開始と同時に離乳食ブログを開始。2014年に一般社団法人 離乳食インストラクター協会を設立。離乳食インストラクター養成講座や子育て中の方を対象とした離乳食の講義・料理教室などを中心に活動している。
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