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コラム

ひんやり涼やかな江戸のデザート「こおり豆腐」を手作りしてみよう!

【ほっこり江戸ごはん Vol.5】江戸好きが高じて、地毛で「ちょんまげ」まで結ってしまった江戸マニアの伊尾木将之さんに、江戸時代のレシピとともにほっこりエピソードを教えてもらいます。今回は、 暑い時期にぴったりな、見た目も涼しげな一品です。

おはようございます、こんにちは、こんばんは。 江戸時代が大好きで江戸の食文化を研究している伊尾木と言います。

夏本番ですね。僕はそうめんが好きなので、夏ならずともそうめんをよく茹でます。 先月の父の日も自分でそうめん茹でて準備しました (単純に父の日を忘れていただけですが...そして子供からはそうめんは嫌!と言われました...)。 昔はそうめんも大ごちそうだったので、ある意味よい父の日になったのかもしれません。

さて、そんな個人的な話はおいておいて、今回紹介するのは「こおり豆腐」というお豆腐のデザートです。 お豆腐なのにデザート?というちょっと変わった食べ方ですが、これがとてもおいしいんです。 お豆腐が水のなかで浮いているような見た目で、とても綺麗ですので、是非作ってみてください。

作り方

基本の材料は寒天と絹ごし豆腐だけです。レシピでは味付けの黒蜜も手作りしていますが、もちろん市販のものでも構いません。

寒天をふやかす

まず寒天を水にいれ、30分ほど置いておきます。

この間にお豆腐を切って並べます。なるべく小さく切るほうが可愛く仕上がります。

寒天を煮溶かす

時間がたったら寒天に火をかけ、煮立ったら弱火にし、6~7分加熱します。

豆腐と寒天を固める

ざるなどで裏ごししながら、しずかーに寒天を注ぎます。寒天の勢いが強いと豆腐が動いてしまうので、注意してください。

冷めて固まるのを待てば完成です!黒蜜をかけてどうぞ。寒天は常温でも固まりますが、冷やして食べるほうがおいしいですよ。

江戸のほっこり話

お豆腐は江戸時代の大人気食材だったのですが、実はお豆腐一丁の大きさは今とは全然違っていました。 そもそも「一丁」という大きさは、「一本」とか「一個」と同じように大きさが決まった量ではありません。現代でも、実はお豆腐一丁はメーカーさんによってマチマチです。ですが、大体300〜400gくらいだと言われています[1]。

では、江戸時代の豆腐一丁はどれほどだったかというと、なんと現在の一丁の5倍程度の大きさでした(正確には21x18cmに厚さが6cm)[2]。

とても大きいですね。もちろん一人ではなかなか食べ切れる量ではないので、独身の方は一丁では買わず、1/12に切られた焼き豆腐などを買っていたようです。

なぜ江戸時代の豆腐の大きさが正確に分かるかというと、それは幕府が一丁の大きさを決めたからです。というのも、幕府は経済対策のために豆腐一丁の値段を少し安くするように豆腐屋さんに指示しました。ただ、それでは商売あがったりなので、お豆腐屋さんは指定された値段のまま、一丁の大きさを少し小さくしていったのです。幕府は、それでは意味がないということで、正確な大きさを決めたというわけです。

この幕府と商人とのやりとり、まるで現在の政府と商売人のやりとりのようですね。いつの時代もあまり変わりませんね。

参考文献

伊尾木将之

大阪出身のうさぎ好き。修士までは物理を学び、博士課程で情報系に進むも撃沈。現在はクックパッドでエンジニアをしながら、食文化を研究している。
日本家政学会 食文化研究部会の役員を務める。
2020年秋から社会人大学生(文学部)に。
本業は川崎フロンターレのサポーター。

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