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【レシピも紹介】失敗したって大丈夫!と言える子になる「子ども料理のススメ」

クックパッドニュースの人気連載「今日から始める親子クッキング」をはじめとする、子ども料理研究家・武田昌美さんのコラムが待望の電子書籍化! 発売を記念して、『失敗したって大丈夫!と言える子になる「子ども料理のススメ」』を一部抜粋してご紹介します。

2歳児だって料理はできる!

私は、東京都世田谷区で2歳児から始められる子ども料理教室「リトルシェフクッキング」を運営しています。「2歳から料理?」と驚かれる方もきっと多いですよね(笑)。でも、「2歳児から」としているのには理由があるんです。まずは自己紹介を兼ねて、私が子ども料理教室を始めるきっかけとなったエピソードをお話しさせてください。

娘と初めて〝料理〟をした日のことは、とてもよく覚えています。これこそが、後に「2歳児から始められる子ども料理教室」の構想を得た原点だからです。

娘が2歳のイヤイヤ期真っ只中の時、あの天使のような赤ちゃんは一体どこに行ってしまったのかと思うほどの怪獣っぷりに、新米ママの私は翻弄されっぱなしでした。

大人の真似ごとが大好きで、一度やりたいと思ったらテコでも動かない。ある日、そんな怪獣さんが狙いを定めたのが「料理」でした。私が手に持っていた卵を「あーー!」とものすごい形相で指差して、「私にわたしてー!」と全身全霊で猛アピールしたのです。

卵を渡した後に起こり得る大惨事は容易に想像できました。しかし、渡さなかったとしても、それはそれで床にひっくり返って大泣きしながら動かなくなる試練が待っています。究極の選択を迫られた私は、「飛び散った卵を拭く方が早い」という結論に至り、娘に卵を手渡しました。娘は大喜びで卵を受け取ります。

さて、まずは結果から。ご想像の通りの大惨事です(笑)。床、服、なぜか壁にまで卵が飛びました。せっかくの卵がぐちゃぐちゃになってしまい、泣いちゃうかな? と思って見ていると、次に予想外の反応が――。

娘は「卵こわれた!」と目を輝かして大興奮し、「もういっこ!」と元気にリクエスト! えええーーーー! と内心ヒヤヒヤしつつ、もう1つ渡してみます。すると娘は、今度は宝物を扱うかのように、「そーっと、そーっと」と言いながら卵を大切そうに受け取りました。

なんと、彼女はほんの少しの時間で、「卵」というものを理解していたのです。ぐちゃっと割ってしまった失敗から、「丁寧に扱わねばならない」という解決策を本能的に見いだしている――これにはちょっと衝撃を受けました。

この出来事を通して、まだ何にもできないと思っていた2歳児(当時はまだ2歳になったばかりのタイミングでした)が、もうちゃんと自分の考えを持って学習を始めていることに気づかされました。「2歳児にはまだ卵なんて扱えないはずだ」という間違った固定観念を持っていたのは私の方だったのです。

そして子どもの「できる、やりたい」に応えてあげれば、2歳児だって料理もできることがよく分かりました。これが「2歳児からの料理教室」を始めるきっかけになったのです。

Cd21f79667d4cf0165a65054b6e2ede0 レッスンで子どもたちに見せている卵の割り方のイラスト

「卵割り」の失敗から出会うレシピ

2歳児が料理、と聞くと「まさか!」と思う方が大多数かと思いますが、どうか子どもの力を信じて一歩を踏み出してみてください。

じゃあ何から始めれば良いのかというと、前述した通り、「卵割り」こそが記念すべきファーストステップにぴったりなんです。

「卵割り」は、慣れるまでは子どもの小さな手ですから失敗もします。そんな時は、失敗した卵の数に応じてどんどん料理を変えてみましょう!

1個の卵を割って目玉焼きを作ろうとしていたけど、ぐちゃっと割れちゃった。じゃあ今日は2個割ってたまご丼にしよっか。お昼ご飯になるね!

それでもまた失敗。3個目を割ります。そしたら全部使って、卵たっぷりのキッシュにしよっか。キッシュに冷蔵庫の残り物のお野菜を入れてみます。

なんと偶然、苦手なほうれん草を発見! キッシュに入れて焼いてみます。作ってしまった手前、恐る恐る食べてみます。するとどうでしょう!「……ほうれん草、おいしい!」

そうです。卵割りの失敗を活かした結果、苦手な食材が食べられるように! 1回目で成功していたら、こうはなりませんでした。

「でも、キッシュなんてオシャレなものは面倒だなぁ」……わかります! そんな時は、「卵失敗しちゃったけど、そのおかげでたくさん食べられたね! お腹いっぱいだね。ありがとう」。もうこれだけでも十分!

料理って手軽に失敗しやすいし、その失敗を活かしやすい。大切なことは、料理を通して失敗の大切さを学んでもらうことです。

お子さまたまご丼

C11173b243c244281e3320f8cf005618 今回は「たまご丼」のレシピを紹介。本書では親子で作れる20品以上のレシピを掲載しています

材料(親と子ども2人分)

卵…2個
玉ねぎ1/2個(100グラム)
水…大さじ3
醤油…小さじ1/2
砂糖…小さじ1/2
塩…2つまみ(子どもの手で)
ご飯…適量

作り方

 玉ねぎを繊維に沿って薄切りにする。

 玉ねぎと水を耐熱皿に入れてふんわりとラップし、600Wの電子レンジで3分30秒加熱。

 卵をボウルに割り入れて、箸でよくかき混ぜる。醤油、砂糖、塩を加えてよく混ぜる。

 の玉ねぎを、ボウルの水分も一緒にフライパンに入れて、中火で1分炒める。

 の卵液を加え、ゴムベラで底をこそげとるようにかき混ぜながら、中火で1分焼く。

 ご飯を茶碗に盛り付け、その上にをのせる。

調理の際は、子どものおへそが調理台に来る高さがちょうど良い高さ。保護者は後ろから見守りましょう。

3abc6b7932729cedc59c33359b9c3925 「たまご丼」のイラスト

電子書籍『失敗したって大丈夫!と言える子になる「子ども料理」のススメ』好評発売中!

クックパッドニュースの人気連載「子どもの心を育てるレシピ」「料理で子どもの好きを見つける」「今日から始める親子クッキング」に書き下ろしを加えて電子書籍化。

子ども料理教室を運営し、3000人以上の子どもたちを見てきた著者の経験を元に、「食」を起点にこれからの時代を生き抜く力を身に付ける方法を伝授。

著者自身の子どもとの日々や教室での印象的なエピソードも交え、親子で楽しめる四季折々の「子ども料理」レシピを紹介しています。

どこで子どもがつまずきやすいのか、小さな手での作業に適した方法は何なのか等、子どもが安全に料理するためノウハウを各所に散りばめた、子育て中のママパパ必携の一冊。

武田昌美(子ども料理研究家)

リトルシェフクッキング(株)代表取締役。フランスで料理の修行をしていた父の影響を受け、幼少の頃から料理に興味を持つ。航空会社にて客室乗務員をしながら、各地の料理や文化に触れ、知識を深める。2人の子どもの親となり、多くの子どもたちに料理の楽しさ、食の大切さを伝えていきたいと強く願い、2017年より「ママも知らなかった才能が花開くクッキングスクール」をコンセプトにした料理教室『リトルシェフクッキング』を主催。保有資格は、フードコーディネーター、スパイスマイスター、食品衛生責任者。2019年3月、子どもが一人一人料理できる料理教室『リトルシェフクッキングEduCooking Lab』を東京都世田谷区にオープン。
【HP】https://little-chef-cooking.com/(ご予約はこちらから)
【Instagram】@masamis__kitchen
【YouTube】リトルシェフクッキング
【ブログ】子ども料理研究家 武田昌美の食育ブログ
【クックパッド】武田昌美のキッチン

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