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コラム

外はカリカリ、中はとろ〜り!アメリカ人が大好きな「グリルドチーズサンドイッチ」とは?

【アメリカの最新ごはん事情vol.7】1989年に渡米し、「セレブ御用達プライベートシェフ」としてアメリカで料理を作り続けてきた明比玲子さんに、日本ではなかなか知ることができないアメリカの食事情を教えてもらいます。第7回目のテーマは「サンドイッチ」。アメリカ人が今でも愛するサンドイッチレシピも教えてもらいました。

サンドイッチは日本で言うおにぎり的存在

アメリカ人にとってサンドイッチは、日本人にとっての「おにぎり」のようなもので気軽に食べられる主食的な存在。そして日本では、おにぎりと言えばお弁当が思い浮かぶ人が多いと思います。では、アメリカではサンドイッチと言えばお弁当なのでしょうか? 答えは”NO”。

日本人は、普段からお弁当の出番が多いと思いますが、アメリカ人は、日本人のようにお弁当 (ランチボックス)を持って、どこかに行くという習慣がないため、そこまで出番はありません。

アメリカで給食のない学校に通う子ども達は、とても簡素なお弁当を持っていきます。例えば、ピーナッツバター&ジェリーのサンドイッチにりんごやバナナなどシンプルなものです。デコ弁のような手の込んだお弁当をアメリカ人の子どもが見たら、きっとビックリするでしょう。

無限に楽しめる「サンドイッチ」は街中で手に入る

家で手の込んだサンドイッチを作らないニューヨーカーですが、一歩外に出ると世界中のサンドイッチが手に入ります。まずはパンですが、バゲットを始め、ベーグル、ピタパン、グルテンフリーやロカボのパン類、数え出したらキリがないくらいの種類のものが売っています。

そして、そのお店で焼いているパンに自分の好きな具やスプレッドを挟んでもらえる所も少なくありません。ベーグル屋は、必ずお客さんが見えるところでベーグルを焼いていて、そこでサンドイッチを作ってくれます。

普通のアメリカのデリに行っても、パンの種類だけで何種類もあり、オーダーの仕方を知らないと戸惑ってしまいます。「パンはどれ? トーストする? ケチャップは入れる?」等といろいろ質問され、「まだ選ばなきゃいけないの?」と面倒になる人もちらほら。

デリでは、多種類のコールドカット(ハムやサラミなど) やチーズを自分の好きな分厚さに好きな量だけスライスしてくれるので、数日間分まとめ買いをする人が多いです。これに、レタス、トマト、ピクルス、それに自分のお気に入りのパンがあれば、自分の好きなサンドイッチがいつでも家で作れます。デリカウンターにあるコールドカットやチーズの種類は非常に多く、これは日本ではなかなか見ることができない光景で圧巻です。

アメリカ人に今も愛されているサンドイッチ

今回ご紹介するサンドイッチは、オールドファッションで、かつアメリカ人に今もとても愛されている、「グリルドチーズサンドイッチ」です。パンやチーズの種類を変えれば、永遠に変化が楽しめ、何種類のチーズを合わせてもよく、これはダメという決まりはありません。

もう40年以上も前、アメリカでサンドイッチを作るところを初めて見た時にとても驚いたことは、パンの内側にバターを塗らないことです。それから今まで、パンの内側にバターを塗る人を見たことはありません。

ただし、グリルドチーズサンドイッチのようなホットサンドイッチの外側には、かなりの量のバターを塗って焼きます。これは、風味付けという理由もありますが、外側に綺麗な色をつけてカリッと仕上げるためです。焦げにくさから、バターの代わりにマヨネーズを使う人もいますが、味はバターの方が私は好きです。

アメリカで最もポピュラーなグリルドチーズサンドイッチは、アメリカンチーズ、チェダーチーズを使っているサンドイッチだと思います。私は、グリエールチーズとシャープなチェダーチーズを合わせたものが好きですが、アメリカっぽさに少し欠けるでしょう。パンに関しても、やはり普通の食パンが、バターをよく吸い、ソフトで一番おいしく仕上がると思いますが、これは、あくまでも個人の好みなので、ご自分の好きなチーズ、パンを使って楽しんでくださいね。

グリルドチーズサンドイッチのレシピ

<材料>

・好みのパン(薄すぎず、分厚すぎないこと) …2枚
・好みのチーズ (あらかじめスライスしておく) …適量
・バター(または、マヨネーズ) …適量

<作り方>

1.フライパンを弱めの中火で温めて、好みのパン2枚の片側にバターをたっぷり塗る。

2.(1)のうち1枚のバターを塗った側を下にして、フライパンに入れる。

3.(2) のパンの上にチーズを乗せ、上にもう1枚のパンのバターを塗っていない側を下に被せる。この時、パンを乗せる前に、スライスしたトマト、あらかじめ焼いておいたベーコンなど、好みの具をのせてもよい。

4.片面約3分ほどじっくり焼き、フライパンに当たっている側のパンが綺麗なきつね色になったら、ひっくり返して、軽くフライ返しで押さえて反対側も同じように焼く。

5.反対側もきつね色になり、チーズが溶けていたらできあがり。

グリルドチーズサンドイッチとセットで食べると美味なもの

アメリカ人は、グリルドチーズサンドイッチと言えばトマトスープ、というぐらい2つ一緒で考えます。グリルドチーズサンドイッチをトマトスープに浸けて食べるのが好きなんですね。味としてもよく合うので、このコンビネーションはアメリカ人にとって子どもの頃からの思い出の食事という人が多いんですよ。

明比玲子

兵庫県芦屋市生まれ。1989年に渡米し、ニューヨークのシェフ養成学校で学んだ後、本格的に料理に取り組む。著名レストランでパティシェとして経験を積み、アメリカ人と日本人に料理とお菓子の指導も行う。日本の料理雑誌への寄稿やフードスタイリングも行いつつ、2008年からは、コンサルティングの仕事なども兼ねながら、ニューヨークセレブのプライベートシェフとして、活躍中。
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