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インタビュー

つらい症状にサヨナラ!花粉症対策の最強レシピは「キャベツとしその味噌汁」だった

暖かくなってきて、鼻がムズムズ、くしゃみ連発、目がかゆい! という症状が出ている人もいるのでは? 今、日本では5人に1人が花粉症だといわれています。一度なってしまったら治らないというイメージがある花粉症ですが、実は日々の生活にあることを取り入れると症状が改善するそう。今回は書籍『季節の不調が必ずラク〜になる本』を出版された、国際中医薬膳師の瀬戸佳子先生に花粉症の改善法や、取り入れると良いレシピを聞きました。

花粉症には「2タイプ」ある!

――花粉症で苦しんでいる人が多くなる季節ですが、なりやすい人の特徴というのはありますか?

花粉症を発症する人は、食生活の乱れ、飲酒、寝不足など不摂生をしている方が多いです。東洋医学では、発症には何種類かのタイプがあります。例えば、女性に多くみられるのは貧血や疲れが溜まり、アレルギー物質の侵入を防げずに花粉症を発症するパターン。また、食べ過ぎ、飲みすぎなど、生活習慣によって体に炎症が起こりやすい状態になって、花粉症・アレルギーが発症…という場合もあり、これは比較的男性に多いです。

――発症のタイプが違うと、症状にも違いがあったりしますか?

鼻水が大量に出て、くしゃみ連発、目もかゆいという人は炎症が強いタイプなので、わりと体力がある人に出る症状です。逆に、ぐずぐず痒みを感じるような症状は、女性や体力がない人に多いんです。

――最近では、子どもの花粉症も増えているのでしょうか。

お子さんの花粉症は増えています。子どもが花粉症を発症する原因としては、胃腸が弱いことで発症していることが多いです。お腹の中にいるときは胃腸は使わない臓器ですよね。生まれきてから胃腸は鍛えられていきます。子どもの場合、胃腸もまだ発達段階なので、胃腸が弱ると花粉症やアレルギーが起きやすくなるんです。できるだけ、和食中心の栄養バランスが取れているものを作り、しっかり睡眠をとること。対策は大人と同じですが、お子さんが花粉症の場合は、胃腸のケアを意識してあげてください

――花粉症と言っても、人によって発症の仕方や症状に違いがあるんですね。一度発症してしまった花粉症は、一生付き合っていかなくてはいけないのでしょうか。

花粉症は治らないというイメージがあるかもしれませんが、改善することはできます。花粉症になる方は、他のアレルギーにもなりやすいので、アレルギーを起こしやすくなっている体質を改善するところから取り組んでいく必要があります。そのために、食生活の見直しはとても重要なんです。

花粉症対策には、「肝」の解毒力が大事

――生活習慣や食生活を改善が必要とのことですが、具体的にはどのようにすればいいのでしょうか?

東洋医学的には、「肝」(≒肝臓)の解毒機能が花粉症の改善に重要とされています。春は、「肝」の季節と言われているほどです。この時期に、肝臓をいかに元気にしておくかが大切になってきます。肝臓の機能がしっかり働いていないと解毒ができず、花粉症は悪化します。

この肝臓の機能を落とすものにアルコールがあります。アルコール摂取により疲れてしまった肝臓は、解毒作用が落ちるので、花粉症に悩んでいる方は、アルコール摂取は控えることが大事です。アルコールを控えるだけでも、症状が軽くなる場合があります。一昨年と昨年は、コロナ禍で飲み会が減り、いつもよりも症状が軽いという患者さんが多かったんです。禁酒が難しいという場合、週に4回飲んでいるのを、週に2回に減らすだけで変化はあります。

――アルコールを控えることで改善が見込めるんですね。お酒を飲まないけど花粉症だという方の場合は、どのような改善策がありますか?

花粉症になる方には、睡眠不足の方が多いです。肝臓をリフレッシュして元気にするためには、夜中の1時から3時の間はしっかり睡眠を取ってください。この時間にしっかり睡眠をとると解毒作用も進み、免疫力も高まります。また、23時から1時は胆嚢の時間です。肝臓と胆嚢は協力して血液をきれいにするので、できれば日付が変わる前くらいに寝て、しっかり臓器を休ませてあげることが、花粉症の改善につながります。逆に、この時間帯に飲酒など肝臓が疲れることをすると、症状の悪化につながります。

――ということは、その時間に甘いものを食べる……なんていうのも、当然ダメですよね。

その時間に限らず、甘いものやお菓子を日常的に食べるというのはおすすめできません。肝臓が疲れてしまうものに脂っこいものがあります。そう聞くと、揚げ物、ラーメンなどを想像する方が多いと思いますが、アイスクリームなども脂質が高いんです。さらに、乳脂肪分が多く、東洋医学では乳製品はあまり体によくないとされているので、花粉症に悩む方は控えてほしいです。

全く摂らないというのも辛いと思うので、脂質が高いもの、糖分が高いもの、アルコールなど、花粉症によくないと言われているものを重ねて摂取しないように気をつけてもらうだけでも違ってくると思います。「重ねて」というのは、例えばツナメルトサンドと甘いラテを一緒に摂ると、どちらにも乳製品が入り脂質も多いので、おすすめできません。ラテを牛乳から豆乳に変えたり、もしお昼に食べたら夜は乳製品や脂質の多い食事を控えるなど、工夫するとよいですよ。食事を意識すると、てきめんに効果が出ますよ。

この時期におすすめの食材3つ

――花粉症改善には、食事がすごく大切なんですね。控えるといいものはわかりましたが、逆のこの時期積極的に摂取したほうがいいものはありますか?

肝臓の解毒力をキープするためには葉野菜を摂取すると良いです。これからの季節は、春キャベツや菜の花などの葉物が増えてくるので、こういった旬のものをたくさん食べると、肝臓の解毒を助けてくれます。葉物がおいしいとサラダが食べたくなりますが、生サラダは身体を冷やすので、温野菜で摂取してくださいね。また、花粉症には胃の調子が整っていることも大切です。キャベツは胃の調子を整える作用があるので、できれば日々の食事に取り入れてほしいです。

――他に取り入れやすい料理はありますか?

温かい発酵食品であるお味噌汁は、日本人の身体に合っています。お味噌には解毒作用があり、お腹の調子や免疫バランス、胃腸の調子を整えてくれます。便秘の方は、体内に入った花粉を体外に出す機能が落ちているのですが、発酵食品でその状態を改善させましょう。お味噌を選ぶ際は、本醸造のものを選ぶことをおすすめします。普段は、パン食という人でも、花粉症のシーズンだけは、朝ごはんを和食にして毎朝味噌汁を飲むと良いですよ。

――花粉症対策や便秘の改善としては、ヨーグルトも効果的だというイメージがありますが、ヨーグルトの摂取はどうでしょうか。

花粉症対策にヨーグルトを摂取する方は多いですよね。ただ、冷たいヨーグルトは、冷え性や胃腸が弱い人には逆効果になる場合もあります。先ほどと同じく、身体が冷えると免疫機能も落ちるので、最近流行っているホットヨーグルトで摂取するなどの工夫をしてみてください。

――葉物野菜、お味噌以外にもおすすめの食材はありますか?

しそです。しそには、解毒と免疫調整作用があるので、免疫バランスが崩れた場合にはしそを食べると効果が高いんです。しそは、一年中買えるものだし、調理も楽ですよね。調理をする時間がない場合は、ふりかけでも大丈夫です。これまで挙げたものをすべて組み合わせた、「キャベツと青じそのお味噌汁」は最強ですよ

また、 緑豆もやしもおすすめです。できれば、豆がついているものを選んでください。この豆の皮に、一番解毒作用があるんです。もやしとしそを使った、症状が楽になる花粉症ごはんのレシピをご紹介します。

もやしとしそのさば缶あえ

材料(2人前)

緑豆もやし…1袋
青じそ…10枚
さば缶(有塩)…1缶(190g)
酢…大さじ2
しょうゆ…大さじ1/2

作り方

1.鍋に湯を沸かし、もやしを茹でる。しそは千切りにし、水にさらす。

2.ボウルにしっかり水気をきった1、さば缶(汁ごと)、酢、しょうゆを入れ、よく混ぜる。

――花粉症の薬を飲むと眠くなったりするので、食生活や生活習慣で改善できるのはうれしいですね。

薬を飲むことは悪いことではないのですが、花粉症が治るわけではなく、症状を軽くしているだけなので根本的な改善にはならないんです。薬を飲んでいるから大丈夫と思っていると、次の年に悪化したり万年花粉症になったりするので、ぜひ、並行して生活習慣の改善もしていきましょう。

(TEXT:上原かほり、トップ画像:Adobe Stock

『季節の不調が必ずラク〜になる本 花粉症 夏バテ カゼ』(文化出版局)

瀬戸佳子(せと・よしこ)

国際中医薬膳師。登録販売者。早稲田大学理工学部卒、同大学院理工学研究科修了。 北京中医薬大学日本校(現・日本中医学院)薬膳科卒業。会社員を経て、東京・青山の「源保堂鍼灸院」にて、「簡単、おいしい、体によい」をモットーに、東洋医学に基づいた食養生のアドバイス、レシピ提案を行う。鍼灸院併設の薬戸金堂で、漢方相談も行っている。