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僕の勝ちごはん:夫婦で目指す五輪。遠征前に食べたい愛妻ステーキ丼

アルペンスキー選手 皆川賢太郎さん:10年以上の間、世界の第一線で活躍し続けてきたトップスキーヤーの皆川さん。現在は自身5度目となる2014年ソチオリンピックを目指して過酷なトレーニングの日々をおくっています。同じくオリンピックを目指すトップアスリートであり奥さまの上村愛子さんと共に、食生活でもストイックな調整をされている皆川さんに「勝ちごはん」を伺いました。

ウインタースポーツならではの体調管理の難しさ

日頃の食生活で心がけていることはありますか?
「結婚してから、基本的には料理は妻(上村愛子)が作りますね。練習のスケジュールにもよりますが、ランチを一緒に作ったりすることもあります。2人とも現役アスリートなので、食生活には気をつけることも多いです。

3年前にフードアレルギーテスト(血液検査)を行い、圧倒的に鉄分が足りないということが分かりました。鉄分不足を補うためにレバーや色の濃い緑黄色野菜を積極的に食べるようにしています。

年齢的に代謝が落ちているため、普通に食事をしてしまうとどうしても体重が増えてしまうので、かさ増しのために春雨やそうめんを使った料理を食べていますね。ただ見た目があまりに貧相だと精神的にも疲れてしまうので、その点は煮たり焼いたりしてもかさが減らないようにしたり、栄養価が残るようになど工夫が必要ですね(笑)若いころは代謝が高かったので、たくさん食べても大丈夫だったんですが、今はオフシーズンになるとやはり増えてしまうので、トレーナーと一緒に毎日チェックして調整しています。

アルペンスキーヤーはマイナス10℃など気温が低い所でプレーするので、脂肪はある程度必要になるんです。また、簡単にいうと落下していくスポーツなので、軽いものよりも重いものの方が速いという物理的な問題として、体重も必要になります。ただ、あまりに増えすぎると怪我が多くなってしまうという問題もあります。シーズンに向けて段々と身体をパワー系、スピード系にシフトしていくイメージです。そのため、たんぱく質を多めに摂るというのは基本ですね。

筋肉量は多い方がいいけれども、同時に脂肪も減らしてしまうと、やはりエネルギーの減りが早くなってしまうため、後半にエネルギー不足になってしまうんです。ベストな体脂肪率は12%程度ですね。15、6%以上あると多すぎて、8%以下になるとどうしても風邪を引きやすくなるなど、体調管理が難しくなってします。」

共通の趣味である食べ歩きから生まれたステーキ丼

皆川さんにとっての「勝ちごはん」とは?
「勝ちごはんと聞かれると、やはり好物でもある妻の『ステーキ丼』ですね。あまり脂がくどくない淡白な赤身の牛肉をレアで焼いて、彼女特製の甘めのソースに、僕の好きな葱としそを散らすシンプルなステーキ丼です。色々と食べ歩きをしていますが、彼女のこのメニューが一番好きです。

僕はレストランめぐりとホテルに泊まることが趣味なんです。ベースにしているインスブルック(オーストリア)でも、休みになるとまず泊まりたいホテルを決めて、そこのコンシェルジュに地元のおいしいレストランを聞いて訪ねてみるのが好きです。ドイツやイタリア、スイスくらいなら、すぐ行きますね(笑)おいしいと噂のレストラン情報があれば、大会で近くに行った帰りに寄りますね。元々、ホテルステイが好きなんです。東京でも勿論泊まりますし、海外でも妻と一緒に泊まります。
彼女も同じ趣味を持っているので、一緒に行ったレストランで食べたおいしいものを、2人で再現して作ってみたりもします。

海外生活が長い人には割りと多い趣味かもしれませんが、正直自分が群を抜いていると思います(笑)まず使っている金額と行っているレストランのレベルが違うと思います!同じアスリートだった父親も食べ歩きが好きで、子どもの頃から外食は良くしていたんですが、今は妻と一緒に食べ歩いていますね。彼女自身料理がすごく好きなので、長い時間をかけてじっくり作ってくれたりもします。彼女の作るステーキ丼の特製ソースも食べ歩きの中で見つけた味らしいです。ドレッシングも既成品を使わず手作りが基本です。単純に好きなんでしょうね。

遠征前にリクエストを訊かれると大抵この『ステーキ丼』をリクエストしている。取りあえず、それは食べたい!と伝えますね。実は母親が作る味噌汁よりも、彼女が作ってくれる味噌汁の方が好きです。彼女が野菜好きなので、冷蔵庫にある野菜をたっぷり入れた具だくさん味噌汁をよく作ってくれます。彼女のステーキ丼と野菜たっぷりの味噌汁が最高の定食ですね。」

日本人にぴったり!味も、体にも美味しいお肉のいただきかたナンバー1!

スポーツ栄養アドバイザー石川三知さんの栄養解説
ステーキ丼+具だくさんのお味噌汁。この組み合わせは、私たち日本人にとって、最もなじみやすく、なおかつステーキならではの美味しさと雰囲気を味わうことが出来るレシピだと思います。栄養価の面でも申し分無しです。特に、皆川さんのようにトレーニングをしながら、しっかりとした体作りをされる方にはお薦めです。本当にトップアスリートの方達は、良い食事を選ぶセンスをお持ちです!

丼ものの良い点は、美味しくご飯がいただけること。一緒に具を食べる事で自然と咀嚼回数も増えて、効率よくエネルギー補給が出来ます。上に載せたステーキも、程良く焼くことで消化が良くなります。ご飯とステーキが体の中で上手に使われるには、野菜の力が必要ですからサラダを添えたり、皆川さんのように野菜も一緒に丼に盛り付けるといいですね。

具だくさんのお味噌汁も、ミネラル補給になります。今の時期であれば、きのこ類や蓮根やごぼう等の根菜類、さつま芋や里芋といった秋の食材をふんだんに。季節を感じるだけではなく、これらの野菜にはビタミンB群も多く含まれていて、牛肉やご飯が体内で体の一部へと変化するために必要な働きをしてくれます。

厳しい夏と冬という二つの季節を繋ぐ秋は、美味しく食べて丈夫な体を手に入れるための季節。元気に食べて、風邪を寄せ付けない体を準備しましょう。

おすすめのレシピは焼いたお肉を少し休ませるところがポイント。美味しさがグンとアップします。また、ご飯に混ぜたレモン果汁はさっぱりさせるだけではなく、香りも楽しめますね。

石川三知さんのおすすめレシピ

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スポーツ・体づくり
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アルペンスキー選手 皆川賢太郎

新潟県生まれ。日本体育大学を経て、若くして日本のエースとしての地位を確立していたが、ソルトレイクオリンピック後に大怪我を負い、長期の戦線離脱を余儀なくされる。懸命なリハビリの結果、復帰後も着実に結果をのばし、トリノオリンピックでは4位入賞、日本人としては50年ぶりの快挙を果たす。度重なる怪我にも悩まされながらも、戦線に立ち続けることで培った強い精神力と自己を見つめる冷静さは、来期の活躍を充分に期待させる。現在は2009年に結婚した上村愛子と共にソチオリンピックを目指す。

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