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コラム

鍋の季節に要注意!「カセットこんろ」の正しい使い方

食卓で鍋を囲むときにあると便利な「カセットこんろ」。本格的な冬を迎えるこれからの季節は出番も増えるのではないでしょうか。しかし、電源を使わずに手軽に使える反面、使い方を間違えると大きな事故を招く危険もあるんです。

そこで今回はカセットこんろを使う際の注意点を、製品事故の調査を行っている独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE)の再現実験をもとに紹介します。ふだんから使い慣れているという人も過信は禁物。改めて正しい使い方をおさらいしておきましょう。

鍋の季節はカセットボンベの事故に注意

カセットこんろを使う際に必要な「カセットボンベ」。カセットボンベによる事故は毎年10月ころから増加し、年末から年始にかけてピークを迎えます。2017年度から2021年度の4年間にNITEに寄せられた事故情報は129件。なかでも一般家庭で使用するカセットこんろによる事故は39件と、カセットボンベ使用製品の事故全体の約30%を占めています。

事故の発生件数

(データ:NITE提供)

カセットボンベの事故がどんなときに起きているのかというと、カセットこんろなどに装着してすぐの点火時と再点火をさせる際に多く発生しています。また、経年劣化で保管中にガス漏れが生じるというケースもありました。そういった事故を未然に防ぐためにも、使用前にはカセットボンベやカセットこんろのさびつき、変形、ガス漏れを防ぐゴム部品の破損等がないか点検を行いましょう。

事故発生状況 (2017〜2021年)

使用状況 カセットこんろ ガストーチ ガスストーブ カセットボンベ 総計
使用中(調理中) 24 40 2 9 75
点火時 6 29 0 2 37
使用後 2 4 0 0 6
保管中 0 2 0 2 4
不明 1 0 0 0 1
その他 6 0 0 0 6
総計 39 75 2 13 129

(データ:NITE提供)

カセットこんろを使用する際の注意点

誤った使い方をすると爆発のおそれがあるカセットボンベ。以下の注意点を理解し、正しく使用しましょう。

カセットボンベは正しく機器に装着する

カセットこんろにボンベを装着するときは、取扱説明書の指示に従って正しく取り付けてください。誤った取り付け状態で使用すると、ガス漏れが生じて火災がおこるおそれがあります。装着した後に異音や異臭などがした場合は、ガス漏れの可能性もあるので、直ちに使用を中止してください。

カセットこんろを覆うような大きな調理器具は使用しない

カセットこんろよりも大きな鍋や鉄板の使用はやめましょう。カセットこんろ全体を覆うような調理器具を使用すると、カセットボンベが調理器具の放射熱(※)で加熱されて爆発します。

※放射熱とは…物体が温められた熱で、他の物体が温められること

カセットこんろを2台以上並べて使用しない

カセットこんろを2台並べてその上に鉄板を置いて使用すると、バーナーの火で加熱された鉄板からの放射熱により、カセットボンベが過熱されて大変危険です。

そのほか、カセットボンベのガスの出が悪くなったからといって、ファンヒーターなどの暖房器具でボンベを温めるようなことは絶対にやめてください。カセットボンベは加熱されると内圧が上昇し、ボンベがその圧力に耐えられなくなると破裂するおそれがあります。状況によっては大きな火炎を伴うこともあり、火災事故も発生しています。

経年劣化に注意する

カセットこんろは、使用していなくても時間の経過とともに部品が劣化している場合があり、特にガス漏れを防ぐためのゴム部品(Oリング)が硬化したりひびが入っていると、使用時にガス漏れなどが生じるおそれがあります。製造から長期間経過した製品を使用する場合は、破損や変形、劣化などの不具合がないか確認してから使用してください。部品に異常があると、カセットボンベの固定が不十分となったり、固定されていてもガス漏れが生じたりする危険があります。

製造から長期間経過したカセットボンベも、ガス漏れやさびなどがないことを確認したうえで、早めに使い切ってください。見た目に異常がなくても、カセットこんろは10 年、カセットボンベは7年を目安に買い換えてください。

リコール製品に注意する

カセットボンベに関する事故のうち、約2割はリコール製品による事故です。リコール情報が新聞やダイレクトメールなどで繰り返し告知されているものもあれば、事業者のホームページのみに情報が掲載されているものもあります。家にある製品がリコール対象かどうかを確認しましょう。リコール製品を持っている場合は、不具合が生じていなくても使用を中止し、販売店や製造・輸入事業者に相談してください。

正しく保管し、正しく廃棄処理をする

カセットボンベのガスが残っている状態で廃棄することは大変危険です。カセットボンベを振ってシャカシャカ音がなくなる状態まで使い切ってから廃棄してください。どうしても使い切れないときはボンベに表示されている販売元または製造元に問い合わせましょう。 また、カセットボンベを保管する場合は、ベランダなどの屋外や夏場に高温となる自動車内での保管を避け、日光や外気にさらされない室内で保管してください。

正しく使えばとても便利な「カセットこんろ」。ふだんの食事にはもちろん、災害時にも役立ちます。カセットボンベを過熱するような使い方をしない、装着時にはガスが漏れないよう正しく装着するなど、使い方に注意して事故を未然に防いでいきましょう。また、リコール製品による事故も発生しているため情報を確認してください。これらの注意点を忘れず、カセットこんろでの料理を安全に楽しみましょう。

取材協力:独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE)

NITE(独立行政法人 製品評価技術基盤機構)は「安全とあなたの未来を支えます」をスローガンに、経済産業省所管の法令執行や政策を技術的な面から支援している公的機関です。製品安全センターでは、家庭用電気製品等の事故の原因究明を再現実験により検証し、その結果を情報発信することで、製品による事故の未然防止に貢献しています。

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