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コラム

実はメンタルも左右する!「子どもの菌活」黄金期は何歳までか知ってる?

細川モモ

ラブテリ トーキョー&ニューヨーク代表理事

【"成功する子"の食事術vol.8】子どもの成長に食事が大切ってことは分かっているけれど、どんなものを作ればいいの?毎日のことだから、悩んでいる親御さんも多いはず。シリーズ累計14万部突破「成功する子は食べ物が9割」の著者・細川モモさんに、20年後に後悔しない子どもの食事術を教えてもらいましょう。

体に定着する「菌」は何歳までに決まる?

あけましておめでとうございます!2023年も、子どもの健やかな成長を支える知識や、暮らしの中で無理なく実践できる栄養術をお伝えしていきますね。

いよいよ本格的な冬に突入。この時期の子どもたちといえば、風邪をひいて熱を出したり、治ったと思ったら、今度は胃腸炎!?と、体調不良のオンパレード。終わりが見えない…と絶望したくなってしまう時もありますよね。新型コロナウイルスをきっかけに免疫への注目が高まっていますが、子どもこそ”育菌”が重要ということをご存知ですか?なぜなら、どんな菌がどのくらいの数お腹に定着するかは、およそ3歳までの幼少期にほぼ決まると言われているからです。ただ、育菌することの大切さは3歳以降も変わりません。

健康を左右する”腸内細菌”

まず、「菌」というとバイキンのような悪いものを想像してしまう方もいらっしゃるでしょう。しかし、私たちの生活や身体にとって、プラスに働いてくれる有用菌も存在します。日常生活にある有用菌では、発酵食品がその大きな例。また、体内でも“腸内細菌”が働くことで、生命活動を支えています。そして、この腸内細菌の良し悪しこそが、健康に大きな影響を与えているのです。

しかし、「腸と健康」と聞いてあまりピンとこないかもしれません。腸内環境が健康に大きな影響を与える理由は、実は免疫機能の約70%が腸に集まっているから。ウイルスや病原菌が侵入すると、人間の体内では免疫機能が発動し、外敵から身体を守ります。この免疫物質を出す器官こそが「腸」なのです。

腸はメンタルをも左右する!?

「腸脳相関」という言葉があり、うつ病などのメンタルヘルスにも腸内環境が密接に関係していることがわかってきました。

最近では乳酸菌メーカーが、インフルエンザに強い乳酸菌や睡眠の質を改善する乳酸菌などを含んだ飲料を発売し、飛ぶように売れています。このように身体を強くするさまざまな良い菌が、子どもたちの腸に定着するようにプレゼントしてあげたいですよね。

だからこそ3歳までの時期に多様な菌を取り入れ、育てていくことが重要なのです。しかし、ラブテリで行った調査(こどもすくよか白書2021)によると、およそ半数の家庭で、子どもの腸内細菌を整える食生活をしていないことが明らかとなっています。0歳から3歳までは菌活の黄金期!しっかり菌活をすることで、これから先ずっと健康に過ごせる身体の土台をつくることができるのです。

「どうしよう、3歳過ぎたらもう手遅れ…?」そんなことはありません。菌活をすることで善玉菌優位の、良い腸内環境をつくることができます。腸内環境を整えることで、毎日を元気に過ごせるパワーになります。

とっても簡単!育菌取り入れ術4選

では、生活の中に取り入れられる具体的な育菌方法をご紹介します!

①発酵食品を取り入れること

発酵食品に含まれる菌を、直接身体の中に取り入れるのがプロバイオティクス。ヨーグルト、納豆、キムチなどの食材はもちろん、醤油、味噌、酢などの調味料も立派な発酵食品です。1度にたくさん摂るのではなく、少しずつで良いので毎回の食事で取り入れることが重要です。

②菌を"育てる"食品も取り入れて

菌を取り入れるのが良いことはだいぶ知られるようになってきましたが、取り入れるだけでは、実はNG。プレバイオティクスと呼ばれる食品を取り入れ、「育てる」ことが重要です。菌を育てるには、野菜や果物からオリゴ糖や食物繊維を摂ること。腸内環境が整っていて、排便が良好な親子では、かぼちゃ・にんじん、きのこ類、かんきつ類の摂取量が多いという結果も明らかとなっています(こどもすくよか白書2021より)。

とくに、コロナ禍で「酪酸菌」という菌が注目されています。酪酸菌は悪玉菌が棲みにくく、善玉菌が棲みやすい腸内環境をつくってくれる最強菌なのですが、その過程で食物繊維を必要としますので、食物繊維の不足は気をつけたいものです。

③腸内環境を悪化させる習慣にも要注意

いくら腸に良いことをしていても、悪い習慣を続けていたらプラマイゼロに。お肉ばかりの食生活やインスタント食品・甘いものの食べ過ぎは、腸内環境の悪化を招きます。お魚も食卓に取り入れる、甘いおやつはほどほどにすることも意識しましょう。

④自然の中で遊ばせる

「衛生仮説」といって住環境がクリーンになりすぎるほど腸内細菌の多様性が損なわれ、アレルギーが増加することが唱えられています。実際に酪農家の子どもや動物を多頭飼いしている家庭、きょうだいの多い家庭の末っ子ほどアレルギーになりにくいことがわかっています。幼少期に自然の中で土壌菌をはじめとした多種多様な菌に触れ、免疫を刺激しながら育てていくことは思っている以上に大切な習慣です。

特に風邪などが多くなる今の時期。子どもが毎日健康で元気に過ごしてくれることが、親にとって一番の願いですよね。3歳までの黄金期に腸内環境を育てることはもちろん、生活の中に菌活を取り入れることで、元気な身体作りを叶えていきましょう!

メイン画像:Adobe Stock

細川モモさんの新刊著書

「成功する子は食べ物が9割 栄養ぐるぐるレシピ」主婦の友社

こどもの成長と健康に食事が与える影響は思っている以上に大きいものですが、例えば魚ならサバ缶などの缶詰をアレンジする。栄養リッチなミートソースはミキサーで混ぜるだけ!など、料理で手を抜けるところは上手に抜いて、でも栄養リッチな食卓は叶える!それを「成功する子は食べ物が9割」(主婦の友社)シリーズがサポートします。第二弾はレシピ多めなので、ぜひお役立てくださいね。

細川モモ

ラブテリ トーキョー&ニューヨーク代表理事
2009年春に、医師や管理栄養士を中心に13種の医療専門家及び博士/研究者が所属する「ラブテリ トーキョー&ニューヨーク」を発足。専門家の知識を分かりやすく提供することで、日本の家庭教育と子どもたちの健康をサポートしようと幅広い活動を展開。さらに、予防医療のなかでも、”母子健康”に注力。課題は深刻だが国のサポートが手薄なため、妊娠前/妊娠中/産後の女性の健康支援を通じて、次世代の健康の底上げに取り組んでいる。生まれてくる赤ちゃんの栄養状態・成長は妊娠前のママの栄養状態に影響されるが、働く女性の栄養状態は近年悪化している。日本の未来を守るためにも、母子栄養を潤す事は必要不可欠と考え、栄養状態の悪い女性を減らすことで不妊症や低出生体重児を予防し、1人でも多く健やかな赤ちゃんが生まれることを願い、走り続けている。
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執筆者情報

細川モモ

ラブテリ トーキョー&ニューヨーク代表理事
2009年春に、医師や管理栄養士を中心に13種の医療専門家及び博士/研究者が所属する「ラブテリ トーキョー&ニューヨーク」を発足。専門家の知識を分かりやすく提供することで、日本の家庭教育と子どもたちの健康をサポートしようと幅広い活動を展開。さらに、予防医療のなかでも、”母子健康”に注力。課題は深刻だが国のサポートが手薄なため、妊娠前/妊娠中/産後の女性の健康支援を通じて、次世代の健康の底上げに取り組んでいる。生まれてくる赤ちゃんの栄養状態・成長は妊娠前のママの栄養状態に影響されるが、働く女性の栄養状態は近年悪化している。日本の未来を守るためにも、母子栄養を潤す事は必要不可欠と考え、栄養状態の悪い女性を減らすことで不妊症や低出生体重児を予防し、1人でも多く健やかな赤ちゃんが生まれることを願い、走り続けている。

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