街を歩く女性はみんなスリムで、長いスリットの入ったアオザイを着こなしている印象の強いベトナム。日本の同じように南北に細長く、おいしいものがたくさんあるこの国では、朝ごはんに何を食べているのでしょうか?
ベトナムは朝からとっても元気な国。朝ごはんは外で食べるのが一般的で、家庭で作ることはほとんどないようです。まだ暗いうちから食堂や屋台が開き始め、通学、通勤前にはたくさんの人で席が埋まります。
ベトナムの朝ごはんとして、真っ先に上げられるのがフォー。日本でも人気がありますよね。フォーはベトナムで最もポピュラーな米麺で、本場は首都・ハノイ。
鶏肉入りのものはフォー・ガー。レア牛肉入りのものはフォー・ボー・タイといいます。地元で人気の店は早朝から営業し、麺がなくなり次第終了という店もあるよう。さっぱりとした味わいと、ハーブたっぷりで小ぶりなサイズが、朝ごはんにぴったりです。
ベトナムはかつてフランス領だった時代があるため、パンを食べる文化が根づいています。なかでもベトナムらしいメニューがバインミーといわれるバゲットサンド。
屋台ではオーダーするとその場で具をはさんでくれるところもあります。具はハム、レバーペースト、にんじんや大根のなます、きゅうり、ミントやコリアンダー、赤唐辛子。そこにベトナムならではの調味料、ヌックマムをふりかけて完成。この組み合わせ、合うの?と思いきや、一緒に食べると驚きのおいしさなのです。忙しいベトナム人は、これをテイクアウトして職場へ向かうようですよ。
ベトナムは朝からしっかり食べる国なので、これ以外にもおかゆやおこわ、スペアリブをのせたご飯など、バリエーションが豊富。これがエネルギッシュなベトナムの秘密なのかもしれませんね。(TEXT:川端浩湖)