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新年あけましておめでとうございます。大晦日までの慌しさが過ぎ去って、ほっこり“おとそ気分”で過ごすお正月はやっぱりイイモノですよね。そんな元日にちなみ、日本の伝統行事の中で最も古いとも言われる「お正月」にまつわるアレコレを調べてみました。
いまでは“おせち料理=お正月”でこの時期にしか食べられていませんが、元々はお正月に限らず、「上巳の節句(ひな祭り)」や「端午の節句(こどもの日)」などの節句のときに食べるお祝い料理でした。“めでたさを重ねる”という願いから重箱スタイルになっていて、「4段重ね」が基本形。地域によっては中身を入れない、からっぽの5段目を重ねるところもあるそうですよ。
新年がスタートして初めて社寺にお参りする「初詣」。去年見守ってもらったことのお礼と今年の願い事を神様に伝えるためのもので、松の内(元日~1月7日)の間に行くのが一般的です。住んでいる地域の氏神様や信仰している社寺に参拝するのが基本ですが、縁起を担ぐために、その年の年神様が住む“恵方”にある社寺に行くという参り方もあります。ちなみに今年2016年の恵方は「南南東」です。
初詣に行くと、ついつい引きたくなる「おみくじ」。おみくじは“神様の意思を伺うため”に引くもので、くじに書かれているのが、神様がアナタに対して伝えたい事柄というわけ。「凶が出ちゃったから、吉が出るまで引く!」なんていう人がいるかも知れませんが、宝くじのような運試しではないので、本来の意味では1回だけでいいはず。ただ何回も引くのはマナー違反!というわけではないようです。
その年の年神様に供えたお餅を「年玉」といい、神様の魂が宿ったそのありがたい年玉を家長が家族に配ったのが、そもそもの「お年玉」です。そこには“この一年も良い年になるようがんばりなさい”という励ましの意味が込められているのですが、「自分のためにがんばれ!」だけではなく、「お年玉をあげた親や年長者にしっかり尽くすべし!」という見返りを期待する意味もあるのだそう。もらう人は心して受け取らなければいけないんですね。
「お正月の定番」と言われる行いには、案外知らない意味や作法があるようです。日本の伝統の奥深さをしみじみ感じつつ、お正月を満喫しましょう。 (TEXT:大河原裕美)
参照サイト・参考文献
・日本文化いろは事典
・「親子で楽しむ365日 暮らしの行事」 早未恵理・監修(大泉書店)
・「日本のしきたり 30の謎」 『歴史読本』編集部・編(新人物文庫)
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