世界の家庭料理を旅しよう!世界中の食卓で料理をつくる人 (COOK) と食べる人 (HIKER) をマッチングするWebサービス、KitchHikeの世界各国の食卓を巡る連載。今回は東京の豊洲にお住まいのジャマイカ人ロイさんの食卓にお邪魔し、おいしいジャマイカの家庭料理をいただきました!
こんにちは。KitchHikeを体験してきたHIKERのTaeです。今回はジャマイカ人のロイ(Roy)さんの食卓をKitchHikeしてきました。ジャマイカ料理は昔々の学生時代イギリスに住んでいた時によく食べていた思い出の味です。
今回のお目当ては、ジャマイカのフルーツ「アキー (Ackee)」と鱈を一緒に調理した料理が「アキー&ソルトフィッシュ」。これを初めて食べた時「アキー」が高級魚の白子のような味がして衝撃を受けました。KitchhikeのWebページでジャマイカ人のロイさんが作る「アキー&ソルトフィッシュ」を目にして、迷わず参加とポチリとさせていただきました。
さて、KitchHike当日はあいにくの大雨……。緊張しながらも、ロイさんの自宅に着いて呼び鈴をならすと、
「いらっしゃーい!待っていたよ!」
と、大雨を忘れるほどの陽気なスマイルで迎えてくれ、彼のフランクさのおかげですぐに緊張もほぐれ、打ち解けることができました。
キッチンに案内されると、今回の料理に使う材料がずらりと用意されていました。まず見せてくれたのが、すでに下ごしらえした大量の鶏肉です。
私の大好きなジャークチキン。味付けは一体どうしているのか気になっていました。ロイさんに聞いてみると「この”ピメント”というスパイスがジャークチキンで大事な風味付けなんだ。」と言って、ビンに入ったスパイスを見せてくれました。
こちらが「アキー&ソルトフィッシュ」の材料です。
「アキー&ソルトフィッシュ」はジャマイカの国民食で、朝ごはんによく食べられる定番料理だそうです!
料理に使う「アキー」を私は日本で見かけたことが無かったのですが、キッチンにはちゃんとアキーの缶詰が!実は、日本ではなかなか手に入らない食材らしく、ロイさんは「アキー」の缶詰を知り合い方から仕入れているとのことです。となると、もはやこれは貴重な料理!今日のロイさんの食卓を楽しむほか無いですね!
さて、一通り材料の説明を受けたところで作業に取り掛かります。
まず、「アキー&ソルトフィッシュ」に使う鱈のすき身を湯通ししてほぐしていきます。この作業のポイントは細かくばらしながら、いかに小さい骨を取り除くか。
これが結構大変で、完全に取り除いたと思ってもロイさんは私たちが見つけられなかった小骨を見つけてヒョイヒョイ取り除いていきます。そんなロイさんの視力は裸眼で2.0だそうです!
次は「フライド・ダンプリング」に取り掛かります。「フライド・ダンプリング」とは小麦粉とベーキングパウダーと砂糖と塩で作るドーナツのようなメニュー。
ロイさんが普段料理するときは厳密に計量などはせずに、感覚派だそう。
「人に教えるときは、きちんとレシピで示すことが大切だと思っているんだ」と話してくれるロイさん。HIKERに対する思いやりとジャマイカ料理への誇りが感じられました。
でも、私はロイさんに 「今日は、いつも通りのロイさんの”感覚”でやってみていただけませんか?」 とお願いしてみました。するとロイさんの手が一気にスピードアップ (笑)!
揚げている最中の「フライド・ダンプリング」からは良い香りが漂ってきます。
続いて、食後の楽しみジャマイカ定番焼き菓子の「ココナッツブレッド」♪またもや、ささささーっとあっという間にココナッツブレッドの材料を目分量で混ぜていくロイさん。
ココナッツブレッドの生地の材料には牛乳は使わずに水を使っていたロイさん。ケーキには牛乳を使うと思い込んでいましたが、実は材料にココナッツの実を粗挽きしたココナッツファインを使っているのでミルクのようなものが染み出してくるのです。 ココナッツの味を楽しむためにも牛乳より水がいいのだそう。なるほど。 そしてこちらがロイさんのお手製ラムレーズンです。
ココナッツブレッドの生地に混ぜて、焼き上げていきます。そしてこちらが焼き上がり♪
甘い香りがキッチンにいっぱいです。ああ、焼き立てを食べたい!でも、ロイさんいわく、焼きたてよりもちょっと時間が経ったもののほうがおいしいのだそう。
さて、ココナッツブレッドが焼きあがったので、あとは下味がしっかりついたジャークチキンをオーブンにいれてしばらく待ちます。
料理の完成を待っている間にみんなで一杯!ロイさん、おいしそうにお酒をゴクゴク♪
私達もお言葉に甘えてお酒をいただきました。
食事前ですがみんなほろ酔い気分になり、会話が弾みます。
するとロイさん、今度はココナッツのウォッカを出してきてくれました。カクテルに使うココナッツリキュールは見たことがありますが、ココナッツのウォッカは今まで見たことがなかったので、興味津々。どんな味がするんでしょう……。
せっかくだから、ということで少し頂いちゃいました。うーん!甘くておいしい……そして、さすがウォッカなだけアルコールがかなり強いです!けれど、ここはジャマイカの食卓。ロイさんの文化に従って、我々もお酒のお陰でどんどん楽しくなっていきました (笑)。
そしてお酒も程よくまわってきたところでお食事スタートです!
自分のプレートにたっぷりのご飯を盛って、さらにその上にドーンとジャークチキン、アキー&ソルトフィッシュ、フライド・ダンプリングを盛り付けます。この瞬間をずっと楽しみにしてきてました……!
実際にパクリ。あ~、そうそうこれこれ!この白子のようなアキーの濃厚さ!久しぶりに食べることが出来た懐かしの味!しっかりした味付けにほんのり甘いフライド・ダンプリングも後を引きます。
お次はジャークチキン、ん~~!!お肉の味が凝縮されてて、スパイスがよく効いています!そして、ロイさんか最高においしいジャークチキンの食べ方を教えてもらいました。
それはご飯の上にジャークチキンをのせてそこにチリソースをかける!これは、もうご飯が止まりません!ココナッツミルクで炊いたまろやかなごはんにぴりっと酸っぱいチリソースがアクセントになります。
すっかり、自分の留学していたときのことを思い出して記憶がタイムスリップしてしまいました。
そしてロイさん、キッチンへ行ったかと思うと、なんとお食事用のカクテルを用意してくれました。今回のKitchHike、呑んでばっかりですね (笑)。
これは「tan-up」(タナップ) というにんじんジュースとギネスビールで作られているそうです!
私たちが黙々と食べているとロイさんが、「食べている様子で、僕の料理をとっても気に入ってくれたってことがわかるよ!すごく嬉しい」と、にっこり。 そうなんです。本当に無我夢中で食べてしまったほど、おいしかったんです。
そんなロイさんの食卓も、終わりの時間。 すっかりお腹いっぱいで玄関を後にするとき、「またいつでもおいで~!」とあたたかく見送ってくれましたロイさんとは今回初めて会ったのに、友達の家にパーティーに行った感覚でとっても楽しかったなあ。
ロイさんありがとうございました!またお邪魔します!ごちそうさまでした!
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