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コラム

流行りの「おからパウダー」で、即席の美腸ごはんを楽しもう!【毎日食べたい美腸ごはん Vol.5】

食と健康のエキスパート・管理栄養士の藤橋ひとみさんが「腸活」に関する正しい知識をお届けする連載。「腸活」に効果的な食べ方である「プロバイオティクス(善玉菌) ×プレバイオティクス(善玉菌のエサ)」をふまえた「美腸ごはん」を、 日々の食生活の中で継続して実践できるよう、簡単レシピも併せてご紹介しています。

昨年から、ダイエットや腸活に効果的とTVや雑誌などのメディアで取り上げられる機会が増え、長らくブームが続いている「おからパウダー」。一度は使ったことがあるという方も増えているのではないでしょうか? なんといってもその魅力は、料理や飲み物に混ぜるだけ、かけるだけで、現代人に不足しがちな食物繊維が手軽に取れること。

一時期は、店頭でもネットでも売り切れ続出で、入手困難なこともありましたが、最近は比較的入手しやすくなりました。あらためて、その魅力と上手な使い方を知って、毎日の食生活に活用して美腸を目指してみてはいかがでしょうか?

おからパウダーとは? 今さら聞けない基礎知識

おからパウダーとは、生おからを特別な機械を用いて乾燥させたもの。生おからは2〜3日しか日持ちがしないことがほとんどですが、パウダー状にすることで保存性が高まり、常温で数ヶ月も保存ができるので便利です。

そのままでも水で戻しても使えるのが特徴で、ダイエットや腸活に効果的だと言われている鍵は、その栄養成分にあります。なんと、おからパウダーの栄養成分の約半分は、日本人に不足しがちな食物繊維なのです。

低糖質で高タンパクなのもダイエッターには嬉しいポイント。風味も癖がほとんどなく、様々な料理に混ぜて使っても、料理そのものの味を邪魔しないのも毎日の食生活の中で使いやすくて良いですよね。

おからパウダーにも種類があった!? 選び方のポイントは…

おからパウダーにも様々な種類があり、メーカーによって粒の大きさ・栄養成分などの特徴が異なるので、用途に合ったものを選びましょう。

粒が大きめの「粗め」タイプは、料理に使うのがオススメ。粒が細かい「微粉・超微粉」タイプは、飲み物や水分の多いものに使っても溶けやすいため違和感が少なく、小麦粉の代わりにお菓子づくりに活用するのも◎です。

おからパウダー誕生の裏側にある、知られざるストーリー

近年、健康志向の高まりから脚光を浴び始めたおからパウダーですが、そもそもの始まりに、おからのフードロス問題があることをご存知でしょうか?

豆腐や豆乳を製造する際に大豆の搾りかすとして出てくるおからは、その大半が産業廃棄物として捨てられている現状があります。その主な理由は、おからは水分が多いため、保存性が悪く、流通させるのが困難だからです。さらに、その廃棄には費用がかかるため、お豆腐屋さんの負担にもなっています。

私たちにとって“タカラ”のような栄養成分が豊富な食品を捨ててしまうなんて勿体ないですよね。そこで、生おからを乾燥させることで日持ちを良くし、今まで捨てられていたおからを価値のあるものにして、生まれ変わらせたのがおからパウダーなのです。

健康にも環境にも良い一石二鳥の食品なんて、他になかなかありませんよね。

おからパウダーを活用した簡単すぎる即席美腸ごはん

かけるだけ、混ぜるだけでいつものごはんが「美腸ごはん」に大変身! 食物繊維を簡単に効率良く摂れる、オススメの簡単美腸ごはんレシピをご紹介します。おからパウダーを入手して、ぜひ試してみてください。

いつものドリンクに混ぜるだけ!

おからパウダーとレモン汁を飲むヨーグルトに混ぜるだけの簡単ドリンクレシピ。

朝のヨーグルトにパウダー追加

朝食の定番キウイヨーグルトにおからパウダーをプラスして簡単美腸朝ごはん♪

サバの栄養素を無駄なく摂取♪

大葉の香りがサバ缶の臭みを和らげてくれる上に、おからパウダーが水分を吸ってくれるので、サバ缶の汁に溶け出した栄養も無駄なく摂れます。食べ応えもアップするのでダイエットにも◎

小麦粉代わりに使用で美味しくヘルシー

小麦粉、お好み焼き粉を使わずに、おからパウダーを使って簡単に混ぜて焼くだけでできる子供も大人も楽しめるレシピ。

番外編!おからパウダーも手作りできる♪

テレビで紹介された直後は入手困難なことも多いので、生おからから自分でおからパウダーを作ってみては? 粒の大きさは売っているものよりもやや粗めになりますが、料理に使うなら問題なし!レンジで簡単に作れます♪

管理栄養士 藤橋ひとみ(ふじはし・ひとみ)

フリーランス管理栄養士として、商品開発やレシピ開発、コラム執筆やメディア出演、コンサルティング等、幅広く活動中。同時に、東京大学大学院にて医学博士取得を目指し、栄養疫学の研究に取り組んでいる。大のお豆腐好きが高じて、豆腐マイスターの認定座学講師として、国内外で日本の豆腐の魅力を伝える活動をしているなかで、その原料である大豆自体への興味が深まり、大豆関連の資格の制覇を目指し、学びを深めている。
近年は特に、豆腐を作る際に同時にできる「おから」に注目し、日本人に必要な食物繊維の宝庫でもある「おから」を、有効活用できる方法を広げる活動に注力している。「美腸」をテーマにしたレシピ本の出版を予定。

●所有資格
管理栄養士、調理師、製菓衛生師、豆腐マイスター、食育豆腐インストラクター、豆乳マイスタープロ、おから味噌インストラクター、ソイオイルマイスター、おから再活プロデューサー、インナービューティープランナー、ほか

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