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コラム

【実は万能フルーツ?!】菓子研究家・加藤里名さん伝授。「キウイ」が主役の絶品レシピ

そのままで食べられることが多い「キウイフルーツ」。実はアレンジも無限大なのはご存知でしたか? 今回は、東京・神楽坂にて洋菓子教室SUCRERIESを主宰する加藤里名さんにおいしいキウイの見分け方と、 キウイが主役の絶品レシピについて教えていただきました。

おいしいキウイの見分け方と加工の際のポイントは……?

日本で最も出回っているキウイは2種類あります。甘酸っぱく爽やかな風味でジューシーなグリーンキウイと、甘みが強く柔らかくてなめらかな食感ゴールドキウイで、ほぼ1年中スーパーで手に入れることができますよね。

おいしいキウイの見分け方のポイントは、表面が綺麗でハリがあり、傷がないものが良いです。産毛が均一についているものや、平たい楕円形のものもおいしいと言われています。

また、加工に適するのは、熟しているキウイ頭(芯のある部分)とお尻を人差し指と親指で挟み、軽く押すと弾力がある状態が熟しているサインで扱いやすいです。熟していない場合は室温に置き、熟してからは冷蔵庫で保存するようにしましょう。

キウイを調理する際に気をつけたいポイントは、ゼラチンを使ってゼリーを作る場合です。生のキウイのままだとタンパク質分解酵素が働き、固まらないので注意が必要です。ゼラチンの代わりのアガーというマメ科の種子の抽出物でできた凝固剤を使ったり、一度キウイに火を入れてコンポートにしたものをゼラチンで固める必要があります。

形づくりの面でもキウイは、とっても加工がしやすいフルーツです。バラの飾り切りをタルトなどに飾るととても華やかなデコレーションになります。

縦半分にカットしたキウイを半月切りにする際には、綺麗に丸めることができるように、均一に2mmほどに薄く切るのがコツですよ。

お気に入りの「キウイが主役のレシピ」

今回の著書は、コンポートやドライフルーツ、ジャムなどの良質な“おいしい素”を作ることにこだわりました。“おいしい素”は、熟したキウイのおいしさを長く楽しめるだけでなく、スイーツ作りにも応用することができます。その中でも特にお気に入りの2つのレシピをご紹介します。

キウイのセミドライ

キウイをカットして乾燥させるだけで、驚くほど甘みがぎゅっと凝縮した「セミドライキウイ」が完成します。そのまま食べるだけでも十分楽しめますし、さらにパウンドケーキや羊羹に練り込むなど、甘いスイーツに爽やかな酸味をプラスするいい役割を果たしてくれます。直射日光、常温保存を避けて保存しておいしいうちに召し上がってくださいね。

キウイのミルクレープ

オーブンを使わずに気軽にスイーツを楽しめるキウイの「ミルクレープ」。グリーンキウイ、ゴールドキウイを交互に重ねて、カットした断面の色合いが楽しめるのも魅力です。

これ以外にも、キウイは他のフルーツやハーブ、そして和菓子、サラダなど他の食材との組み合わせを楽しめるフルーツです。本を見て、様々なバリエーションのスイーツにぜひ挑戦して楽しんでいただきたいです。

加藤さんの著書

甘酸っぱくて爽やかな見た目が人気のキウイフルーツ。実は、いろいろなアレンジができることはあまり知られていません。この本では生のキウイを使った定番のスイーツから、加熱して作るキウイのスイーツなど48レシピを紹介!

他の食材との意外な組み合わせや、キウイのおいしさの幅広いバリエーションを楽しむことができます。 さらに初心者でも手軽にできる作り方や、豆知識・コラムなどもあり、キウイ好きにはたまらない一冊です。

加藤 里名

菓子研究家。大学卒業後、会社員として働きながらイル・プルー・シュル・ラ・セーヌでフランス菓子を学び、退職後に渡仏。パリのLE CORDON BLEUの菓子上級コースを修め、その後はパリのパティスリー、LAURENT DUCHÊNEにスタージュとして勤務。帰国後は2015年より東京・神楽坂にて洋菓子教室SUCRERIESを主宰。伝統的なフランス菓子のみならず、最新のトレンドを踏まえた洋菓子を、教室、SNS、書籍などで広く発信している。

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