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コラム

お店みたいな見栄えに!◯◯を意識すると「パスタ」は上手く盛れる

【テーブルセッティングのコツ vol.4】撮影でお皿を選び、料理をより魅力的に演出するフードスタイリスト・岡本ゆかこさんに「テーブルセッティングのコツ」をご紹介していただきます。おうちごはんがもっとおいしく見えて、たのしい食卓に近づけるようなアイデア満載です!

食卓によく登場するパスタ。でも、自宅だとお店のようにうまく盛れないという声を多く聞きます。そこで今回は、ここを変えれば、いつものパスタもセンスアップするというポイントお話していきます。

パスタを盛り付ける際のコツって?

量は控えめに

まず、お皿に盛るときは量を控えめにしてみましょう。スパゲティの1人分は80〜100g程度。おそらく、それ以上多いと山盛り傾向なので、“どすこい感”が出てしまうかもしれません。写真に撮ってSNSにあげるのなら、少なめに盛って、パシャッ。残りは別皿に……そんなちょっとずるい手は、見映えの裏事情だったりします(笑)。

盛り方を工夫する

食べ物をおいしそうに見せるには、こんもりと中央を高くするのがコツ。スパゲティはオイルがからんで滑りやすく、一気に盛ると雪崩のごとく崩れます。皆さん、経験ありますよね。そこで、スパゲティをトングで2〜3つに分け、1段目、2段目と重ねてみる。「盛る」ではなく、「重ねる」を意識してみてください。すると、自然なのにキレイに盛れますよ。

お皿選びにこだわる

お皿には、“パスタをうまく盛れる”形状があります。おすすめは18〜20cm程度のスープ皿。くぼんだ形のお皿です。くぼみを活かして盛ると、スパゲティやショートパスタでも収まりがよく、いつもより上手く盛ることができますよ。

さらにセンスアップするには、オーバル(楕円形)のお皿を使うのもおすすめです。パスタは丸皿に盛られることが多いので、変化をつけるのに形を変えるというわけです。シンプルな白皿でもオーバルだと、一気にセンス良く見えてしまうから不思議! カレーやサラダも同様に見映えが良くなる形なので、お店で見つけたら手に取ってみてください。

味別!おすすめのお皿

次に味別で、お皿の組み合わせについての話を進めましょう。イタリアンも和風パスタも同じ白皿では、ちょっとつまらないですよね。白皿からの脱却を図るべく、選ぶお皿に変化をつけると食卓が楽しくなります。

スタイリングの大きなコツとして、パスタ(料理)とお皿やクロスなどの小物を、同系色か反対色(補色)にするとセンス良く見えるという色の上級マジックを使いましょう。

例えばトマトスパゲティは同系色のピンクのお皿、ホワイトソース系は反対のネイビーやグレーの器に盛ってみる……など。

また、パスタだから洋皿というルールはありません。和風パスタには和食器を合わせてみても、もちろんOKです!

おしゃれに見せたい場合は、艶がないマットなお皿を使うのも雰囲気が良くなるのでおすすめです。色皿は抵抗があるという方は、まず淡い優しいマットカラーのお皿を最初に選んでみてはいかがでしょう? お皿の色選びは洋服選びと一緒で、優しい色味から選ぶと他のアイテムとも合わせやすく使えます。

また、もっと華やかに見せたいときは縁にさりげなく柄がついているお皿がおすすめ。テーブルの上の組み合わせもファッションのように。柄や色合わせを楽しんでください。

お皿を増やせない場合は「小物」で変化を

お皿はあまり増やしたくないという場合は、カトラリーやナプキンで変化を出すのも意外と効果があります。ファッションでいうところの“小物で遊ぶ”です(笑)。

カトラリーは主にフォーク、イタリアではスプーンは添えられていません。あれは日本ならではのサービスかもしれません。

カトラリーにも個性がありますので、ウッド柄のほっこりしたもの、細身のスタイリッシュなものなど。パスタの個性の合わせて変えてみると変化がつきます。

添えるナプキンもいくつか種類があると気分が変わります。手軽に買えるペーパーナプキン。100円ショップも最近はセンスが良いものが多かったり、IKEA、フライングタイガーに行くと、海外デザインのペーパーナプキンが見つかります。お値段も数百円程度とお財布にも優しくて、手軽に変化をつけられるのはいいですね。

ちなみに、ペーパーナプキンは大きいので、対角線を少しずらしてやや三角に折り、お皿の横に。その上にカトラリーをのせれば、さらにセンスアップです!

パスタはよく作るという方も多いと思います。いつものお皿でなく、1つでも変化を足していくとセンスアップしていくので、ぜひ試してみてくださいね。

岡本ゆかこ

アフタヌーンティー・ティールームに勤務後、海外の食文化を学びにサンフランシスコへ。キッチンツール会社にて店舗ディレクション・スタイリング・企画を担当。フードコーディネーターアシスタントを経て独立。著書に『並べて焼くだけ! グリラーレシピ: 電子レンジ・オーブン・直火もOK 肉・魚・野菜がふっくらほくほく』『おうちで作るアイスケーキ』(河出書房新社)がある。
【公式HP】https://www.okamoto-yukako.com/
【Instagram】@okamoto.yukako

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