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コラム

江戸時代にもお菓子の大食い大会があった⁉︎クレープのような魅惑のスイーツ「ふのやき」を作ってみよう

【ほっこり江戸ごはんvol.12】江戸好きが高じて、地毛で「ちょんまげ」まで結ってしまった江戸マニアの伊尾木将之さんに、江戸時代のレシピとともにほっこりエピソードを教えてもらいます。

おはようございます、こんにちは、こんばんは。 江戸時代が大好きで江戸の食文化を研究している伊尾木と言います。

もう半年ほど江戸ご飯しか食べていません。パンもお肉も食べていないというとびっくりされて 「毎日ご飯の用意が大変?」と聞かれるんですが、ごはんと漬物と味噌汁とそこに豆腐でもあれば立派な一食なので、以前に比べて料理の手間は大きく減った気がします。
毎日、料理大変だー!っという方は、是非江戸ご飯にしてみるといいかもしれません!

さて、そんな個人的な話はおいておいて、今回紹介するのは「ふのやき」というお菓子です。 江戸時代の味噌味のクレープです!

作り方

まず、小麦粉を水で溶いて10分くらい寝かせます。それをフライパンにうすく伸ばして焼きましょう。

弱火で両面焼いてください、

次に味噌あんを作ります。くるみをざく切りにして、味噌と砂糖にまぜて、電子レンジで軽く温めます。

まぜて、味噌あんが少し冷めたら、クレープに巻いて完成です!

レシピの分量だと、少し濃い目の味になるので、塩味が強い場合は味噌を減らしてください。

江戸のほっこり話

この「ふのやき」はお茶会などのお菓子になりますが、江戸時代はお菓子が発展した時代でもあります。 現在よりも砂糖は高価ではありますが、それでも甘いお菓子は庶民にも人気がありました(現在の砂糖の値段が安すぎるのかもしれません)。

そのお菓子人気をうけて、なんと大食い大会が開かれていたんです。江戸時代に大食い大会があったなんて、ちょっと意外ですよね。

江戸後期の両国柳橋で開かれた大食い大会では、神田の丸屋勘右衛門という56歳の方が、まんじゅう50個、羊羹7棹、薄皮もち30個、お茶19杯を飲んで食べたという記録が残っています。すごい量で、よく食べられるなと思いつつ、むねやけがきつそうですね...。

江戸時代はこんな大会が何度も開催されるほど、平和な時代だったんですね。

参考文献 [1] 原田信男編, 『江戸の食文化』, 小学館, 2014.

伊尾木将之

大阪出身のうさぎ好き。修士までは物理を学び、博士課程で情報系に進むも撃沈。現在はクックパッドでエンジニアをしながら、食文化を研究している。
日本家政学会 食文化研究部会の役員を務める。
2020年秋から社会人大学生(文学部)に。
本業は川崎フロンターレのサポーター。

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