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これ涼しい〜!暑くてバテる夏のキッチン、◯◯を上手に使って速攻快適に

厳しい暑さが続くこの夏、キッチンがもわっと暑くて料理をする気にならない、という人も多いのではないでしょうか。キッチンは、火や熱を使う機会が多かったり、リビングのエアコンをつけていても、構造上冷気が届きにくく熱がこもりやすかったり、何かと気温が上がりがち。そこで今回は、夏のキッチンを快適にしてくれるおすすめ家電をご紹介します!

涼風を届けるコンパクトクーラー

まずおすすめしたいのが、最近徐々に増えている「コンパクトクーラー」。コンパクトクーラーの基本的な仕組みは、壁掛けのエアコンとほぼ同じで、熱交換器を利用して空気中の熱を追い出し、冷たい空気を吹き出します。大きく異なるのは、壁掛けエアコンのように室内機と室外機が分かれておらず、1台で完結しているため、設置工事が不要な点。またサイズも空気清浄機ほどとコンパクトなため、使いたい場所に移動して使えます。

ただし1台で完結しているがゆえに、前面から冷たい空気が出ると同時に、後ろからは暖かい空気が出てしまうため、使い方によっては、冷気が温風で相殺されてしまうことがあります。コンパクトクーラーは部屋全体を冷やすものではありませんので、使用する際は冷気が人に直接当たるように設置し、排気がこもらないようにしましょう。排気口にダクトを取り付け、熱を部屋や窓の外に出すと、より効率的に涼しさが感じられます。

では実際に、アイリスオーヤマの「コンパクトクーラー ICA-0301G」を使ってみましょう。本体サイズは、幅27×奥行き24.7×高さ49.8cmと、設置面積はA4サイズより少し大きい程度。かなりコンパクトに見えますが、内部にコンプレッサーという重たい機器が搭載されているため、質量は12.5kgと意外と重め。ただしハンドルとキャスターがついているので、持ち上げなくても使いたい場所に転がして移動できます。

使い方は簡単で、電源ボタンを押してモードを「冷風」「除湿」「送風」から、風量を「強」「中」「弱」から選ぶだけ。「冷風」「強」で設定したところ、さっそく冷たい風が吹き出てきました。しっかりと冷たさを感じるきもちいい風です。エアコンのように温度設定はできませんが、「室温より8℃低い」冷風が出てきますので、室温30℃なら22℃と、やはり扇風機とはレベルが違いますね。

ちなみに本製品は、天面の吹出口とは反対側から温かい風が吹き出ています。わが家のようなリビングとつながった対面キッチンで使っているぶんには、熱がこもることはありませんが、独立性の高いキッチンでは、冷風は出ているけれど空間は暑い、となってしまう可能性も。もし排気が出せる窓や扉があるようであれば、排気ダクトを取り付けて熱気を出したほうが、キッチン全体が涼しくなります。わが家でダクトを使うとしたら、キッチンの窓に固定するか、廊下の扉から排出する形になりそうです。

ちなみにエアコンで冷房運転すると、ドレン水と呼ばれる結露水が室外に排出されるように、コンパクトクーラーからも結露水が出てきます。操作パネルの「満水」マークにランプが着いたら、タンクに溜まった水を捨てる必要があります。またフィルターにもホコリが溜まるので、こちらも定期的に取り除きましょう。

コンパクトクーラーのいいところは前述のように、使いたい場所に移動して使えるところ。キッチンで使った後、洗面室に移動すれば、お風呂上がりの汗を抑えてくれます。さらにコンパクトクーラーには、「除湿」機能を搭載しているものが多いので、洗濯物を部屋干ししたときに使えば、早く乾いて部屋干し臭も抑えられるのでオススメです。

人の動きについてきてくれる扇風機

もちろん扇風機が手軽でいい、という人も多いと思いますので、ちょっと面白い扇風機をご紹介しましょう。それが、シロカの人認識センサー付きDC扇風機「めくばりファン」です。ポール部分にカメラを使用した「ひとセンサー」を搭載しており、人を認識してハンドサインで操作できるんです。例えば、指で「まる」を作ってセンサーに見せると運転がオンになり、「ちょき」を見せると首振り開始、「ぱー」で運転を停止します。ハンドサインが検知されれば、扇風機に触れずに操作できるというわけです。これなら料理中で手が汚れていても操作できますね。

さらにユニークなのが、「ひとりじめ」「やまわけ」機能です。特にキッチンで役立つのが「ひとりじめ」機能。ひとセンサーが最初に識別した人の動きに合わせ、首の向きを自動で変えてくれます。料理中は、食材を洗ったり、冷蔵庫に食品を取りに行ったり、コンロで調理したり……と忙しなく動きますよね。でも扇風機は、人の動きを追いかけてくれるので、どこで作業をしていても、扇風機の心地よい風を浴び続けることができるのです。

(画像提供:シロカ)

ちなみに「やまわけ」では、複数人いる人の端から端まで、首振りしてくれます。通常の首振りモードは、決まった範囲で首振りするので、人がいない場所に送風することもありますが、これなら無駄がなく効率的ですね。

調理ではガスを使わずほったらかしが一番?

料理をすると、どうしても火を使ったり熱を使うので、温度が上がるのは避けられません。こうなったら、もう調理は家電にお任せしちゃう、というのもれっきとした暑さ対策。たとえば電気圧力鍋に材料を入れてオンしたら、あとは涼しいところで出来上がりを待ちましょう。※写真は、パナソニックの自動調理鍋「オートクッカービストロ NF-AC1000 」

ほかにも野菜の下ゆでは電子レンジを使えば、お湯を沸騰させる手間も暑さも必要がありませんし、ノンフライで揚げ物を作れば、油を熱することなく、調理中に近くで見張っていなくても、おいしくヘルシーに仕上げてくれます。※写真はクイジナートのエアフライオーブン TOA-38SJ

これからも暑い日がまだまだ続くと予想されています。キッチンの暑さ対策もしっかり行い、おいしいごはんで夏を乗り切りたいですね。

記事内画像:筆者撮影
メイン画像提供:Adobe Stock

田中真紀子

家電を生活者目線で分析し、雑誌やウェブで紹介する家電ライター。日常生活でも常に最新家電を使用し、リアルな使用感や取り入れ方を発信している。自宅には常時200以上、キッチン家電だけでも60以上を所有し、日々使いこなしを研究中。メディアやメーカーからの取材や監修、テレビ・ラジオ出演など、専門家としての依頼も多数。

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