cookpad news
コラム

静岡県民が絶賛!年間50万枚売れてる“黒はんぺん”について直売店に聞いてみた

山田周平

エンタメ記事や育児コラムなどを書いています。

はんぺんといえば一般的には白くてふわふわしているイメージですが、静岡県では黒いはんぺんが郷土食として愛されているそうです。そこで今回は、静岡名物の「黒はんぺん」が一体どんなものなのか、編集部スタッフが実際に静岡県に行って調査をしてみました!

魚の味がしっかりとする「黒はんぺん」

「黒はんぺん」を求めて、いざ静岡県に向かい、「NEOPASA駿河湾沼津(下り)」というサービスエリアのフードコート内「出汁うどん沼津そば さかい庵」で見つけたのが、黒はんぺんが使われた「駿河混ぜそばセット」。

さっそく、注文をしてみると、黒はんぺんの見た目はその名の通り黒っぽい色。白いはんぺんと違い、あまり厚みはなく、ふわふわ感もなし。

ただ、身がギュッと詰まったような感じで、かなりしっかりと魚の味がします。そのため、新鮮な桜海老やしらすとよく合います。

個人的には、わさび醤油で食べてもおいしそうだと感じました。あと、余談ですが、セットでついてくる茎わさびご飯も絶品でした!

「黒はんぺん」のおいしい食べ方とは…

黒はんぺんが思った以上においしかったので、買って帰りたくなりましたし、もっと黒はんぺんについて知りたくなりました。 そこで、静岡おでんやおむすび、お弁当などを取り揃え、黒はんぺんの製造・販売も行っている「天神屋 ドライバーズスポットNEOPASA駿河湾沼津下り店」のスタッフの方に、黒はんぺんの詳細やおいしい食べ方などについて話をうかがいました。

――黒はんぺんのSAでの売れ行きはどのような感じですか?

NEOPASA駿河湾沼津下りでの黒はんぺん販売数は、月に約1,000本以上、繁忙期などの多い時は月に1,500本程売れています。静岡おでんの具材、黒はんぺんフライ、お弁当のおかずとして、弊社30店舗では年間約50万枚以上販売しています。

――静岡県民のソウルフードだそうですね。

ご高齢の方はおかずの1品として、会社員の方はお昼のお惣菜として、ご家族の方は夕飯の1品として購入など、幅広いお客様がご購入されています。静岡駅構内の店舗では、静岡みやげとしてもご好評をいただいています。

――黒はんぺんの基本情報を教えてください。

駿府城にいた徳川家康が、イワシが大漁だった年に食べきれないイワシを日持ちするよう、台所方の役人・戸川半兵衛に命じたのが始まりと言われています。サバやアジ、イワシなどをすり身にして茹でた、灰白色で形は半月状のものです。

――天神屋さんの黒はんぺんは?

由比の老舗の「さすぼし蒲鉾(天神屋の関連会社)」にて、天神屋オリジナルで作っています。価格は1枚150円(税込)です。肉厚の大判半月で、歯ごたえと鯖や太刀魚の風味にこだわって製造しています。

――黒はんぺんのおすすめの食べ方は?

①乾燥パン粉を薄くつけて揚げる「黒はんぺんフライ」。そのまま食べてもおいしいですが、醤油をつけて食べるのもオススメ。
②黒はんぺんに串をさして(串に刺すのが静岡おでん)おでんの具材に。牛すじの旨みや醤油練り製品の甘みを吸収し、さらに甘みのある静岡おでん(黒はんぺん)になります。
③黒はんぺんをフライパンで両面焼きし、生姜醤油やわさび醤油で食べるのも絶品。(ごま油をひくのもOK)
④黒はんぺんの旨みを利用した里芋煮や筑前煮も人気です。


――黒はんぺんにはどのような種類がありますか?

イワシと鯖を合わせた“黒はんぺん”が主流ですが、天神屋の黒はんぺんは、おでんに合うように鯖や太刀魚などを中心に作っています。

――関東では「はんぺん」は白いのですが、白いはんぺんは静岡でも見かけますか?

ほとんど見かけないです。静岡ではんぺんといえば、通常は黒はんぺんです。静岡では白焼き魚の白身と小麦で作られた練り物があります。もちもちねっとりした食感が特徴です。

――ほかにもオススメしたい商品はありますか?

静岡おでんの具材で人気の下記4品がオススメです!
①「富士の白雪」(もちもち団子の中にジューシーな肉団子入り)。天神屋の完全オリジナルで、おでん汁を吸ってさらにモチモチとした食感が味わえます。
②「いわし君」(甘みのある玉ねぎ・いかすみ入りで魚型いわしすり身)。黒はんぺんやお魚嫌いのお子様が楽しく食べられるように商品化しています。
③ふわ串(牛の肺)。ふわっとした食感が味わえます。
④鶏皮。焼き鳥では味わえない“トロトロ食感”が味わえます。

ソウルフードとして静岡県民から愛されている「黒はんぺん」。おでんだけではなく、そのまま焼いて食べたりフライにしたりと、いろいろな食べ方で楽しめる食材でもあるようです。静岡県、そしてNEOPASA駿河湾沼津に寄った際には、ぜひ食べてみてくださいね。

(TEXT:山田周平)

画像提供:Adobe Stock

E1A 新東名高速道路
NEOPASA駿河湾沼津(下り)

住所:静岡県沼津市根古屋 小型車69台/身障者用2台
アクセス:E1A 新東名高速道路からアクセス可能。また、一般道からアクセスできる「ぷらっとパーク」を併設。(ぷらっとパークは小型車4駐車可能)
営業時間:しぞーかおでん(黒はんぺん)を販売する「ドライバーズ・スポット天神屋」のテイクアウトコーナーは8:00~20:30
公式HP:https://sapa.c-nexco.co.jp/sapa?sapainfoid=188

執筆者情報

山田周平

ライター。さまざまなWEBサイトでエンタメ記事や育児コラムなどを書いています。著書に『ひとのパパ見て わがパパ直せ』。
Instagramアカウント:@damepapa31

編集部おすすめ
クックパッドの本