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コラム

医師が警告 やけに疲れる、体がだるい…それ、◯◯の食べすぎが原因かも

現代人なら誰もが、仕事や家庭、プライベートなどでなにかしらストレスや疲れを感じているではないでしょうか。やる気が出ない、眠れないなどのメンタルに不調を感じた時に試して欲しいのは、実は「食事を見直す」こと。精神科医・産業医である宮島賢也さんの著書『メンタルは食事が9割』(アスコム)から、心身ともに健康になる食事方法のヒントを少しだけお届けします。

疲れや憂鬱な気分は、「低血糖症」からきているかも?

心と体の活動が低下してしまうのは、脳の栄養不足が原因ともいわれるようになってきました。脳が活動するには、体がそうであるようにエネルギーが必要です。
脳の場合、エネルギーはブドウ糖といわれています。そのブドウ糖が脳に安定供給されるには、食べ物に含まれるブドウ糖を吸収するシステムが正常に稼働する必要があります。システムに異常が起きると、当然、脳のエネルギーが枯渇し、動きが悪くなります。そのシステム異常とされる原因の一つが、「低血糖症」です。
もしかすると、あなたのウツウツとした気分は、低血糖症によって引き起こされているかもしれないということです。

「低血糖症」とは、血糖値が大きく変動する状態をいいます。血糖値が急激に上昇すると、それは体から見れば異常事態。そのため、脳は血糖を下げるホルモン(インシュリン)を大量に分泌させますが、その結果、急激な低血糖が起こります。
血糖値が急激に下がるのも危険なため、また脳が反応して、今度は血糖値を上げるアドレナリンなどのホルモンを分泌します。このアドレナリンなどは、血糖値を上げるほかに、動悸やイライラなどをともないやすく、これがさまざまな不快症状に結びついてしまうのです。

こうして、
・脱力感や疲労感
・ぼんやりする
・クラクラする
・気分がすぐれない
・憂うつになる
・不安感が離れない
といった症状が出てきます。まさに、うつの症状です。

集中力を高めようとして糖分の多いドリンクをたくさん飲んでいる方、イライラを鎮めようとしてスイーツに手が伸びる方。その習慣が、かえってうつに似た症状を引き起こしていることがあるのです。

脱力感や疲労感をもたらす「白い食べ物」は控えよう

低血糖症は食事によって改善することが可能です。というのは、低血糖症の要因は食生活にあるからです。急激な血糖値上昇をもたらす食べ物には、砂糖のほか、白米や白いパン、うどん、そうめん、ラーメンなど精白小麦粉で作られた麺類などがあります。

「白いごはんや白いパンを食べてはいけないの?」 「砂糖ってそんなに悪いんですか」

みなさんは、そう思われるかもしれませんね。確かに、甘いケーキはおいしいですし、僕自身も砂糖をたくさん含んでいる缶コーヒーや清涼飲料水が大好きでした。白いごはんは、いまでもおいしいと思います。

ただ、振り返ってみると、うつで苦しんでいたころの僕は、明らかに低血糖症だったと思います。「もしかしたら、自分は低血糖症かもしれないな」と思われる方は、一度、こうした精製糖質の食品を意識的に減らしてみてもよいのではないでしょうか。

慣れないうちは、「ああ、甘いものが欲しい」と心が落ち着かないかもしれませんが、しだいに慣れてくるものです。そして、慣れるにつれて、「こっちの方が体はらくだな」と、そんな実感がわいてくるものです。

どうしても甘いものを食べたいときは、ビタミンやミネラルが空っぽの白砂糖の代わりに、微量栄養素が多少含まれていて、食後の血糖値の上昇も穏やかな黒砂糖や、オーガニックのメープルシロップ、アガベシロップなどをおすすめします。

玄米に含まれる「ナイアシン」が、疲れた心をリセット!


白米の代わりには、玄米がおすすめです。玄米は白米に比べ、食後の血糖値の上がり方が緩やかなため、低血糖症から離脱するための食べ物といえます。さらに、玄米にはメンタル不調との関連で注目に値するビタミンが含まれています。それが「ナイアシン」です。

ナイアシンには「幸せホルモン」のセロトニンの体内分泌を高める働きがあります。つまり、セロトニンの体内分泌を増やすのが玄米なのです。玄米は完全栄養食品と呼ばれるほど、栄養豊かです。日本人は古来、この玄米を食べてきました。

主食とは、通常「日常の食生活で主となる食べ物、副菜の対義語」と理解されていますが、極論すれば「それだけ食べていれば生きられる、生きていける」ありがたい食べ物であるということです。実際、玄米には驚くほど多彩な栄養素が含まれています。米は胚芽やぬかの部分に栄養素が豊富で、その大事な部分を取り除いたのが白米です。

栄養素を白米と比較すれば、その違いは明らかで、玄米にはタンパク質、糖質、脂質、各種ビタミン、ミネラルなど体に必要な必須栄養素がバランスよく含まれています。しかもその含有量は、白米より断然豊富。白米にはないビタミンE(抗酸化力が高くアンチエイジング効果も知られています)まで含まれています。

ここは一つ、玄米を信用していただいて、主食を玄米に切り替えてみるのもいいのではないでしょうか。もちろん、「玄米がどうしても嫌い」という方は無理に玄米を食べる必要はありません。玄米を食べ慣れていない方は、最初は三分づき、五分づきから始めてみるとよいでしょう。そして、慣れてきたら、思い切って玄米に切り替えてみてください。たまには、土鍋で炊いてみるのも楽しいものです。玄米は遠赤外線でジワジワ温める土鍋で炊いたほうがおいしいからです。

玄米を食べると、「心のリセット」につながるという方は少なくありません。僕も玄米は大好きなので、その感覚はわかります。神経が安らぎますし、栄養バランスがいいので、安心感が得られます。おかずで悩む必要もありません。

ただし、いくら玄米が体によいといっても食べ過ぎないようにしましょう。玄米は主食ではあるものの、むしろ「副菜」の感覚で。主役は生野菜、そして果物です。

本文は『メンタルは食事が9割』(アスコム)より一部抜粋・編集しています。

画像提供:Adobe Stock

著者メッセージ

今年は残暑が厳しかったですね。残暑が続くと自律神経に負荷がかかり、体温調節がうまくいかなくなったり、食欲が低下したりします。寝苦しい夜が続いたので、疲れが取れないという方もいるでしょう。そんなときは、体だけではなく、メンタルも不安定になりがちです。そこでお勧めなのが、主食を玄米に変えること。実は、私自身も玄米に救われた経験があります。精神科医でありながら7年間うつ病に苦しんだのですが、食事を変えることで克服できました。今は白米を食べることが多いですが、おにぎりを買うときは玄米のものを選ぶようにしています。専門店のものは上手に炊いてあるので、玄米が苦手な方も試してみる価値ありです。

書籍紹介

◎薬を使わずに自分のうつを治した医師の食事術
◎メンタルが上向くきっかけは小さな食事の変化
◎ストレスから心を守る食べ方のすべてを公開

なんとなく気分が落ち込みがちな人。心配や不安がいつもつきまとう人。疲れてやる気が出ない人。ストレスをかかえるすべの人の心を救うのは「食事」です。
私たちの体は、食べたものでできています。ですから、食べ物が変われば体にも心にも変化があるもの。

本書で紹介するのは、7年間自らのうつに苦しんだ精神科医が実践した食事法です。
・体に毒を溜めない食事
・腸内環境を整える食事
・脳の栄養を補う食事

うつから救ったのは、この3つの視点に基づいた食事法。実践することで、体も心も変わっていくのを実感し、ついにうつから抜け出すことができました。
自分を変えるのは簡単ではありません。ストレスの原因になっている職場や学校の環境も、人間関係もすぐに変えられないでしょう。そのかわり、食事を少し変えてみませんか?
「変えた」という事実は、大きな自信になります。メンタルが回復する大事な一歩となる、食事法のすべてをお伝えします。

※本書は、2017年10月に刊行された『薬を使わず自分のうつを治した精神科医のうつが消える食事』を改題し、加筆・修正したものです。

著者紹介

宮島 賢也(みやじま けんや)
精神科医・産業医。1973年、神奈川県生まれ。防衛医科大学校卒業。研修中、意欲がわかず精神科を受診、うつ病の診断を受ける。自身が7年間抗うつ剤を服用した経験から、「薬でうつは治らない」と気づき、食生活と考え方、生き方を変え、うつ病を克服する。その経験を踏まえ、患者が自ら悩みに気づき、それを解決する手伝いをする方向へと転換。うつの予防と改善へ導き、人間関係を楽にする「メンタルセラピー」を考案する。心の深い世界を知ったことから、さらに探求を開始し、現在は産業医などをしながら、心の不調の予防や教育により一層関われる方法を模索中。

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