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コラム

“だしいらず“でおいしい!低カロリー高タンパクな「豆乳」がスープにおかずに万能すぎた

ヘルシーな食生活を意識する人たちに注目されている「豆乳」。そのまま飲むのはもちろん、スープにしたり、おかずに使ったりと、幅広く活用できる万能食材です。今回は、中国・北京生まれで、医食同源が根づいた中国の家庭料理を伝えているウー・ウェンさんの著書『豆乳 からだを整える基本の食材』(主婦と生活社)から、健康効果の高い豆乳を生活に取り入れるヒントを少しだけお届けします。

「豆乳」は低カロリーで高タンパク、ビタミンも豊富!

そもそも豆腐が作られたのは約二千年前の中国とされ、豆乳はそれ以前からあったと言われています。豆腐が中国から日本に伝わったのは奈良時代、豆乳の原型と言われる豆腐ようが食膳に出たのが鎌倉時代とされています。

太古から飲まれ続けてきた豆乳の魅力ってなんでしょう。その独特の味わいや香りはもちろんのこと、からだの調子を整えるのに最適だったから......と私は思います。かつては栄養成分分析などはなかったでしょうから、からだの喜ぶ声が聞こえたことで、ずっと飲まれ続けてきたのでしょう。

現代の栄養学でも豆乳の効用はいっぱい。豆乳は低カロリーで高タンパクなため、生活習慣病予防、大豆イソフラボンはがん予防や骨粗しょう症予防、レシチンやサポニンは脳の老化防止や美肌作り、オリゴ糖は腸内環境を整えるので便秘解消が期待できます。

また、ビタミンB1・B2・B6、ビタミンEなどお肌にいいビタミン類も豊富。豆乳はからだにいいことづくめ。一日の摂取量に制限はないようなので、すすんでとりたい食品のひとつです。

豆乳は、“だしいらず“のおいしいスープ

豆乳はそのまま飲めばドリンクになり、野菜を入れればそれだけでおいしいスープになります。

たとえば、鍋で豆乳を温めて、豆苗を入れてサッと煮て、塩をパラリ。このスープ、ちょっと飲んでみてください。豆乳の穏やかなコクと豆苗の味と香りが合わさって、少しコーンスープのようなニュアンスが出て、すごくおいしいんです。これだけでドリンクとはまったく違う料理になることに驚きますよ。

きのこ、かぼちゃ、カリフラワー、かぶ……と、入れる野菜を変えるだけで、違う味のスープになるから不思議。野菜から出るうまみと豆乳だけでほぼ完成で、あとは塩など、好みの調味料をちょこちょこっと入れれば、もうそれで味が調います。

豆乳さえあれば、だしいらずのスープがいとも簡単に作れるのです。“豆乳はだしそのもの、おいしさそのものの存在”と言ってもいいかもしれません。大豆のだし汁ですね。

ドリンク、スープ、おかずの三段活用

温めたらすぐ飲める「ドリンク」
私は温めただけの豆乳が好きですが、はちみつやメープルシロップを加えてほんのり甘くするのもおすすめ。今ではポピュラーになったソイラテのほか、黒糖を入れれば黒糖豆乳オレ、抹茶を入れれば抹茶豆乳オレ、ココアパウダーを入れたら豆乳ココア......と、朝食だけでなく、おやつの時間も楽しめます。

何か入れたら「スープ」になる
動物性タンパク質はあまり入れず、季節の野菜を使ってやさしい味に仕上げるのが私流。味つけは最小限で OK。さらに言うと、味つけなしでも OK です。

もっと何か入れたら「おかず」になる
野菜のほかに肉や魚、大豆製品を入れて。豆乳湯豆腐や豚しゃぶ、煮ものやシチューなどが得意技。豆乳は〝だしのいらない液体〟と考えたら、使い道はぐっと広がります。

豆乳ココアのレシピを特別公開!

豆乳ココア

▼材料:2人分
ココアパウダー:大さじ3
きび砂糖:大さじ2〜3
豆乳:2カップ

▼作りかた
1.鍋にココアパウダーときび砂糖を入れ、豆乳を少しずつ加えてのばす。
2.【1】を火にかけ、ひと煮立ちさせる。


本文は『豆乳 からだを整える基本の食材』(主婦と生活社)より一部抜粋・編集しています。

画像提供:Adobe Stock

書籍紹介

低カロリー・高タンパク、いろんな健康効果を持つ豆乳。
植物性タンパク質たっぷりの豆乳は、低カロリー・高タンパクで、大豆のもつ健康効果がたっぷり入った液体です。

◉血液中の余分なコレステロールを溶かす
◉血中の悪玉コレステロールの減少
◉脂肪の蓄積を抑え、肥満対策
◉便秘解消
◉血行をよくして、冷え対策
◉骨粗しょう症予防
◉貧血対策に
◉女性ホルモンのサポート

そのため豆乳は、
・ダイエットしたい人
・コレステロール値が気になる人
・便秘気味の人
・貧血気味の人
・あらゆる女性の皆さん
におすすめ。

他にも、美肌効果、アンチエイジング、肩こり改善などにも期待できます。
そんな豆乳は、ウーさんにとって、からだを整える基本の食材。
シンプルな味付けでもOKで、時短で、忙しいときにピッタリ!
その上健康にいいとあって、ぜひ使いたい食材です。
ウーさんが普段から作っているヘルシー豆乳料理を紹介します。

著者紹介

ウー・ウェン
中国・北京生まれ。1990年に来日。ウー・ウェンクッキングサロン主宰。医食同源が根づいた中国の家庭料理とともに、中国の暮らしや文化を伝えている。著書に『ウー・ウェンの100gで作る北京小麦粉料理』『ウー・ウェンの炒めもの』『ウー・ウェンの 煮もの あえもの』(以上、高橋書店)、『本当に大事なことはほんの少し』『10品を繰り返し作りましょう』(ともに大和書房)など多数。

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