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コラム

しゃぶしゃぶにはポン酢?ごまだれ?相性が良いのはいったいどちらか

しゃぶしゃぶにはごまだれか、ポン酢か

しゃぶしゃぶを食べに行くと、目の前に置かれる代表的な2つのタレ──ポン酢とごまだれ。お店的には「使い分けてね」という意味なのかもしれませんがこの2つ、「どちらか片方派」が多いような気がしています。

ポン酢派の人では、食べ終わる頃になってもごまだれがなみなみ残ってしまっている・・・ということもしばしばでしょう。その逆もしかり。

そんな双璧をなす2つのタレ、しゃぶしゃぶとの相性としてははどちらが良いのでしょうか。

しゃぶしゃぶ+ポン酢 vs しゃぶしゃぶ+ごまだれ

味覚センサーレオが算出した基本5味(甘味・旨味・酸味・塩味・苦味)からは相性度を算出することができます。

相性度はその名の通り食品と食品の相性。「食品同士の相性の良さ」にはさまざまな定義がありますが、味博士の研究所では「食品同士がお互いの味を引き立て合っている=相性が良い」としています。この相性度を用いて、しゃぶしゃぶにはごまだれかポン酢かをジャッジしてみたいと思います。

しゃぶしゃぶ肉と各タレの相性はこちら。

しゃぶしゃぶ肉+ポン酢:91.9点 しゃぶしゃぶ肉+ごまだれ:94.4点

勝者はごまだれでした!

相性度は100点満点。90点以上が「美味しい」といえる基準値ですので、どちらも十分に相性の良い組み合わせです。そもそもそのくらいのレベル感でないと「一般的なしゃぶしゃぶのタレのイメージ」という地位にはのし上がれないでしょう。

しゃぶしゃぶはお湯につける工程上、ステーキなどに比べて旨味が低いため、ポン酢ではどうやら酸味が強すぎるようです。反面、ごまだれはお肉の旨味と相性がよく、いっしょに食べることで複雑でコクのある味わいになるよう。「ごまだれはずっと食べていると飽きる」という声もたまに聞きますが、これはごまだれのコクやこってり感が発生させるものでしょう。

今回は検証していませんが、ポン酢とごまだれを混ぜて食べる人もいるようです。ごまだれにポン酢の酸味が入ることで、ほどよくさっぱりしたタレが出来上がるかもしれません。ぜひいろいろ試してみてくださいね。

著者:味博士

味覚研究家。AISSY株式会社代表取締役社長 兼 慶応義塾大学共同研究員。味覚を数値化できる味覚センサーを慶大と共同開発。味覚や食べ物の相性の研究を実施。メディアにも多数出演。ブログ『味博士の研究所』で味覚に関するおもしろネタを発信中。

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