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2週間で2割も節約!プロが自ら実践する「下味冷凍」の食費カット術【増税時に役立つ冷凍ワザ Vol.1】

クックパッドニュース編集部

日本No.1レシピサイト「クックパッド」編集部

クックパッドが実施した「消費税率引き上げによる食卓への影響」アンケートでは、食費節約術として『冷凍保存』と回答した方が多数でした。冷凍保存と組み合わせて検索されるキーワードでは、これまで不動の一位だったお弁当を抜き、『下味冷凍』が一位になっています。この連載では各回でプロの方々においしい下味冷凍の仕方や、具体的な活用法を教えていただきます。第一回は節約のプロであるファイナンシャルプランナーの丸山晴美先生に、下味冷凍を使った節約術についてお伺いしました!

消費税が10%となり、ますます家計を取り巻く環境は厳しくなる一方です。増税後に何を節約するのかといったアンケートの上位には必ず「食費」があります。この結果は、生活者にとって食費節約がやりやすいと考えることができるのではないでしょうか。そこで今回は食費節約に役立つ「下味冷凍」をご紹介します。

下味冷凍ここがすごい!

下味冷凍とは、ファスナーつき保存袋に1食分の量の肉と調味液を入れて冷凍保存をするものが、ベーシックな方法です。他にも魚に味付けをしたり、肉と野菜を一緒に冷凍する方法もあります。まとめてお肉や野菜を下ごしらえしてから冷凍するので、食材をムダ無く使い切れ、冷蔵庫に入れたまま使い切れずに棄ててしまうといった食品ロスを減らすことができます。

共働き世帯が増えて、食費を節約したくてもなかなか時間が取れない。子育てや介護に追われて、なかなかじっくりと食事を作る時間が持てないと言う方にもおすすめの方法なのです。

下味冷凍でもっと食品が美味しくなる

下味冷凍はただ、食費節約や食品ロスを減らすだけではありません。実は下味冷凍をすることで、調味液がお肉や魚の水分を引き出して、肉や魚の繊維に染み込むことで、繊維を離してやわらかく美味しく仕上がるんです。

では、実際に下味冷凍の方法をご紹介します。

1.ファスナーつき保存袋に1食分ずつ肉や野菜を入れる(コツは味付け前に全ての袋に食材を入れて半端な食材を出さないことです)

2.調味液を作って1袋ずつ入れる(調味料のベースを変えることでバリエーションが広がります)

3.を袋の上から揉み込む(味がなじむように)

4.空気を抜きながらファスナーを閉じて、冷凍庫へ(空気をなるべく入れないことで冷凍焼けを防ぎます)

今回は、豚こま肉に、玉ねぎ、しめじを入れて、味付けはしょうゆ味とみそ味にしてみました。しょうゆやみその他にも、塩、オイスターソース、ケチャップなどベースや肉の種類といった食材を変えることで、バリエーションを増やすことができます。

あとは、使う分だけ解凍してフライパンで焼くだけです。

フライパンにフライパン用アルミホイルを敷くと、洗う手間がかからず時短になります。使ったファスナーつき保存袋は軽く洗って捨てましょう。繰り返し使うのは衛生的におすすめしません。

私自身、仕事が忙しいときや体調が悪いときなど、下味冷凍したお肉を解凍しておいてサッと作れるようにしています。これがあるだけで、気分的にとてもラクですし、外食やコンビニ弁当、お総菜などに頼ることなく乗り切れるので、とても助かっています。もちろん、家計的にも下味冷凍はお財布に優しいのです。

下味冷凍で食費の節約に

今回の下味冷凍の1袋1人前(肉は110g使用)あたりの値段は約130円(調味料の値段は含まず)。仮に外食にした場合1人当たり、ファミレスなら1500円、ファーストフードなら600円、コンビニ弁当なら500円となります。これが家族の人数分となれば、それだけでもかなりの出費になるでしょう。そして、飲食料品やテイクアウトは8%ですが、外食は消費税が10%になりますので、その差は更に大きくなるでしょう。

また、食材を一度に下ごしらえして冷凍するので食品ロスがほとんど出ません。食材を最後までムダ無く使い切って、食べることが食費節約には大切なことです。

出典:消費者庁消費者政策課 「食品ロス削減の推進について」より

上の図は、1世帯あたり2週間の食品ロス金額です。食品ロス削減を意識した世帯とそうでない世帯との比較です。意識していない場合は、2週間で約200円で、意識している世帯と比べると、約25~70円ほどの差がでます。家庭によっては、それ以上の食品ロスの削減効果が期待できるはずです。

下味冷凍は、食材をよりおいしくして、しかも時短や時産(時間を産む)になり、お財布にも環境にも優しい!と4拍子揃った、これからの増税時代のやりくりにぜひ加えたい方法なのです。

丸山晴美さん

旅行会社、コンビニ店長などを経て2001年節約アドバイザーとして独立。節約アドバイザー、ファイナンシャルプランナー、消費生活アドバイザー。食費はもちろん生活全般の節約術・ライフプランを見据えたお金の管理運用のアドバイスなど様々なメディアで活動中。 公式ホームページ「らくらく節約生活」はこちら>>

執筆者情報

クックパッドニュース編集部

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