からだが喜ぶ、冷たい炊き合わせとスープ。お坊さんの「夏野菜」レシピ【今日はお寺ごはんで一汁一菜 vol.7】

からだが喜ぶ、冷たい炊き合わせとスープ。お坊さんの「夏野菜」レシピ【今日はお寺ごはんで一汁一菜 vol.7】

料理僧・青江覚峰(あおえ かくほう)さんが提案するのは、誰でも簡単に作れる「一汁一菜のお寺ごはん」。実際にお坊さんたちが食べている、肉や魚を使わない一工夫あるレシピを教えていただきました。からだと心がほっとゆるむ、優しい味わいのお料理ですよ。

色鮮やか!お坊さん流「夏野菜のレシピ」

今回はとうもろこしの冷製スープを作ります。うちのお寺の夏の定番とも言えるこのメニュー。作り方は非常にシンプルで、使う食材は、まずとうもろこし、そして他には水とほんの少しの塩のみです

味わいはきっと皆さんが想像されているとおり。とうもろこしの味です。ほっこりした優しい甘みと、特有のまろやかさ。そこに入れる隠し味程度の塩けが爽やかさを引き立てます。

私達が普段お勤めするお経の一つに、「阿弥陀経」というものがあります。その一節、極楽浄土の情景が描かれた箇所に、「青色青光 黄色黄光 赤色赤光 白色白光」と記された部分があります。

極楽の中には大きな池があり、大輪の蓮の花が咲いている。そこに咲く青い花は青く輝き、黄色い花は黄色く輝き、赤い花は赤く、白い花は白く輝いていると書かれています。
当たり前のことです。もしも青い花が赤く輝いたら、それは紫色になってしまいますから。

青ければ青く、赤ければ赤く、花は自身が生まれもった色で美しく咲きます。また、小さな花は小さく咲き、大きな花は大きく咲きます。たんぽぽは向日葵になろうとせず、すみれが朝顔になろうとはしないのです。

極楽に咲く花々を通して、すべて命は生まれ持った姿かたちをそのまま生きるからこそ、美しいのだということを教えてくれます。

私たち人間はどうでしょうか。あの人みたいに美人だったら。あの人みたいに背が高かったら。あの人にみたいにお金持ちだったら。

そんなふうに自分と他人を比べて一喜一憂したりしてはいませんか?

自分が持って生まれた自分だけの色、個性。それを大切にして、ありのままの自分で生きたいものです

このとうもろこしのスープも同じ。生まれ持ったとうもろこしとしての色の鮮やかさ、味わいの豊かさが、そのままでどれほど素晴らしいものなのか。どうぞご自身の舌で確かめてみてください。

さて、もう一つのお料理は炊き合わせ。季節に合わせて、冷製に仕立てました。ひんやりとした昆布出汁のあんが涼を誘う一品です。

とうもろこしの冷製スープ

材料(2人分)

とうもろこし…1本
水…400ml
塩…少々
オクラ(お好みで)…適量

作り方

1.とうもろこしを一列ずつ、丁寧に粒を外す。

2.鍋にお湯を沸かし粒と芯を入れじっくり煮込む。

3.半分くらいの量になったら芯を取り除き、粗熱をさます。

4.残りをミキサーにかけて裏ごし、塩で味を整え、冷蔵庫で冷やしてから盛り付ける。お好みで湯がいて輪切りにしたオクラを乗せる。

夏野菜の冷たい炊き合わせ

材料(2人分)

なす …1本(80g)
オクラ …2本
ヤングコーン…2本
ミニトマト…4個
冬瓜 …50g

【A】
昆布出汁…2カップ
みりん…大さじ2
うす口しょうゆ…大さじ1
塩…ひとつまみ
片栗粉…大さじ1/2

くず粉…大さじ1/2

1.なすはグリルで皮が焦げるまで焼き、皮をむいて食べやすく切る。オクラはがくを削りとり、塩少量(分量外)をふってこすり合わせ、1分ほどゆでる。ヤングコーンは3分ほど塩ゆでにする。ミニトマトはへたを除き、皮を湯むきする。

2.冬瓜は皮の色がうすく残る程度に皮をむき、食べやすい大きさに切って塩ゆでにする。串がスッと通るくらいやわらかくなったら、火を消して水に取る。

3.別の鍋に【A】を入れて中火にかけ、煮立ったら、水けを切ったの野菜を入れる。再び煮立ったら火を消し、鍋ごと氷水につけて冷やす。

4.の煮汁の半量を小鍋に入れ、くず粉を数回に分けながら加えて都度混ぜる。木べらでかき混ぜながら、中火で加熱する。透明になったら、さらに2分加熱して火を消し、氷水につけて冷やす。

5.野菜を器に盛り、をかける。

夏の盛りに向けて気温がぐんぐん上昇しているこの頃は、体も暑さに慣れようと頑張っています。冷たく優しい味わいのお料理で、ご自身やご家族のからだをいたわってあげましょう。


青江覚峰(あおえ・かくほう)

Bb8123f6c6b19269856bd94f239d5c1a 1977年東京生まれ。浄土真宗東本願寺派 湯島山緑泉寺住職。米国カリフォルニア州立大学にてMBA取得。料理僧として料理、食育に取り組む。ブラインドレストラン「暗闇ごはん」代表。超宗派の僧侶によるウェブサイト「彼岸寺」創設メンバー。
ユニット「料理僧三人衆」の一人として講演会「ダライ・ラマ法王と若手宗教者100人の対話」などで料理をふるまう。著書に『お寺ごはん』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)、『ほとけごはん』(中公新書ラクレ)、『お寺のおいしい精進ごはん』(宝島社)など。
【公式HP】https://www.ryokusenji.net/kaku/

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