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コラム

おいしいサラダが出来上がる「オイル1:酢1+何か塩分」の法則【急に料理が得意になる方法 vol.1】

毎日の料理は、極力手を抜いてラクをしながらも、ちゃんとおいしく仕上げたいですよね。2020年5月28日に発売された、クックパッド編集担当本部長・小竹貴子さんの新刊『ちょっとの丸暗記で外食レベルのごはんになる』には、それを叶えるためのシンプルで簡単な料理のコツが満載。この連載では、本書の中から厳選して、すぐに使える“おいしくなるルール”をご紹介します。マスターすれば、急に料理が得意になること間違いなし!

おいしいサラダがあると、食卓に幸せ感が出る

「私、料理が得意かも」と思わせてくれる第一歩は、なによりもサラダです。ぜひ、だまされたと思ってサラダを作ってみてください。まず最初におすすめします。

ちょっと想像してみてください。毎日、野菜の種類が違い、味つけも違い、おしゃれなレストランで出てくるサラダが5分程度で作れるとしたら。野菜をたっぷり食べられる副菜が負担ゼロで作れるようになると、あとはメインだけでOKです。急に料理が手軽になりませんか?

ドレッシングなども必要ありません。オイルとお酢だけあれば、むちゃくちゃおいしいソースができます。基本の調味料だから、冷蔵庫のスペースもとらないし、安いし、食品添加物なども入っていない安全なドレッシングです。

よく忙しいときに、「メインだけ自分で作って、サラダはお店で買う」という人がいますが、「忙しいときはサラダだけ自分で作って、メインはお店で買う」ことを提案したいと思います。お惣菜売り場でも、メインの多さに比べてサラダは種類が少ないし、価格も高めです。それに、サラダを作るととにかく気分が上がるし、食卓に幸せ感が出るのです。これはぜひやってみてほしいです。

豆や雑穀でおしゃれにしたり、フルーツや海鮮がおいしそうなレストランのサラダって見ているだけで食べたくなりませんか? ぜひそれを自宅で気軽に作れるワザを身につけましょう! サラダは基本的に生で食べられるものが多いので、プロセスでほとんど火を使いません。火を使わないって本当に楽です。さらに、野菜なら何でもOKなので、スーパーで気負わずに気になった野菜を買えます。必ず使いきれます。見たことない野菜にも気軽に挑戦できるようになります。

洋風にしたり、中華風にしたり、余っている乾物を入れたりと自由自在。ツナやチーズなどタンパク質を入れると、これ一品で一食にもなります。どんどん応用して広がっていくので、サラダ作りが上達すれば一気にお料理上手になりますよ。

サラダの味つけは、ぜんぶ大さじ1

サラダ作りのハードルを下げる一番のコツは、レシピを見ずにドレッシングを作れるようになることです。自分で作るというと、もう面倒くさいと思うかもしれません が、簡単なので丸暗記できます。レシピの分量を確認しながらいちいち計るなんて面倒なことは必要ないです。

基本のドレッシングはオイル大さじ1に対して酢を大さじ1。それに塩分か甘みをお好みで少々加えるというものです。塩や甘みは小さじ1程度が目安です。野菜の量は、大体2人分でお茶碗一杯分くらいです。

ただ、野菜の量は、アバウトで大丈夫です。量が少なくても多くても、基本の比率はオイルとお酢が1:1。塩や甘みが入りすぎないので、適当でもおいしいです。

さて、ドレッシングを作る材料のオイルと酢ですが、使う物を変えていくと味のバリエーションがでます。洋風のサラダの場合は、オリーブオイルとりんご酢です。

サラダに最低限必要なのは、オリーブオイルとりんご酢です。私は、「フルッタート」(アルチェネロ)、「有機りんごの酢」(内堀醸造)を使っています

このふたつさえあればだいたいのサラダが作れるので、りんご酢を持っていないという方はぜひ買ってみてください。一般的なスーパーで手に入ります。なぜりんご酢がいいのかというと、甘みがあるからです。甘みが入ると人はおいしく感じます。注意していただきたいのは、穀物酢。酸味が強いのであまりおすすめしません。

そして、このシンプルなドレッシングをおいしくするコツは、オイルと酢にいいものを使うこと。 オリーブオイルはエキストラバージンオリーブオイルと加熱用のピュアオイルが2本あるのが理想です。

エキストラバージンオリーブオイルは加熱用のオイルと違って精製されておらず、風味が豊かで生食に向いています。反対に加熱調理すると酸化して体に悪い(し、もったいない)ので、加熱用とドレッシング用は分けるといいでしょう。サラダでよく使うので、ムダにもなりません。私は1か月に1本のペースでよく使います。

りんご酢も、「有機」や「そのまま飲める」と書かれているものはドレッシングがぐっとおいしくなります。自作はそれだけでコスパがいいので、オイルと酢に投資して損はありません。たった数百円の差で、何か月もおいしいサラダが食べられます

塩分か甘みはおまけ程度と考え、大さじ1以上入れない

ドレッシングは、最低限オイルとお酢のふたつだけでも成り立ちますが、おいしく感じさせる役割を担うのが「少しの塩分か甘み」です。先ほども言いましたが、目安は小さじ1ほどの塩分か甘みです。それを調整するのがいいでしょう。甘みにすると、 ヨーロッパっぽいサラダの味つけになります。

甘みを出すのに一番簡単なのはハチミツ。砂糖だと溶かす手間がかかりますが、ハチミツはそのまま使えます。甘みであればなんでもいいので、溶かした砂糖や、余っているジャム、水飴、メープルシロップでももちろん構いません。メープルシロップはハチミツよりコクがでます(ただ普段使いにはちょっと高価ですね)。ハチミツの代わりにフルーツで甘さを足す方法もあります。

そして、塩分は塩を小さじ1、あるいはしょうゆやナンプラーなどであれば大さじ半分がいいでしょう。大さじ1を超えると風味を損ないますので、それ以上は入れないようにしましょう。

レモンでさっぱり!「いかとセロリのサラダ」

お酢の代わりに生の果汁もおいしいです。ライムやレモン、かぼす、柚子を使ってみましょう。ビタミンCもたっぷりで一石二鳥。レパートリーがさらに広がります。

果汁を使うのは、主にお刺身をサラダに入れるとき。お酢でも魚の生臭さはある程度消せますが、レモンやライムは臭みをとるだけでなくいい香りを出すので、やっぱりおいしさが違います。果汁を使うと不思議と飽きない味にもなります。

私がよく作るのはいかとセロリのサラダ。特に夏に作ると、さっぱりと爽やかで、セロリが1本丸ごともりもり食べられます。

まず、いかは刺身用を買ってきて、食べやすい大きさに切って水気を拭きます。セロリは葉を細かく刻み、茎はピーラーで筋をとって細切りにします

セロリの葉と茎は、それぞれこんなサイズに切ります

ドレッシングを作ります。オリーブオイルとレモン汁を1:1で味つけしましょう。レモンは4分の1絞ると大体大さじ1くらいになります。このサラダは塩で味つけをすると爽やかです

あとはボウルにいかとセロリを入れ、和えて完成です。

材料(2人分)

いか(刺身用)...... 1パック
セロリ(茎は短冊切り、葉はみじん切り)...... 1〜2本

<ドレッシング>
オリーブオイル..... 大さじ2
レモン......1/2個
塩......小さじ1/2

作り方

1 いかは食べやすい大きさに切り、水気を拭く。
2 ボウルにドレッシングを作る。
3 2のボウルにいかとセロリを入れて和える。

 【クックパッドでもレシピをチェックできます♪】

(撮影:深澤慎平)

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クックパッドの立ち上げメンバーで、現在は編集本部長を務める著者は、これまでクックパッドの320万に及ぶ膨大なレシピを見て、たくさんのシェフに会い、そして日々の自分の料理をする中で「ここは手を抜いてもいい」「ここはこだわった方がおいしい」のラインを仕組み化してきました。この本では、その方法と全68品のオリジナルレシピを紹介しています。

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>>どちらのアカウントからもご覧になれます。要チェック!
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小竹貴子

クックパッド株式会社ブランディング・編集部担当本部長。1972年、石川県金沢市生まれ。関西学院大学社会学部卒業。株式会社博報堂アイ・スタジオを経て、2004年に有限会社コイン(後のクックパッド株式会社)入社。編集部門長を経て執行役に就任し、2009年に『日経ウーマン・オブ・ザ・イヤー2010』を受賞。2012年、同社退社。2016年4月から再びクックパッド株式会社に復帰、現職。現在、クックパッドニュースにて『おいしい思い出』、ForbesJAPANにて『それ、「食」で解決できます!』を連載中。また、フードエディターとして個人でも活動を行っている。

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