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コラム

居酒屋で人気のあのメニューが!?アメリカのセレブが大好きな「日本食トップ3」は意外なラインナップだった

【アメリカの最新ごはん事情vol.5】1989年に渡米し、「セレブ御用達プライベートシェフ」としてアメリカで料理を作り続けてきた明比玲子さんに、日本ではなかなか知ることができないアメリカの食事情を教えてもらいます。第5回目のテーマは「アメリカのセレブが好む日本食」。Sukiyaki、Tempura、Sushi以外にもアメリカ人が好きな和食があるそうです。どんな料理か、早速教えてもらいましょう!

「日本食はヘルシー」が広まったきっかけ

1980年代半ばぐらいまでは、アメリカで日本食といえば、Sukiyaki, Tempuraぐらいしか知られていませんでした。そこに”Sushi”が加わったのが、1980年代後半ぐらいから。それは、ちょうどエグゼクティブ達が健康のためにステーキをやめて、魚を食べ始めた頃に重なります。

そして1990年代半ばには、安いお寿司がスーパーで売られるようなりましたが、Sushi bar (寿司屋)で食べるお寿司は決して安くなく、セレブがこぞって食べ、そこからだんだん他の和食料理も開拓されていったのです。そこで「日本食は、ヘルシー」というイメージが広がり、今に至っています。

セレブがリクエストする日本食トップ3

私がセレブの家でお食事を作る時、「アジア料理、特にジャパニーズ」というリクエストが非常に多いです。寿司以外で必ず人気のある料理があり、何度も「作って欲しい」と頼まれるメニュートップ3を今日は教えます。

それは、おにぎり、焼き鳥、銀鱈の味噌漬けです。

セレブの子どもが好むのは「おにぎり」

C9cd98b29ad28f1dac7724fcb6adcea2 有名シェフのレストランでもスペシャルメニューとして提供されています(Photo:Laurent Tourondel)

セレブなど富裕層のほとんどの人が糖質制限をしているので、おにぎりは主に子ども用です。子どもたちはアボカドロールが大好きなのですが、ある日、ちょっと変わったものを作ろうと思って作ったのが「おにぎり」です。

子どもでもヴィーガン支持が多いニューヨークでは、鮭などを入れることはできないため、枝豆やひよこ豆を入れたり、ふりかけをかけたりします。ふりかけも、2〜3年前から密かに人気が出てきています。

チキンが大好きだから焼き鳥も好き

アメリカ人は無類のチキン好き! そんなチキンをグリルして食べる焼き鳥は、ヘルシーな料理として人気が高いです。

また、セレブの人たちはフィンガーフードを好む傾向があります。プライベートジェットで旅行をするときは、飛行機が揺れたり機内を自由に歩き回ったりするので、おにぎりや焼き鳥のようなフィンガーフードをよくリクエストされます。

世界的な店が広めた「銀鱈の味噌漬け」

焼き鳥の甘辛いタレのような味付けは、アメリカ人も大好き。それを象徴するかのように、焼き鳥の次に人気な料理は「銀鱈の味噌漬け」です。脂ののった銀鱈に甘い味噌が絡まった味が、夢心地にさせてくれるようです。これは、あの有名な日本食レストラン「NOBU」の松久シェフが世界中に広めた一品です。

「NOBU」がニューヨークにオープンした当時、本当にたくさんのアメリカ人から、銀鱈の味噌漬けがどれだけおいしかったかを聞かされ、料理雑誌でも紹介されているのをよく見かけました。

今ではグルメスーパーなどでも味噌が売っていて、アメリカでここまで味噌が市民権を得たのは、松久シェフのおかげだと思います。今回は、私がおすすめする銀鱈の味噌漬けレシピをご紹介します。

銀鱈の味噌漬け

材料(4人前)
銀鱈……4切れ
★西京味噌……200g
★酒……1/3カップ
★みりん……大さじ1
★砂糖……大さじ1
★醤油……小さじ1

作り方
1.銀鱈に分量外の塩を振って、15分ほどおく
2.★がついた調味料を全て合わせ、よく混ぜておく
3.(1)で出た水気をペーパータオルでしっかりと拭く
4.(2)の約半分をタッパーなどの底に敷いて、その上に魚をのせて、残りの(2)で覆う
5.タッパーの蓋かラップをぴっちりとかけて、冷蔵庫で最低一晩置く。二晩置く方がよい
6.銀鱈についている味噌をよく落とし、焦がさないようにグリルかトースターで焼く

味付けに関して言えば、セレブに限らず和食好みのアメリカ人は、「しょうゆ、味噌、生姜、ごま、わさび」が大好き。上述の料理には、しょうゆと味噌しか出てきませんが、生姜とごま油を使う料理はとても多いです。もし、知り合いのアメリカ人にお食事を作る機会がある人は、生姜とごま油を利かせたチキンなどを作ってあげると、大変喜ばれると思いますよ。

このような味付けを毎日食べられるのは日本人の特権です。世界に認められた味に誇りを持って、日々の食事に取り入れてみてはいかがでしょうか?

明比玲子

兵庫県芦屋市生まれ。1989年に渡米し、ニューヨークのシェフ養成学校で学んだ後、本格的に料理に取り組む。著名レストランでパティシェとして経験を積み、アメリカ人と日本人に料理とお菓子の指導も行う。日本の料理雑誌への寄稿やフードスタイリングも行いつつ、2008年からは、コンサルティングの仕事なども兼ねながら、ニューヨークセレブのプライベートシェフとして、活躍中。