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コラム

4世帯に1世帯が日光浴をしていない!日に当たらない結果、子どもに起こる異変とは

細川モモ

ラブテリ トーキョー&ニューヨーク代表理事。

【"成功する子"の食事術vol.10】子どもの成長に食事が大切ってことは分かっているけれど、どんなものを作ればいいの?毎日のことだから、悩んでいる親御さんも多いはず。シリーズ累計14万部突破「成功する子は食べ物が9割」の著者・細川モモさんに、20年後に後悔しない子どもの食事術を教えてもらいましょう。

子どものO脚は危険信号?

暖かくなってきて、長い冬の終わりを迎えていますね。みなさん今年の冬は、どんな風に過ごされましたか?寒い冬は外に出るのも気が重く、またコロナ禍ということもあり、家の中でほとんどの時間を過ごした方も多いかもしれません。しかし、外に出ることが少なく、太陽の光を浴びていないというご家庭は要注意。子どもの成長に、知らず知らずのうちに悪影響を与えてしまっているかもしれません。

近年、子どもの成長で心配されているのが「くる病」です。乳児の骨が歪曲してしまう病気であり、主な原因はビタミンD欠乏です。ビタミンDは身長の伸びにとっても重要な栄養素ですが、コロナ禍の自粛生活により日本人のビタミンDが大幅に不足してしまった可能性があります。そして、近年の研究により赤ちゃんのO脚にもビタミンD欠乏が影響していることがわかってきました。

4世帯に1世帯が深刻なビタミンD不足!?

くる病になると、O脚になる、歩行開始の遅れ、身長の伸びが悪いなどの兆候が見られるようになります。ぜひ一度、お子さんの脚をチェックしてみてください。そして、このくる病の原因の1つが、ズバリ「ビタミンD不足」。ビタミンDは他の栄養素とは少し違い、食事から摂取するほかに、“紫外線(太陽の光)にあたる”ことにより皮膚上で合成される栄養素。しかし、冬は日照時間が短いことや、家で過ごす時間が長くなりがちで、日光から生成させるビタミンDの量は多くありません。

ビタミンDが不足すると、カルシウムの吸収にも影響を与えるため、子どもの身体の発育不全の原因に。特に今、コロナ禍におけるビタミンD不足が深刻化しており、15歳以下の子どもがいる785世帯を対象に私たちが行った調査では、4世帯に1世帯が「日光浴をほぼしない」「週に1〜2回」という回答になっており、深刻な不足・欠乏が危惧されます。

赤ちゃんのO脚もビタミン欠乏のサイン?

1歳半〜2歳頃の赤ちゃんにはO脚が見られることがあり、以前は生理的現象と考えられてきました。しかし、O脚を理由に小児科を受診した子どもと風邪などで受診した子どもの血中ビタミンD濃度を比較した結果、O脚で受診した子どもはそうでない子どもに比べてビタミンDが不足していました。また、くる病患者では異常に高くなる骨に関する項目が、O脚の子どもでは検査の標準範囲内ではあるものの、高値を示していたことが報告されています※1

とくに近年は赤ちゃんのときからUVケアをすることが雑誌等で特集されていますが、大阪樟蔭女子大学の研究によると、成人女性において週3回以上の日焼け止めの使用で血中ビタミンD濃度が不足することが報告されています※2。自分が住んでいる場所で1日にどれくらいの時間UVケアをせずに日光浴をする必要があり、どれくらい浴びると皮膚がんのリスクが高まるのかについては、国立環境研究所のサイトが参考になります。

ビタミンDを満たすためにできること

ビタミンDを満たすために大切なことは「食事+日光浴」で、血中濃度への影響は日光浴の方が大きいといわれています。天日干しの食材は、日光をたくさん浴びているので食材に含まれるビタミンDが大幅にアップしています。そのため、そうした食材で効率よくビタミンDをとることもできますよ。最後に、ビタミンDを多く含む食材をご紹介します。ぜひ積極的に食事に取り入れてください。

・干し椎茸

干し椎茸は、日光に当たることでビタミンD量が格段にアップ!うまみ成分も豊富に含むため、煮物・炊き込みご飯などにするとおいしく召し上がれます。

・鮭

魚類の中でもビタミンD量が多いのが鮭。調理をする時間がないときは、鮭フレークを上手に活用してみましょう。

・卵

冷蔵庫に必ず入っているというご家庭も多いのではないでしょうか。実は卵にもビタミンDが含まれています。

・しらす干し

天日干しにされ、日光にあたっているためビタミンDが豊富。冷凍も可能なので、家にストックしておくのがおすすめ。

・乾燥キクラゲ

天日干パワーでビタミンDが豊富な乾燥キクラゲは、パキッと折ってスープや中華丼に混ぜたり、卵と一緒に中華炒めにすると最強ビタミンDレシピに。

繰り返しますが、ビタミンDを満たすためには食事だけでは不十分です。これから、本格的な春の訪れ。子どもの発育のためにも、ぜひ晴れた日はお外に出てみましょう。冬の間のビタミンD不足を取り戻すチャンスです!

※1 : Sakamoto, Yuko, et al. "Physiologic leg bowing is not a physiologic condition but instead is associated with vitamin D disorders in toddlers." Calcified Tissue International 106 (2020): 95-103.
※津川 尚子et al. 日本人のビタミン D 栄養調査:疲労および自粛生活の影響と栄養改善への取り組み. 2021 年 95 巻 3 号 p. 101-102

細川モモさんの著書

「成功する子は食べ物が9割 幼児食」主婦の友社

亜鉛や鉄についてより詳しくレシピとともに知りたい場合は『成功する子は食べ物が9割〜幼児本編〜』をおすすめ。オールカラーで「ミキサーで混ぜるだけ!簡単ミートソース」をはじめ、栄養管理と時短を叶えるレシピの数々と幼児期に食べたい食事量の目安が一覧になっており、「野菜を食べない」「魚を食べない」「肉を食べない」などの子どもの食の悩みをそれぞれの食材を食べやすくする調理法の紹介をしています。

細川モモ

ラブテリ トーキョー&ニューヨーク代表理事
2009年春に、医師や管理栄養士を中心に13種の医療専門家及び博士/研究者が所属する「ラブテリ トーキョー&ニューヨーク」を発足。専門家の知識を分かりやすく提供することで、日本の家庭教育と子どもたちの健康をサポートしようと幅広い活動を展開。さらに、予防医療のなかでも、”母子健康”に注力。課題は深刻だが国のサポートが手薄なため、妊娠前/妊娠中/産後の女性の健康支援を通じて、次世代の健康の底上げに取り組んでいる。生まれてくる赤ちゃんの栄養状態・成長は妊娠前のママの栄養状態に影響されるが、働く女性の栄養状態は近年悪化している。日本の未来を守るためにも、母子栄養を潤す事は必要不可欠と考え、栄養状態の悪い女性を減らすことで不妊症や低出生体重児を予防し、1人でも多く健やかな赤ちゃんが生まれることを願い、走り続けている。
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執筆者情報

細川モモ

ラブテリ トーキョー&ニューヨーク代表理事 2009年春に、医師や管理栄養士を中心に13種の医療専門家及び博士/研究者が所属する「ラブテリ トーキョー&ニューヨーク」を発足。専門家の知識を分かりやすく提供することで、日本の家庭教育と子どもたちの健康をサポートしようと幅広い活動を展開。さらに、予防医療のなかでも、”母子健康”に注力。課題は深刻だが国のサポートが手薄なため、妊娠前/妊娠中/産後の女性の健康支援を通じて、次世代の健康の底上げに取り組んでいる。生まれてくる赤ちゃんの栄養状態・成長は妊娠前のママの栄養状態に影響されるが、働く女性の栄養状態は近年悪化している。日本の未来を守るためにも、母子栄養を潤す事は必要不可欠と考え、栄養状態の悪い女性を減らすことで不妊症や低出生体重児を予防し、1人でも多く健やかな赤ちゃんが生まれることを願い、走り続けている。 公式サイトはこちら YouTubeはこちら facebookはこちら

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