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容量は大きめが得⁉︎家電のプロに聞く「後悔しない」冷蔵庫選びのポイント3つ

いよいよ新年度が始まります。新生活の節目に、家電の購入や買い替えを検討している人もいらっしゃるのではないでしょうか。特に冷蔵庫は毎日使うものだけに、「買ってよかった」と思えるものを選びたいですよね。そこで今回は、家電ライターとして数多くの冷蔵庫をチェックしてきた視点から、冷蔵庫を選ぶためのポイントを3つご紹介します。

1.冷蔵庫の隅々まで手が届く「高さ」「奥行き」

冷蔵庫でよくある困りごとといえば、「冷蔵庫の奥にいつ入れたかわからない物がある」ことではないでしょうか。特に最上段の奥は手が届きにくく見えにくいため、「何かあるな」と思っても、つい放置してしまいがち。こうした死蔵品を生まないためにも、冷蔵庫はできるだけ死角が少なく、手が届きやすいものを選ぶのがおすすめです。

例えば近年は、最上段の奥まで手が届きやすいよう背の高さを抑えた冷蔵庫が増えています。逆に最上段の奥はデッドスペースととらえ、ほかの場所にあったコンプレッサー(冷却器)を最上段奥に設置したものも。そのぶん、コンプレッサーがあった場所は冷蔵スペースになっているので合理的ですね。また奥行きが狭く幅が広いタイプは全体を見渡しやすく、古い物が奥へ奥へと押しやられるリスクも減らせます。

ワンランク上の最新機能を試したい人は、日立やアイリスオーヤマのカメラ付き冷蔵庫も検討してみて。冷蔵庫を開けるたびにカメラが庫内を撮影し、その様子が外出先からアプリで確認できるので、二重買いを防げて死蔵品対策にもなりますよ。

▼おすすめ冷蔵庫はこれ! 【パナソニック】WPXシリーズ/NR-F559WPX(定格内容積550L) パナソニックの冷蔵庫は、高機能なだけでなく、使いやすさも追求。小柄な人でも最上段に手が届きやすく、扉ポケットも低めに設定してあるため、重いペットボトルもラクに出し入れできます。 >>商品詳細ページ

2.「冷凍しない」機能が便利!

コロナ禍以前から、共働きなどの理由から買い物は週末にまとめて行っていた人もいると思いますが、コロナ禍の外出制限を機に、まとめ買いが習慣化した人が一気に増えました。ただし肉や魚は消費期限が短いため、まとめ買いしたものは冷凍せざるをえず、結局解凍に時間がかかったり、解凍時にドリップが出ておいしさが落ちてしまったり、マイナス面もあります。

そこでチェックしたい2つめのポイントが、冷凍せずに鮮度を長持ちさせる機能です。キーワードは「凍るか凍らないかギリギリの温度」。例えばパナソニックの「微凍結パーシャル室」は、冷凍の一歩手前の−3℃を保つことで、肉類は10日〜14日間、魚は約7日間保存が可能に。もちろん解凍不要で、そのまま調理できます。また日立の「特鮮氷温ルーム」も、加熱調理する肉や魚は約7日間、刺身のように生食する魚も約3日間の保存が可能です。

冷蔵室全体をチルドにしちゃおうという発想の冷蔵庫もあります。たとえば日立の「まるごとチルド」や東芝の「うるおい冷蔵室」。いずれも冷蔵室全体が通常より低い約2℃で、湿度も高く保つため、ラップなしでも乾燥せずに食品が長持ちします。これらの機能があれば、1週間分のまとめ買いも楽勝ですね。

▼おすすめ冷蔵庫はこれ! 【東芝ライフスタイル】FZシリーズ/GR-V510FZ(定格内容積508L) 冷蔵室全体がチルドルームに。さらに“氷のラップ”で鮮度を守る「氷結晶チルド」、野菜の鮮度を10日間保つ「もっと潤う 摘みたて野菜室」など、食品の鮮度を保つ機能が満載。 >>商品詳細ページ

3.迷ったら「大きめ」の容量を

冷蔵庫を選ぶ時に多くの人が悩むのが、容量。一般的な定義は、「家族の人数×70L +(常備品70〜100L)+予備70L」とされ、4人家族なら450〜500Lになりますが、冷蔵庫の場合は大きいに越したことはありません。特に冷蔵室は、ぎゅうぎゅうに詰めるよりゆったりしているほうが節電になりますし、中が見やすいことで食品ロスも防げます。前述のまとめ買いにも余裕で対応できるし、スペースが余れば、お米や粉類も入れるなど、パントリーとして使えばいいのです。

逆にスペース的に大きな冷蔵庫は置けない、買い換える予定はないけれど冷凍室が常にパンパンで困っている人は、小型の冷凍庫を追加で購入するのもあり。コロナ禍を機に急増した “セカンド冷凍庫”の需要は今も続いており、もはや定番になりつつあるのです。各社から新モデルも続々登場していて、中には幅30数cmのスリムタイプや、リビングにも置けるおしゃれなデザインのものも増えているので、置き場所にあわせて選んでみてはいかがでしょうか。

▼おすすめ冷蔵庫はこれ! 【アクア】AQF-SF11M(定格内容積105L) キッチンのすき間にも置ける横幅36cmの冷凍専用庫。4段のクリアな引き出し式なので、中身が確認しやすく、冷凍食品のまとめ買いやお取り寄せなどで活躍します。 >>商品詳細ページ

冷蔵庫は一度買ったら、10年近く使うことになりますから、絶対に失敗したくないですよね。特に1つめに挙げた庫内の見やすさ、手の届きやすさは、日々の快適につながりますので、店頭で実際に試しながら確かめてみてください。

画像提供:adobe stock

田中真紀子

家電を生活者目線で分析し、雑誌やウェブで紹介する家電ライター。日常生活でも常に最新家電を使用し、リアルな使用感や取り入れ方を発信している。自宅には常時200以上、キッチン家電だけでも60以上を所有し、日々使いこなしを研究中。メディアやメーカーからの取材や監修、テレビ・ラジオ出演など、専門家としての依頼も多数。

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