クックパッドのアンバサダー♪♪maron♪♪さんへのインタビュー。前回は、高校生のときに生理が止まるほどの過度なダイエットをしたというお話から、パティシエの夢を叶えるために栄養士の資格が取れる短大に進んだということまでをご紹介しました。今回は、その後、再び20代で20kg近いダイエットをすることになったという♪♪maron♪♪さんのお話をお聞きします。
――高校3年生の時に、45kgまで体重を戻したという♪♪maron♪♪さん。その後、20代で再びダイエットをすることになるということですが、栄養学を学ぶために進学した短大で再び体重が増えたのでしょうか。
いえ、短大時代は、高校生3年のときに戻した体重を維持していました。栄養学を学びはじめてから、「栄養のことは何でも聞いて!」というくらい勉強をしたので、自然と摂取カロリーを計算できるくらいになっていたんです。ある時、1日に食べた食事を表にして出すという課題が出たのですが、提出した表を見た教授から、「あなた細いのにすごくバランス良く食べているね」と褒めてもらったことがあります。
――やはり、栄養学を学ぶとカロリー計算しながら食事をとるようになるんですね。
でも、今になって思い返すと、大学で首席をとったこと、教授からも褒められたことで変な自信がついてしまったのかな……と思います。その後、その自信でリバウンドをしてしまったんです。
――20代で再び太ってしまった理由はなんだったのですか?
パティシエを夢見ていましたが、それが難しいとわかり食品関係の会社に就職したことがきっかけです。
――なぜ、パティシエの夢は難しかったのですか?
2回生のときの給食実習がありました。給食を作る前は全身をアルコールで消毒するんですが、それで落ち着いていたアトピーが悪化してしまったんです。教授に相談したところ、「衛生管理がすごく大事な職業なので、手荒れをしている、肌に出やすいとなると難しいかもしれないとのことでした。パティシエの専門学校にも問い合わせたところ、同じような返答をいただいて、パティシエの夢を諦めることにしたんです。
――小さな頃からの夢だったので、それはすごく残念でしたね。就職がきっかけで太ったのはストレスですか?
パティシエの夢は諦めたのですが、食品に関わる仕事がしたいと思い食品を配送する会社に就職しました。仕事内容もきつかったし、人間関係にもストレスがあり、その反動で食べることだけが楽しみになってしまったんです。仕事帰り、閉店間際のスーパーに寄って、安くなっている揚げ物を買って帰るという生活を続けていたら、あっという間に64kgになってしまったんです。
――64kg!それは、高校生のときよりも増えましたね。
入社時から20kg近く太ったので、会社の人たちから笑いながら「びっくりするくらい太ったな」と言われるくらいでした。全然笑いごとではないんですけどね。鬱みたいな症状も出てきてしまうくらいストレスがすごかったんです。
――カロリー計算も、ストレスによってできない状態になっていたということですか?
炭水化物を減らして痩せた時期があったので、夜は炭水化物を食べなければ、ちょっとくらい揚げ物を食べても大丈夫!日中も仕事ですごく動いていて運動もしているし太らない!という変な自信があったんです。適量とは言えない量を食べていたにもかかわらず……。あの頃は、すごい勘違いをしていたと思います。
――計算できるということが、リバウンドしない自信になっていたということですか?
そうですね。学生時代、バランスよく食べて、体重を維持することができていたという自信が、逆にリバウンドの原因になったように思います。私は、カロリーについてわかっているという気持ちが強すぎて、63、4㎏になるまで私は太っていないと思っていました。本当はわかっていたと思うのですが、現実逃避をしていたのかもしれません。
――そこから、どのようにダイエットをし、どのくらいで戻されたんですか?
最初は、通勤方法を変えて、自転車通勤をしたり徒歩時間を増やしたりしたのですが、なかなか思うように体重が減らなくて。仕事も心身ともにどんどん辛くなる一方だったので、思い切って転職をしたんです。ストレスが減ったことが大きかったのか、過剰な食欲も減り、時間ができたことで自炊することが増えて、1年かからずに体重が戻りました。
――20kgを1年で減らすって結構すごいことだと思うのですが、その1年の間で取り組んだことをもう少し詳しく教えてください。
転職するときに、あえて駅から遠い会社を選んだんです。片道15分かかるのですが、通勤で往復30分は確実に歩く時間が確保されますよね。お昼休みも1時間あったので、その間会社周辺をウォーキングしたりしていました。会社でおやつが食べたくなったら飴を舐めたり(笑)。どうしても甘いものが食べたいときは、家に帰って自分で低カロリーなお菓子を作って食べました。高校生時代に過度なダイエットが原因で入院寸前の状態になるまで身体を壊しました。だから、次は絶対に健康的な方法で痩せようと決めていたんです。だから無理なく時間をかけて健康的に20kgを減らせたんだと思います。
――手作りで低カロリーのお菓子を作っていたということですが、趣味としてお菓子作りは続けていたんですか?
短大時代に栄養士・フードサイエンティストの資格を取得しました。その後は食品関係の仕事はしながらも、やはりパティシエの夢を諦めてきれない気持ちがあったので、転職活動中に、お料理教室に通いはじめたんです。その料理教室でパンと製菓の認定講師資格を取りました。それらの経験を活かし、低カロリーのおやつを作ることで体重コントロールができるようになったんです。
10代の頃のダイエットの失敗を生かし、20代での20kgダイエットは健康的に戻せたという♪♪maron♪♪さん。次回は、20代後半の、妊娠・出産、産後から10年以上たった今も体重をキープできているお話をお聞きします。
(TEXT:山田かほり)
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クックパッドアンバサダーとして活躍中。栄養士・フードサイエンティスト・パンと製菓のライセンスも取得しており、忙しい方でも簡単においしく作れるレシピを考えるのが得意。
過去に20kgのダイエットに成功した経験を持ち、現在も自分にとっての健康的な体重を過度な食事制限や運動なしでキープしている。
食べても太りにくい「罪悪感ゼロスイーツレシピ」をはじめ、健康的にダイエットできるレシピが好評です。
【instagramはこちら】maron.kitchen