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肉を食べて内臓脂肪を落とす!アメリカの名医がダイエットに「赤肉」を勧める理由とは?

【話題のダイエット本、試し読み Vol.30】ちまたに溢れるダイエット本、ゴールはみんな同じですが、そこにたどり着くための方法は本の数だけ存在しています。本連載では、話題のダイエット本のメソッドを編集部がダイジェストでご紹介。ご自分にぴったりのダイエット本を、ぜひ見つけてみてくださいね。

アメリカの名医が提唱!脂肪を食べて痩せるダイエット

年齢が高まるにつれて、お腹周りに脂肪がつきやすくなったと悩む方も多いかと思います。身体につく脂肪の中で、特に注意が必要なのが内臓脂肪。文字の通り内臓周りにつく脂肪で、高血圧や糖尿病、心臓病などのさまざまな病気を引き起こす危険性が知られています。

内臓脂肪が気になる方にお勧めしたいのが、今回ご紹介する『アメリカの名医が教える内臓脂肪が落ちる究極の食事 高脂質・低糖質食で、みるみる腹が凹む』脂肪を食べて脂肪を燃焼させる、画期的な減量法を紹介するダイエット本です。

著者は、世界の健康問題を研究するアメリカ人医学博士のマーク・ハイマンさん。医学的知見で書かれた本書を監訳したのが、高脂質食ダイエットを提唱・実践している金森重樹さんです。金森さんは30キロの減量成功後、自身の著作やオンラインサロンで断糖高脂質食の魅力を伝える活動をしています。本書は実践者である金森さんの監修で、内臓脂肪を落とすための食事法がわかりやすく解説されています。

医師が推奨する「赤肉」とは?

肉が主食である欧米社会では、これまで肉について多くの研究や議論がなされ、さまざまな議題が存在します。肉に含まれる飽和脂肪酸やコレステロールを気にし、炎症を起こす可能性を心配する人、また肉食が腸内細菌の変化につながる可能性があり、それが心臓病に関係するTMAO(トリメチルアミン-N-オキシド)と呼ばれる化合物を作ることを心配する人もいます。しかし、ハイマンさんは「肉を食べても、食事全体が健康的なものであれば、心臓病や死亡のリスクを高めることはない」と指摘します。

本書で、ハイマンさんがダイエットや健康のために食べるべき食品の一つとして推奨するのが、牛や豚、羊肉などの哺乳動物の肉を指す赤肉

赤肉には、オメガ3脂肪酸、共役リノール酸などのがんを抑制する化合物や、セレン、ビタミンB6やB12、ビタミンDなどの栄養素が含まれていることから、ハイマンさんは「高い健康効果がある」と語ります。

食べるべきは「グラスフェッド肉」

ハイマンさんが、赤肉の中でも特に食べるべきとおすすめするのが、グラスフェッド肉。トウモロコシなどの穀物で育てられるグレインフェッド牛が一般的ですが、グラスフェッド牛は牧草で飼育されます。ハイマンさんは「牛が食べた物が、牛肉の健康効果に大きな影響を与える」と言います。一体どのような影響があるのでしょうか。

グラスフェッド肉の特徴

グラスフェッド肉には、減量やコレステロール値抑制に効果があるオメガ3脂肪酸が豊富に含まれています。その含有量は、グレインフェッド肉に比べると2〜5倍。また、オメガ6脂肪酸の含有が少ないのも特徴です。

オメガ6脂肪酸とオメガ3脂肪酸は体内で生成できないため、食べ物やサプリメントで摂取しなければいけません。また、すべてのオメガ6脂肪酸が有害というわけではありませんが、オメガ6脂肪酸は体内で炎症を引き起こす傾向も。

そこで大事なのが、二種の摂取バランス。抗炎症性であるオメガ3脂肪酸に比べてオメガ6脂肪酸が過剰になると、免疫系機能が低下し、体重が増え、炎症が起きることも。ハイマンさんは「私たちは、オメガ6脂肪酸とオメガ3脂肪酸の適切な比率が1:1〜4:1程度になるように進化した」と言います。

グレインフェッド肉は、草を食べるように作られた特別の胃を持つ牛に穀物を与えることで、オメガ6脂肪酸の含有量が増加します。そのため、オメガ6脂肪酸とオメガ3脂肪酸の比率が7.5:1に。対照的にグラスフェッド肉は1.5:1と理想的なバランスで摂取することができます。

グラスフェッド肉には、コレステロールに影響を与えない飽和脂肪酸、ステアリン酸が多量に含まれているのも特徴。また、心臓病、糖尿病、がんから身をまもる強力な抗酸化剤として作用するとともに、減量や代謝にも効果があるとされる共役リノール酸がグレインフェッド肉の2〜3倍含まれています。

他にも、ビタミンE、ベータカロチン、ビタミンA、亜鉛、鉄分、リン、ナトリウム、カリウムなどが豊富と、メリットの多いグラスフェッド肉。ただ、悩ましいのが値段の高さです。

「お金はかかるが、健康への利益を考えると、値段だけの価値があると信じている。少量の高品質の動物性食品を食べるメリットは多く、量を節約して品質にお金をかけるべき」とハイマンさん。メリットが多いとなればグラスフェッド肉を購入して試してみたいところですね。

内臓脂肪を落とす「21日間の食事プログラム」も収録!

身体に悪いと思いがちだった脂質ですが、さまざまな研究によって健康へのメリットが解明されてきました。本書では詳しい油脂の仕組みや身体への影響をはじめ、実践的な「内臓脂肪を落とす21日間の食事プログラム」なども紹介されています。気になった方はぜひ手に取ってみてくださいね。

※ メイン写真はこちらの記事をイメージして選定させていただきました
画像提供:Adobe Stock

『アメリカの名医が教える内臓脂肪が落ちる究極の食事 高脂質・低糖質食で、みるみる腹が凹む』SBクリエイティブ

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