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お腹が冷えやすい体質で悩んでいるという話を漢方相談でもよく聞きます。胃腸の調子が悪いと便秘、むくみにもつながる場合があります。 普段から、冷たいものの摂取を控え温かいものを摂るようにする、腹巻きをするなどといったお腹を冷やさないような心がけが大切になってきます。
その他にも、胃腸の調子を整えるはたらきのある食材を摂ることで、お腹の不調やむくみの改善につながります。
秋はさつまいもの美味しい季節でもあります。焼きいもや蒸しいもなど、そのまま食べるほか、大学いもやスイートポテトなどお菓子作りに用いても美味しいですよね。
さつまいもは薬膳的には、胃腸の働きを促し、気(エネルギー)を補うはたらきがあります。つまり、元気がないとき、お腹の調子が悪いとき、便秘、むくみ などが気になる人におすすめの食材です。
また、体を冷やしたり、温めたりする作用がない性質なので、どんな体質の人にも合う食材です。
漢方での治療では、まず体質改善の第一歩としてお腹を温めることを奨励しています。
様々な不調を訴えている人も、お腹を温めることでそれらの不調が解決することがあるくらい、お腹を温めることはとても大切なのです。
胃腸の調子を整えることは、便秘やむくみの解決にもつながり 女性に嬉しいことばかり。お腹を温める習慣は、体調を維持するためだけではなく美容にとっても嬉しい効果が期待できますよ。
大学いもに しょうがを加える ことで、温める効果がアップし、お腹の不調がある人にぴったり なレシピになります。 漢方薬の理中丸(りちゅうがん)をイメージしたレシピで、ピリッと辛い乾姜(かんきょう)と蜂蜜やさつまいもの甘みが絶妙で、お腹が温まるおやつです。
(※)乾姜とは、蒸して乾燥させたしょうが*のこと。生のしょうがよりも温め効果が高いと言われています。
〈作り方〉
1.さつまいもは皮を剥かずに乱切りにして水に浸してアクを抜く。
2.1を弱火〜中火でじっくり素揚げする。
3.乾姜を水で5分煮る。
4.3に醤油・はちみつ・砂糖・水飴を加えて、沸騰させる。
5.泡が少し落ち着いて粘り気がでてきたら3を加えて絡める。
手軽に作るには、しょうがのすりおろしや、刻んだものを入れるだけでもOK です!
これからの季節、身体を温める食材を摂ってお腹を冷やさないように心がけてみてくださいね。
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