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コラム

「あの飲み物」をよく飲む人は、認知症リスクが3分の1になるってホント?認知症を防ぐ食習慣

いつまでもボケることなく、人生をいきいきと過ごしたい。でも、ボケを予防するのは難しそう……と思っていませんか?実は近年、ボケを引き起こす認知症に関する研究が進み、予防できる可能性が十分あるとわかってきたのです。ボケ予防の重要なポイントは、ズバリ「習慣」。そこで今回は、日本抗加齢医学会にも所属している工藤孝文医師が監修した書籍『「ボケない人」の習慣、ぜんぶ集めました。』(青春出版社)から、認知症を防ぐ食習慣について、少しだけお届けします。

お茶をよく飲む人は、
認知症になるリスクが3分の1に低下!

赤ワインを毎日3〜4杯飲むと、ポリフェノールの効果によって、認知症の発症リスクが低下するというフランスの研究がある。しかし、アルコールは生活習慣病の原因になるし、大量飲酒は逆に脳を萎縮させてしまう。やはり酒に健康効果を求めるのはやめたほうが良さそうだ。

ポリフェノール効果を求めるのなら、日本人の場合はお茶がいちばん。国立長寿医療研究センターの研究では、緑茶を1日に2杯以上飲むと、認知機能が低下するリスクが30%低下した。お茶特有の苦み成分のもととなるポリフェノールの一種、カテキンなどの働きだろう。

お茶を1日に数杯飲むお年寄りは、それだけでボケにくいわけだ。食事やおやつのとき、お茶を飲むことを習慣にしてみよう。

ミカンやレモンなどの柑橘類に、
注目のボケ防止成分が含まれていた!

柑橘類をよく食べる人は、ビタミンCの効果で体調が良く、食物繊維が働いて腸の具合も良好なのではないか。加えて、年を取ってもボケにくい、という意外な効果を得ることもできる

東北大学の研究によると、柑橘類を週3〜4回食べている人は、週2回以下の人と比べて、認知症発症リスクが約8%低い。さらに毎日食べていると、リスクが約14%も低くなることがわかった。

この認知症予防効果は、柑橘類に豊富に含まれているノビレチンというポリフェノールの一種によるもの。高い抗酸化作用によって、脳の神経細胞の酸化や炎症を抑えるのだと考えられている。多彩なミカンの仲間をはじめ、レモンやユズ、スダチなど、柑橘類を1年中摂取したいものだ。

目にいいだけじゃない!
ブルーベリーには認知機能を改善させる効果あり

青紫色の色素であるアントシアニンはポリフェノールの一種。抗酸化作用が高く、とくに目の網膜に作用して疲れ目などを癒す。目に効くポリフェノールとして知られているが、ほかにも注目すべき作用を持っている。脳に働いて、認知機能を高めてくれるのだ

60歳以上の男女を対象にした米国の研究を紹介しよう。アントシアニンが含まれている代表的な果実、ブルーベリーのフリーズドライ24g(生ならカップ1程度)を90日間摂取してもらった。その結果、ブルーベリーを摂取しなかった場合と比べて、認知機能を調べるテストの成績が良かったという。

トーストにブルーベリーのジャムをたっぷりつける人は、認知症になりにくい可能性がある。ボケを予防するおいしい習慣、試してみる価値はありそうだ。

本文は『「ボケない人」の習慣、ぜんぶ集めました。』(青春出版社)より一部抜粋・編集しています。

画像提供:Adobe Stock

書籍紹介

『「ボケない人」の習慣、ぜんぶ集めました。』(青春出版社)
一生、ボケない人と、そうでない人の違いは、日頃の習慣も大いに関係しています。年齢を重ねると、物忘れが多くなってしまうもの。できるだけ早いうちに、ボケない習慣を取り入れたいですよね。 本書は、ボケない人の習慣を、食べ方、メンタル、睡眠、ケア、運動、考え方、など、さまざまな側面から紹介します。

監修者紹介

工藤 孝文(くどう たかふみ)
1983年福岡県生まれ。福岡大学医学部卒業後、アイルランド、オーストラリアへ留学。帰国後、大学病院、地域の基幹病院を経て、現在は、福岡県みやま市の工藤内科で地域医療を行っている。専門は、糖尿病・ダイエット治療・漢方治療。「ガッテン!」(NHK)、「世界一受けたい授業」(日本テレビ)など、テレビ番組への出演・医療監修のほか、健康関連の著作も多い。日本内科学会・日本糖尿病学会・日本肥満学会・日本抗加齢医学会・日本東洋医学会・日本女性医学学会・日本高血圧学会・小児慢性疾病指定医。

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