なんてことのない油揚げをていねいに煮ました。おいしくなりますように、と心の中で手を合わせながら、いつもより丹念にダシをとります。大好きな人とゆっくりおしゃべりするように料理の手順を楽しみます。
こういう料理のひとときを忘れてました。しみじみとおいしい。
うどんに加えたり、玉子とじにしてご飯にのせたり、小さく刻んでおにぎりの具にしたり、あまりに平凡ですが、こういうおかずが一番おいしくて大好きです。
油揚げ…2枚
柚子…少々
昆布とかつおぶしのダシ…150cc
砂糖…大サジ1杯
しょう油…大サジ1杯
1.油揚げは半分に切り、正方形を4つ作ります。柚子は皮を幅広にむき、端からせん切りします。
2.油揚げの油抜きをします。大きな鍋にたっぷりの湯を沸かして、油揚げを入れ、強火のまま10分ほどゆでます。
3.ザルに上げ、粗熱が取れたら、フキンやキッチンペーパーを使い、ゆで汁が少し残っている程度にていねいに水気をきります。
4.鍋にダシを入れ、中火にかけ、沸騰する直前に砂糖、しょう油を加え、よく混ぜ合わせます。
5.砂糖が溶けたら油揚げを入れ、中火で5分ほど煮立たせます。
6.油揚げを返し、さらに5分ほど煮ます。
7.ザルに上げ、粗熱が取れたら、食べやすい大きさに切り、柚子をのせて出来上がりです。
文・写真:松浦弥太郎
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